kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

自民党の党内政局と気候変動への対応について

 今朝は朝から猛烈な湿度で、その理由は天気図を見れば一目瞭然、東京が太平洋高気圧の勢力圏に入っているからだ。

 しかしその太平洋高気圧が強いことには海水温が高い影響が強く、それには地球温暖化(気候変動)が大きく影響してるのではないかとは多くの方が思っておられるのではないだろうか。また近年言われることが多くなったチベット高気圧が強くなったことについても、中国の気温上昇が大きく影響していると指摘される。つまり人為的な要因による気温上昇のファクターが大きいと推測される。

 先週、かつて何度かオフ会でもお会いした方から久々に、この気候変動に関するコメントをいただいたので、それをメインに据えた記事を今週中に公開したいと思うが*1、その前に私の現状認識を少し書いておく。たぶん今までの記事ではそのあたりをはっきり書いてこなかったと思われるからだ。

 私は現状のようなインフレ基調の状況下では、減税のようなインフレを加速させる政策は有害無益である上、財政支出も基本的には抑え気味で良いと思うが、後者には例外もある。それが気候変動への対応であって、いわゆる「グリーンニューディール」というか、環境関係の部門に対する積極財政政策が必要不可欠だと考える。基本的には「引き締め」であっても、使うべきところには思い切って使うということだ。

 現在のように気温上昇のグラフが不気味な形*2をしている現在は、気温上昇の原因を「元から断つ」だけではもはや対策が追いつかず、二酸化炭素の固定化技術に国として注力しなければならない段階に達していると考えている。

 私は当該分野の専門家ではないから詳しくないが、二酸化炭素の固定技術としては、たとえば人工光合成だとか、炭酸カルシウムのような無機物にしてしまうなどの手段が行われている。しかしいずれも本格的な運用には至っていない。

 一方、日本の各政党の主張を眺めると、仮に何らかの気候変動対応の政策を打ち出す場合でも、原発の新増設しか案が出てこないのが現状だ。少なくとも自公や維新、民民、日本保守党などはそうだろう。

 それどころか参政党や、おそらく自民党でも高市早苗一派などは気候変動の問題自体をいまだに認めないのではないだろうか。参政党の場合は陰謀論理論によって、また高市一派の場合にはトランプに対する絶対服従を要求する、いわゆる「保守」(実際には極右)の強い影響力によってどうしてもそうなる。

 まあ参政党や高市一派は論外だろう。

 しかし原発依存しか案の出てこない政党群にしても*3、その原発の新増設さえすぐにはできない。これは昨日(9/7)のTBSサンデーモーニングでも指摘されていた。これを言ったのは藪中三十二だっただろうか。あの保守的な元外務時間の藪中でさえ、もう再エネに舵を切るしかないと言っていたのに、日本では下手をしたら対トランプ絶対服従になるであろう高市早苗政権が誕生しかねない。また現段階では本命と見られているらしい小泉進次郎にしても、グリーンニューディールを全面に押し出す政策までは打ち出せないだろう。

 それなら、自公あるいは自公維(小泉進次郎総裁になればそうなるだろうとみられている)政権に対抗する野党は、野心的なグリーンニューディール政策を打ち出すべきではないかというのが弊ブログの主張、というか私が考えていることだ。

 そのために必要なのが、南極点到達を競って悲惨な結果に終わったイギリスのスコット隊式ではなく、競争に勝ったノルウェーのアムンセン隊式の「権力格差の小さな組織」が必要なのではないか。

 これが私が言いたかったことだ。

 南極探検隊の話については、山口周氏の下記noteを参照されたい。

 

note.com

 

 権力格差の大きな組織が失敗した悪例を挙げると、2020年のコロナ禍の頃に大人気を博した大阪維新の会、というより大阪府知事・吉村洋文が好んで取り上げた「イソジン」だの「K値理論」などがある。あれは、権力者が自分の好みにあるものを、科学的根拠も何もなしに取り上げた結果、大阪府におけるコロナ死が全国最悪のレベルになるという大失敗の結果を招いた。その大きな理由として、大阪維新の会における権力格差の大きさがあったのではないかと私が考えている。

 その維新が連立与党に加わる目がかなり強まってきた。

 野党、特に立憲民主党(立民)には、気候変動の問題に対するはっきりした理念と方向性を打ち出してもらいたい。

*1:本当は土日のいずれかに公開するつもりだったが、読書・音楽ブログの記事を書くのに時間がかかりすぎてできなかった。

*2:下に凸の曲線で、上昇が加速しているようにしか見えない。これは破壊現象によく見られる形のグラフであり、一時破壊現象について測定をしていた経験のある私は、これを見ると恐怖しか感じない。

*3:原発はそれ自体がそもそも問題だと思うが、今回の記事ではそこには触れない。