南岸から梅雨前線が北上してきた。
しばらく「梅雨の中休み」だったが、明日あたりからまた梅雨空に戻りそうだ。
今朝は、薄雲を通して空の青さがうかがわれる天気だったが、思いがけず小粒の雨がパラパラ降ってきた。天気雨と呼んでよいのかどうか。
それで思い出したのが、先々週の週末に読んだ辺見庸の『たんば色の覚書』(毎日新聞社、2007年)に紹介されていた、CCRの「雨を見たかい?」だった。
- 作者: 辺見庸
- 出版社/メーカー: 毎日新聞社
- 発売日: 2007/10/31
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辺見さんによると、70年代にバンコクの巨大ディスコでこの曲がかかった時、「I know」のところで数千人が一斉に「I know」と声を張り上げたそうだ。
It'll rain a sunny day,
I know; shinin' down like water.
晴れた日に雨が降るだろう。
私は知っている、キラキラ光りながら雨のように降り注ぐんだ。
ずっと後年の1983年に渡米した辺見さんは、これが米軍がベトナム戦争で使用したナパーム弾の暗喩であることを知った。
昨年9月の「なごなぐ雑記」にもこの歌のことが取り上げられている。
http://miyagi.no-blog.jp/nago/2007/09/post_43a2.html
この歌がナパーム弾の暗喩だという説には異論もあって、ネットで調べると、「要するにお天気の歌なんです」と主張している人もいる。
雨を見たかい
継続
CCRというグループのヒット曲「雨を見たかい」の「雨」とは、空から降ってくる雨ではなく暗に爆弾のことを指していて、すなわちこの歌は反戦歌なんだ、というのがその匿名君たちの言い分なのですが、メール発信者の誰一人として自分の名を名乗る者はなく、反論しようにもそのアドレスは一時的なもので返信してもエラーとなり、要するに言い逃げ、送り逃げのピンポンダッシュみたいなヤツばかりなんですね。
辺見庸さんも宮城康博さんも、上記記事が書かれた「2007年12月30日」以前に実名で意見を公表しているのだが...
そういえば昨日、宮崎勤死刑囚に刑が執行された。『たんば色の覚書』のほか、『辺見庸コレクション2・言葉と死』(毎日新聞社、2007年)にも死刑反対論の文章が多数収録されている。両書とも読後感はとても重く、いつまでも心に残る。
- 作者: 辺見庸
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