衆院選を目前に控えたタイミングで、立憲民主党(立民)の衆院福井1区の西山理恵という総支部長が離党した。立民福井県連は急遽候補者の選び直しの作業に追われているに違いない。
私は、どうせ極右の稲田朋美(最近は何やら極右の主流からは外れつつあるようだが、根っこは変わっていないだろう)が圧勝して立民候補の比例復活もあり得ないであろうこの選挙区に関心は全くなかったが、何やらスピリチュアル系の候補者だったらしい。先の立民代表選では泉健太の応援で少し目立っていたので、それには反感を持っていた。
最近時々Xをリンクする「まつもと」氏はこの西山氏を酷評している。
正直に言います。「なんだあいつ」と思っていました。福井1区離党だそうです。もうちょっとまともな人選をしてください。
— まつもと (@matsuwitter) 2024年9月30日
私は、この人が泉の応援で目立っていた時以外、「なんだあいつ」とさえ思わなかった。無関心だった。
連合左派のレバ子氏がこの人をめぐる立民支持層のあり方について少し書いていた。
現在の自民党は地方組織が独自候補を選ぶか、党本部と繋がっている地方幹部が人材を引っ張ってくるのか。民主党勢力で最近それが定着した構図です。やたらと党本部の無謬性を信じる人がいますが、立憲民主党福井県連の場合は党本部の度重なる介入が今の苦境を招いたと言えます。
— レバ子@Labor Struggle (@laborkounion) 2024年10月3日
上記ポストに「やたらと党本部の無謬性を信じる人がいます」と書かれているが、これこそ昨年来私がネットの立民支持界隈(特にX)に強く感じていることだ。
思想信条あるいは主義主張的には明らかにリベラルなのに、泉健太代表時代には泉にべったりだったと思ったら、代表が泉から野田佳彦に代わるや、今度は野田批判に全力で反論する人がいる。Xの立民支持層ではそういう人たちが多数派だから、泉代表時代の後半には泉の人気がやたらと高かったが、それは一般の立民党員の指向とはかけ離れていたことが先の代表選で示された。党員たちの間で一番支持されているのは(遺憾ながら)野田で、次いで枝野幸男。泉は野田と枝野に大きく引き離されていた。
泉時代には泉、現在は野田を手放しで礼賛する人たちは、たぶん「やたらと党本部の無謬性を信じる人」なんだろうなと思う。でもそれって、共産党や元号新選組の支持層と何も変わらないじゃないか。「軍畑先輩」がよく「市民様」とカテゴライズした人たちを「セルフ民主集中制」と言って罵倒しているが、私にはXの立民支持層の多数派とおぼしき「やたらと党本部の無謬性を信じる人」たちもまた「セルフ民主集中制」に冒されているとしか思えない。
福井1区の人の話に戻ると、レバ子氏は「立憲民主党福井県連の場合は党本部の度重なる介入が今の苦境を招いた」と書いている。つまり泉前執行部の責任ということだ。
公認辞退は組織にとって大打撃ですが、一部の支持者が「今まで受けた立憲民主党の活動量を返せ!」と言うものは正直支持者の奢りたかぶりです。悪徳企業の様な事を言ってはいけない。それに至った事態が不明なうちは、情報が出揃うまで待つ。立憲民主党の支持者は特に権威主義に靡く事が多い。
— レバ子@Labor Struggle (@laborkounion) 2024年10月3日
「立憲民主党の支持者は特に権威主義に靡く事が多い」。本当にその通りだと共感する。そしてその権威主義が、外部から見ると同党の「敷居の高さ」になっている。
その「敷居の高さ」で立民と共通するのが日本共産党であることはいうまでもない。
地方組織は別に党本部の支配下に置かれているわけではないです。党の規約にそんな事は書かれていませんが、権威主義に陥った一部党員は中央執行部を絶対視します。中央も時折間違える。地方組織もです。絶対に間違いがない組織はなく私たちは民主集中制でもマルクス•レーニン主義でもないです。
— レバ子@Labor Struggle (@laborkounion) 2024年10月3日
これもその通り。
下記は10月1日付「広島瀬戸内新聞ニュース」の記事。
https://youtu.be/QYbSkqcKZjg?si=jWXcxCXU2se5IoGI
立憲民主党の党内民主主義不在
楾大樹先生 茶番選挙ー仁義なき候補者選考
https://www.amazon.co.jp/%E8%8C%B6%E7%95・・・/dp/4871542602・・・
参院選広島再選挙2021で立憲広島によるはしご外し。
筆者にも見せた政策不在。
「候補者は具体的な政策が分かる人じゃないから」
8月6日 「ごはん論法」考案でも有名な紙屋高雪さんこと神谷貴行さん=福岡市長選挙2022で人気者の高島宗一郎市長相手に10万近く得票し善戦=除籍。16日には福岡市議団スタッフを不当解雇。若手党員らによる抗議活動発生。
そして9月27日、紙屋さん不当解雇抗議を理由に2023県議候補だった砂川あやねさんを除籍決定!
除籍したならもう関係無いはず。その関係無いはずの人に一方的に協議を求める。全く意味不明ですね。
https://x.com/sunakawaayane/status/1841051220963627270
兵庫では元同党県議選2023候補の東郷ゆう子さん=除籍=が民商から不当解雇される。地裁で民商相手に勝訴。
「共闘の可否」で不協和音の両党だが、そもそも排他的な体質すぎる。
石破さんが総理にもなっていないのに解散とか言うのはもちろん明らかにおかしい。
しかし、野党も党内デモクラシーがなさ過ぎる。
自公など与党だけでなく、立憲、共産などの幹部も「庶民革命」において政治を庶民に取り戻される対象物だ!(後略)
(『広島瀬戸内新聞ニュース』2024年10月1日)
野党支持者もいい加減権威主義の弊害をよく認識すべき時だ。
「混沌の時代」ともいうべき現在、いち早く権威主義からの脱却または権威主義の打倒を掲げる政治勢力が今後の政局をリードするだろうと私は思っているが、現在は立民にも共産にもその気配(兆し)は全く見られない。