kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

これはコイズミの手口だ

今回の安倍辞任劇から福田次期総裁確実の流れを見ていると、安倍をはめようとした麻生自身が、実は福田を担ぐ勢力にはめられていたことは確実だと思う。

これに既視感を覚えたのは私だけだろうか。

2002年、鈴木宗男を「疑惑の総合商社」だとして国会で厳しく追及し、鈴木を自民党離党に追い込んだ辻元清美が、秘書給与流用疑惑で議員辞職に追い込まれた。のちに、鈴木も辻元も逮捕された。

このように、複数の政敵をいっぺんに倒す荒技は、小泉純一郎が得意とするところだ。その最大の成功例は05年の総選挙で、民主党など野党と、自民党内の「抵抗勢力」(郵政民営化法案反対議員)をコイズミは同時に葬った。

今回、安倍晋三麻生太郎を同時に無力化したいきさつにも、コイズミの影を感じる。

それが証拠に、コイズミは福田を支持した。そして、コイズミに総裁選出馬を要請した「コイズミチルドレン」の一人である片山さつきも、早々と福田支持に乗り換えた。

今回、福田があっという間に優勢に立った裏には、間違いなくコイズミがいる。「カイカク派」のはずのコイズミは、「カイカク」には必ずしも熱心ではないと見られていた福田と手を握ったのだろうと推測する。衆院選をにらんで、「共通の敵」である民主党を倒すために、自民党内の「カイカク派」と「反カイカク派」は手を握った。そして、失策が多く、自民党の支持率を下げるだけの存在である「政治右派」の安倍晋三麻生太郎は「カイカク派」(経済右派)、「反カイカク派」(党内穏健派)の両方から切り捨てられたのだ。

これはコイズミの手口だ。とんだ茶番である。一見常識的な福田の政治姿勢にダマされてはいけない。福田はコイズミと再び手を握った。そして、自民党が総選挙を乗り切ったら、再び新自由主義の「カイカク」の嵐が吹き荒れることは間違いない。