kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「須藤元気氏の国民民主党入りと現代版『職業としての政治』」(高野勇斗江東区議のnote)

 民民の追加公認候補者として、山尾志桜里に次いで批判されている須藤元気に関して、江東区の高野勇斗区議がnoteを公開したので、以下に全文を紹介する。

 

note.com

 

須藤元気氏の国民民主党入りと現代版『職業としての政治』

2025年5月25日 14:20

 

須藤元気さんが国民民主党入りしたことに対して、物議を醸しているようですが、理由は「はやくバッジをつけたいから」だと地元議員から複数の証言を得ました。私は職業としての政治家としては、それは至極当たり前のことだし、須藤さんが早くバッジをつけたいという想いがあり、現在政党支持率が高く、経済政策の面においては考えがそれほど遠くない国民民主党に入ることも十分理解ができ、文句も批判もありません。逆に「それがなぜ悪いのですか」という思いすらします。須藤さんは、余計な言い訳をせず、「なんとかわかってください!これからの行動で証明してみせます!押忍!」と伝えるべきだと思います。整合性を取るために、意見を二転三転するべきでないと思います。そこは、ロボットダンスで相手を攪乱させず、正拳突き一発でシンプルに終わらせて、挑戦のための活動に全力投球すべきではないでしょうか。

れいわ新選組で積極財政を訴える山本太郎さんを都知事選で応援するために立憲民主党を離党、その後は無所属で活動。私が小沢一郎政治塾の合宿で、須藤さんとお会いしたのもまさにその時ですが、当時はコロナ禍真っ只中であったし、世界中でコロナというまったく実態がわからないものに対し、さまざまな意見が飛び交い、政府の対策も二転三転し、野党も、自治体も含め、トライ&エラーを繰り返した時期でした。須藤さんがもし疫病や感染対策の専門家ならまだしも、格闘家だし、熱い情に駆られて意見をしてしまった部分も多分にあるのでしょう。須藤さんの著書『減税救国論』でも国民民主党とも異なる非常にマズイ言説が散見されるものの、一番の目的はタイトルにある通り「減税」によって「救国」するところであります。ちなみに著書の中に「バッジをつけなければ、ただのおっさん(失礼)になる人がいるし、秘書でも議員より貫禄がある人がいるので見分けがつかなくなる」と”議員バッジ”というタイトルで1項目丸々割いて、想いを語っています。格闘家として勝つことと勝ったことの証明(例えばチャンピオンベルト)に対し、並々ならぬ執着があることがわかります。これは一般の人にはわからないものだと思います。勝負の世界に身を置く人の考え。勝つためにはなんでもするということなんだとも考えられます。

須藤さんは、江東区で最も活動量の多い私高野から言わせると、一時はすさまじい活動量でした。ネットとリアルを複合的に攻めていきます。江東区内のありとあらゆる店に行き、ご飯を食べ、酒を飲んでは、ポスターを貼らせてもらい、パンを買ってはレビューをして、ポスターを貼らせてもらう。リベラルと気づかれぬように振る舞い、柿沢未途さん去し後、ほぼその跡地をあなたは自分のポスターで埋めましたね。最新のネット戦略にも極めて精通していて、また江東区という限られたエリアでのマーケティングも洗練されています。須藤さん、私はあなたの行動、一挙手一投足すべて見ていましたよ。私がのぼり旗を挿した自転車で回っていると「須藤元気の真似だ」と言われたことがあります。いつのまにか逆転してしまったのですね。SNSやネット上でも江東区内のどこの店にあなたがピンをするかもGoogle上でしっかり追っています。私はネット及びSNS広告出身者なので非常に興味深いです。

人間性が素晴らしく、腰が低い。私が朝、先に駅やスーパーに立っていると、ダッシュでお越しになり、手を差し出し握手する。「隣でやっていいですか?押忍」と常に明るく元気。とにかく元気がある。嫌な気持ちがぜんぜんしない。しかも自分が有名人だとか賢いとか頭が良いという振る舞いをぜんぜんしない。常に平身低頭で来るので、こちらが何か付け入る隙を与えないのです。ちなみに、中身が空っぽなのに、自分を大きくみせる振る舞いをする議員というのは最低最悪です。大抵の人は、ある程度まとまった文章や長めの話を準備なく書いたり話すとすぐわかります。アウトプットの質でバレるのです。周りにバレてるということを気づいた方が良い。はやく気づける体制を築いた方が傷つかない。区民から声を聴いても、須藤さんの悪い話が聞こえてきません。深く突っ込んだ政策や思想の話、政府の批判を能力的にできないと見せることで、リアルではしないというのも、須藤さんの巧妙かつ狡猾な戦術だと考えます。

現在、東京15区(江東区)には、自民党衆議院議員立憲民主党衆議院議員が両方います。須藤さんは2連敗しています。比例復活だろうと3位当選であろうと、衆議院議員になることで得られる活動の場や資金、秘書をはじめとした人材は大きく、さらに政党所属であることで地方議員も党員もボランティアもいて、各級選挙で次から次と候補者を擁立していくため、須藤さんがいくら有名で活動量が圧倒的に多くても次の衆議院選挙で勝てる保証はありません。相手がどんどん強くなるからです。また地元が江東区であるため、容易に国替えはできず、今、苦しい立場にあります。そして制度上、参議院選挙では、政党に入ることでしか全国比例には出られません。そもそも無所属の個人には、全国比例という挑戦の場がないのです。それは、日本の選挙制度と政治制度が、政党が有利になることを前提につくられており、なおかつ90年代の選挙制度改革以降は、2つの大きな勢力に集約されることを制度が要請しているからです。無所属は国政選挙において非常に不利なように設計されています。私は大学時代に政治過程論、投票行動論、政治意識、世論研究などを通して理論ではすでにわかっていたのですが、東京15区(江東区)の選挙を何度も経ることで、公職選挙法において、さまざまな規制があり、無所属が完全に不利であることに気づいてしまいました。口には出さなかったですが、その点を挙げれば、枚挙にいとまがありません。

須藤元気さんという大先輩に対し、おこがましくも、私が日々活動を通して気づいたことのいくつかを挙げさせて頂きました。私自身はこれからも立憲民主党の旗を掲げ、17歳の時の自分の原点である「戦争なき世界、核なき世界」を大切にし、「貧困のない世界、差別のない世界、戦争のない世界、そして地球を持続的なものに」という4つの目的実現に向けて愚直に希求し、行動を続けて参ります。手段を目的と混同することも、手段のために目的を犠牲にすることもありませんので、安心してご支援ください。

 

これからも変わらず飾らず国民の皆さまの声を政治に届けるため、のぼり旗を自転車に挿し、日々街頭に立ち続けます。

 

高野はやと@江東区

 

URL: https://note.com/takano_hayato38/n/n189521bd1889

 

 私は須藤が『減税救国論』なる「著書」を出していたことさえ知らなかったが、ネット検索によって2024年3月に幻冬社から刊行されていたことを知った。悪名高い右翼出版社である。発行時期から、昨年春の衆院選東京15区補選に合わせたPR本だったことがわかる。立民小沢一郎衆院議員の小宮山泰子が宣伝していた。

 

 もっとも小宮山は本の内容については何も書いていない。小宮山は立民でも右派に属する国会議員の一人だ。

 高野区議によると須藤の「一番の目的は『減税』によって『救国』するところ」とあるが、その思想は泉房穂と同じである。つまり「減税真理教」。社民主義の考え方とは対極に位置する。従って私は須藤や泉の政治思想を全く支持しない。泉にはそれに加えてパワハラの前科もあるので論外である。こんな人を兵庫県連で「推薦」する立憲民主党(立民)を私が「政党」として支持することはあり得ない。ただ、各種選挙に際して「少なく悪い候補」選びの対象にはなり得る(従って候補者個人には投票することがある)というだけの話である。

 私がなぜ「減税救国論」を支持しないかというと、減税主義の行き着く先は無修正資本主義だからだ。無修正資本主義社会の典型が19世紀イギリスであって、そこでは資本家による労働者の搾取がすさまじいやり方で展開されていた。マルクスエンゲルスの資本主義批判はそこから始まっているので、歴史的には彼らの思想に理はあった。しかし共産主義は、保守思想における「立憲主義」に対応するような権力の暴走を止める考え方や制度を欠くために、スターリン毛沢東ポル・ポトらを排出してきたわけだ。

 須藤だの泉だのにもっとも近い思想を持っている政治家は、前名古屋市長にして現日本保守党衆院議員の河村たかしであろう。須藤、泉、河村の共通点はいずれも「小沢一郎系」であることだ。新選組山本太郎も小沢系だし、民民の玉木雄一郎衆院議員の1期目から小沢にすり寄っていたから、民民、新選組、日本保守党の3党が、後発の参政党とともに、世の減税主義者(「減税真理教」信者)たちから「減税4党」と総称されたこと無理はない。しかしそんな世の風潮に対して、立民はおろか共産党までもが「バスに乗り遅れるな」根性から「消費税減税」をアピールしたことはとんだ醜態だった。たとえば志位和夫マルクスの間接税批判を持ち出すなどしたが、時代背景が異なるという批判のほか、共産党が支持する炭素税*1は間接税ではないのかという批判を浴びている。立民代表の野田佳彦に至っては、国会で小泉進次郎に「『民のかまど』を知っているか」と聞いたらしく、これには空いた口が塞がらなかった。「民のかまど」は前記河村たかし小沢一郎が減税を正当化するためによく持ち出す神話だが、河村や小沢とともにこの神話を昔から愛用してきたのが野田佳彦だった。その尻尾がまた出た。とにもかくにも、はしなくも野田佳彦が未だに持ち続けていることを露呈した「減税真理教」がとんでもない「邪教」であることは、改めてはっきり書いておく。

 とにかく政治思想面では須藤は全く評価できないが、人好きのするタイプなのは確かだ。私も昨年春の補選が終わったばかりの頃に、南砂町の商店街のすぐ西側でチャリに乗る須藤と遭遇したことがあるが、頭を下げてやったら喜んでいた。良さそうな人ではあるなと思ったものだ。

 高野区議のnoteにある「早くバッジをつけたいから」との須藤の動機はわかる。

 もっとも、須藤が失職して無職である期間は昨年4月半ばに始まったばかりで、まだ1年1か月しか経っていない。だから「いい気なものだ」とも思う。

 とはいえ、衆院選がいつあるのかもわからないのも確かだ。

 思えば2022年にもメディアは「衆参同日選挙」を岸田文雄に焚きつけていた。あの当時は、それをやったら自民党の圧勝は確実だったうえ、岸田がそのチャンスを逃したらあとは政権支持率が下がる一方であるのが目に見えていた。弊ブログにそのことを繰り返し書いた記憶があるのだが、前年の衆院選に勝ったばかりの岸田はその選択を避けてくれた。そのおかげと、その直後に起きた安倍晋三暗殺のために政局が一変し、現在のような戦国時代になった。

 昨年の衆院選自民党が負けたため、衆院選の翌日から「次は衆参同日選挙だ」などという声がメディアから上がったが、石破政権のみならず自民党支持率が低下を続けているので石破から「衆参同日選挙」を仕掛けるチャンスは既に消えている。問題は、立民内部から野田側近の手塚仁雄や2021年の衆院選に落選して参院に転出した辻元清美などが野田に不信任案提出を焚きつけていることであって、これには1980年5月の「ハプニング解散」と同じリスクがある。その点で元社民党の辻元が焚きつけていることには呆れるほかないが、野田自身は自分の側近や辻元らの煽りに不快感を示しているし、枝野幸男も内閣不信任案提出に反対していることもあって、たぶん出さないだろう。そうなると衆院選の目は遠のく。一番危ないのは高市早苗政権ができて自民党が民民から支持を奪回して高市が解散するシナリオだが、前回衆院選で安倍派が大没落したので、フルスペックにならない自民党総裁戦で高市が総裁になる可能性は低い。そう考えると、次の衆院選はやはり2027年頃になると考えるのがもっとも可能性が高い。石破茂は安倍派の勢力をもっと弱めたいし、野田佳彦は民民の勢力を伸ばさせて、野党内での「野党第一党の座を脅かす存在にはさせたくない。そう考えると、内閣不信任案不提出の結論を出す可能性が高い。もっとも野田の場合は、先月の消費税減税派への転向、総理大臣時代の解散総選挙の時期設定の誤り、さらに古くは「堀江偽メール」への対応の誤りなど、政局観の致命的な鈍さを持つ人なので、そこだけが懸念材料だ。

 ここまで考えると、須藤元気が「あと2年半も待っていられるか」と考えたとしても不思議はないと思える。そもそも、いかに有名人である須藤といえども資金が続かないだろう。何やらずいぶんな資金源を持っていたらしい秋元司も、ついに江東区役所向かいの事務所を引き払わざるを得なくなった。

 だから須藤元気の民民入りはリーズナブルな選択だったとは私も思う。

*1:もっとも共産党は「一時的な財源として」炭素税を検討するという位置づけにとどめてはいる。