kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

村野瀬玲奈さんのブログにおける、みどりさんの卓見とkaetzchenの荒らし(前編)

日本の医療費は多くない (追記あり) - 村野瀬玲奈の秘書課広報室 のコメント欄におけるkaetzchenの荒らしは本当にひどかった。

過去形で書いたのは、ブログ主の怒りを買ったkaetzchenのコメントがすべて削除されたからである。

ここでkaetzchenは、ブログ『労働組合って何するところ?』*1の管理人・みどりさんに絡み続けた。

以下、村野瀬さんのブログから、みどりさんのコメントを引用する。

[C9272] 市販類似薬があるものを保険適用外にしようと財務省は言っています

kaetzchen様

>当然,医薬品の漢方製剤は保険薬価が収載されており,保険が効かなくなるなんていうのはデタラメです(笑)

ですから、保険薬価の収載対象から外して、保険適用外にしようと財務省は言っているのでしょう? 今現在保険薬価に載っていることが保険適用外にならない保障にはなりませんよ。同様に外されそうになっているうがい薬(イソジンガーグル7%:保険薬価1ml3.5円など)や湿布薬(インサイドパップ10cm×14:1枚21.5円など)も当然今は保険薬価に載っているんですし。
ツムラの葛根湯(保険薬価:1g9.7円)だってオースギの小青竜湯(保険薬価:1g11.9円)だって載ってます。

ツムラの社長さんも漢方薬が保険から外されたら困ると言っているそうです。
http://www.yakuji.co.jp/entry17252.html

仕分け人の方々が医療費については慎重姿勢を取っているとしても、財務省が医療費の国庫負担を減らしたいと考えているのは見え見えですよね。ですから、漢方薬を常用している患者さんたちの立場に立てば、放っておいても大丈夫だとはとても言えないと思います。


2009-12-01  投稿者 : みどり

[C9283] 明日から出張なので手短に


kaetzchen様

明日から1泊2日で出張なので手短に書きます。
kaetzchen様は、事業仕分けは「仕分け人&財務省」と「その他の省庁」のせめぎあいであるということを忘れていらっしゃるのではないでしょうか。
つまり、漢方薬を保険適用外にしたいのは「財務省」であり、厚生労働省は保険適用外にしたくないと言っているのです。ですが、どちらの言い分が通るかは今後の予算審議によりますので、まだどちらに転ぶかわかりません。ですから、保険適用外にされると困る患者は、「保険適用外にするな」という運動をする必要がある訳です。
つまり、財務省厚労省のどちらを信じるかという話ではなく、両者の利害が対立していて、どちらが勝つかまだわからないということなのです。それをkaetzchen様が厚生労働省の一部官僚がデマを流していると言っていることこそが「認識間違い」なのではないかと思います。


2009-12-03  投稿者 : みどり

[C9299] 問題点を整理しましょう


出張から帰ってきました。

さて、ことの発端を振り返ってみましょう。
まず、『きっこの日記』は「事業仕分け漢方薬が保険適用外になるというのは新聞の「デマ」であり、署名を始めた漢方薬関係の人たちや署名に協力した人たちは新聞に騙された「被害者」だと結論付けました。
ですが、財務省がまとめた論点ペーパーには「湿布薬、うがい薬、漢方薬などは薬局で市販されており、医師が処方する必要性が乏しい」ということが明記されており、「事業仕分け」の結論も「どの範囲を保険適用外にするかについては、今後も十分な議論が必要である」としています。
そのことから、日本東洋医学会などは漢方薬が保険の適用から外される危険性があると判断し、署名活動を始めました。つまり、署名を始めた漢方薬関係の人たちは別に新聞報道に騙された訳ではなく、『きっこの日記』に書かれているのと同様の情報を把握したうえで、危険性ありと判断して行動を始めた訳です。ですから、”騙された被害者”ではありません。

参考資料
日本東洋医学会「署名活動への参加御礼と更なるご署名のお願い」
http://www.jsom.or.jp/pdf/opposition/reward.pdf

ちなみに、こうした署名活動は1993年、1994年にも行なわれたそうです。(「週刊金曜日」777号p63参照)

kaetzchen様は「医薬品の漢方製剤は保険薬価が収載されており、保険が効かなくなるなんていうのはデタラメです」とお書きになりましたが、「事業仕分け」の論議は現在保険適用になっている医薬品を適用外にしようという提案についてのものなので、今現在「保険薬価が収載されて」いるということは今後適用外にならないことの根拠にならないことは、以前指摘したとおりです。
9272のコメントをよくお読みください。
ちなみに私は一度も「厚生労働省漢方薬と保険適用外にしようとしている」とは書いていませんし、他のブログなどでの議論でも、この問題について厚生労働省は批判の対象にされてはいないと思います。
それは、厚生労働省は「事業仕分け」をされる側であってする側ではないからです。厚生労働省は、というか長妻厚生労働大臣は、むしろ医療費の国庫負担を増やすべきという立場に立っています。つまり、医療についての事業仕分けは「仕分け人&財務省」vs「長妻厚労相厚労省」だとも言えます。
民主党が一枚岩ではないということはわかりきったことです。私も拙ブログで渡辺治教授の講演などをご紹介して書いています。

http://ameblo.jp/sai-mido/entry-10391400008.html

長妻厚労相は、立場的には民主党の「頭」に属する方ですが、考え方としては「手足」の側の方なのではないかと推察しています。(後略)


2009-12-04  投稿者 : みどり

特にこの最後のコメントなどは、単独でブログのエントリにした方が良いのではと思われるほど、論点がわかりやすく整理されている。『きっこの日記』を信じてしまった人は、おそらくこれに反論することはできないだろう。
『きまぐれな日々』にも、みどりさんからコメントをいただいている*2ので、これを紹介する。

(前略)

薬には、医師に処方してもらう保険適用の薬と、処方されなくても買える保険適用外の薬があります。後者が市販薬です。
保険適用の薬は前者は効果や安全性についての厳しい審査を経て治療のために用いてもよいとの認可を受けたものであり、医療機関で使用されます。患者は、薬代の7割(年齢などによって8割、9割のことも)を健康保険が負担してくれるので、自己負担は安く済みます。市販薬は全額患者本人が負担することになるので、比較的高くなります。
ところで、市販薬の中には保険適用の薬とほとんど同じ成分の薬もあります。今回の事業仕分け論議になったのは、市販薬に同じようなものがある薬は保険適用から外し、患者が全額を負担するようにしようということです。うがい薬や湿布薬などが挙げられていますが、漢方薬もほとんどが対象となるそうです。
漢方薬というと、一般的には風邪薬などの短期間服用する薬が思い浮かび、そのくらいなら全額自己負担でも構わないではないかと思う方が多いかもしれませんが、実際の医療機関で処方されている漢方薬は短期間服用するものばかりではなく、体質改善などを目的に長期間服用するものも多いので、長期間服用する患者にとってはそれが保険適用外となれば自己負担は相当なものになることが予想されます。経済状態によっては治療を断念することもあり得ます。よって、漢方薬を保険適用外とすることに対しては強い反発が起こっているのです。

2009.12.03 00:02 みどり

‥‥そんなワケで(笑)、いったんここでエントリを切り上げ、kaetzchenがどんな破廉恥なことを書いて、いかなる批判を受けたかについては後編で紹介したい。