でも私の近所の掲示板では、ポスター貼りは先の東京都議選ほど素早くなかった。都議選の時には速攻で自由を守る会、無所属裏金系、民民の世襲三世、それに共産党候補のポスターが貼ってあったのにびっくりしたが*1、今回の参院選ではどの候補も出足は遅く、都議選と同じ時間帯には誰のポスターも貼られていなかった。連日の猛暑のせいか、それとも都議選の争いの方が激しかったせいか。でも昨夜の帰宅時には主要候補のポスターはほぼ揃っていた。但し山尾志桜里のポスターは貼られていなかった。
非改選分を合わせた自公の過半数確保が焦点とか言われているが、仮に確保できたところで3年後の2028年には確実に過半数割れするのだから、それを睨んでの政局の流動化がさらに進むことは間違いない。だから今回の参院選そのものにはあまり熱くなれない。
日本の政局は、2022年のちょうど今頃、そういや今日と同じ金曜日だったよな、あの日に安倍晋三が射殺されて、巨大な権力の空白が生じた。その結果猛烈な権力闘争が起きて政局が混乱状態に陥ることは目に見えていたが、今にして思えば岸田文雄はその崩壊の速度を遅めつつも、長い時間をかけて清和会系を没落させる方向に権力工作をしていたことがわかる。基本的には石破茂も同じ方向性を有している。
たまたま東京都江東区でも2023年春の区長選をめぐる買収から区長(木村弥生)と衆院議員(柿沢未途)が権力の座を追われて権力の空白が生じて、新たな権力の座をめぐる権力闘争が起きた。だから昨年の補選はあんなに荒れた。昨年の衆院選に選挙区で負けて比例復活した自民党議員は排外主義を煽るような発言を行なっている。その中身は参政党と何も変わらないといえる。ともに逮捕された秋元司や柿沢未途よりももっと程度の低い自民党衆院議員だ。
江東区は国政の安倍晋三とは違って柿沢未途が強固な権力基盤を固めていたわけでもなく、それどころか2021年の衆院選に勝って自民党入りしたにも関わらず、柿沢と萩生田光一が対立したために柿沢はなかなか江東区自民党の支部長にもしてもらえずにいたが、やっと支部長になってからそんなに間をおかずに失職した。だから権力の空白が生じてから江東区が「政治的焼け野原」になるまでの時間はそんなにかからなかった。
しかし安倍晋三は政権に返り咲いてから7年9か月も権力の座をガチガチに固めていたので、死んでからさえもその呪縛は強かった。だからこそ岸田は、おそらくは自らの本心に反して安倍の葬儀を国葬にして、いわゆる「岩盤支持層」の離反を当面防がなければならなかった。その一方で、水面下では清和会の弱体化に向けての手を打っていたわけで、それが権力をめぐる駆け引きの世界に生きる岸田の生き残り戦術だったわけだ。
しかしその岸田も昨年政権を追われた。後任が高市早苗になるか石破茂になるかは大きな分岐点だったが、石破が選ばれたことで「岩盤」のはずの極右層が自民党から離反し、まず国民民主党(民民)が受け皿になりかかったが、追い風が吹くといつも浮かれてタコ踊りを始める玉木雄一郎の特性が今回の政局でも遺憾なく発揮され、山尾志桜里の処遇をめぐって二転三転して結局「岩盤支持層」というか極右支持層の意向に沿った最終決断を下したものの、玉木のブレ方が極右たちの離反を招いて、彼らが新たな受け皿である参政党になだれ込み始めているのが現状といえる。
こうした流れの上に今回の参院選は位置づけられる。
投票先はほぼ決めた。突然のラサール石井の擁立発表があって比例票に政党名を書くのは止めたが、今回は選挙区についても比例区についても誰の名前を書くかはブログには公表しない。