kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

小泉・竹中「構造改革」を呼び込んでしまった小沢・鳩山・菅「民主党トロイカ」の「政治改革」

金子勝ブログより。
飛びます✈ 飛びます✈ 飛びます✈ - 金子勝ブログ


以下引用する。

個別の産業を見ても、1990年代まで世界一のシェアを誇っていた日本製品は2000年代に入ってシェアを急速に落としています。電気製品、スーパーコンピュータ、太陽電池、鉄鋼、半導体など、多くの産業分野で日本は世界シェアを著しく低下させています。詳しくは、金子勝児玉龍彦『新興衰退国ニッポン』講談社を参照してください。

バブル崩壊後の不良債権処理の失敗が第一波だとすれば、小泉=竹中路線による失敗が第二波となって「失われた 20年」がもたらされたのです。百歩譲っても、なぜ「構造改革」路線をとっている間に、このような急速な国際競争力の低下が発生したかを説明する必要があります。よく「改革が足りなかった」というのですが、それではほとんど悪質な新興宗教と同じです。この国は、原爆を2個落とされるまで負けを認めない国とはいえ、恐ろしいほど真剣な反省がありません。

自分が小金持ちになりたい、自分だけはなれるかもしれないと思うのはいいけれど、日本社会全体を沈めるのだけは止めてもらいたいものです。

構造改革」論が問題なのは、「風が吹けば桶屋がもうかる」式の「論理」に基づいています。たとえば、規制緩和を行えば、イノベーション(技術革新)が起きたり、新しい成長産業が生まれたりするというのは本当でしょうか。

たしかに古い規制が邪魔をしてイノベーションが起こりにくくなっている分野もあります。電力(とくに発電)がその典型です。しかし、おおむね日本の安っぽい規制緩和論者はそういうことは触れたがりません。だって電力は財界の中枢ですからね。こういう連中は「日本の環境技術は世界一だ」とか「乾いた雑巾だ」とか言って、自ら「抵抗勢力」となっているのですね。


金子勝氏の主張には概ね同意だが、金子氏が後半で触れている環境・エネルギー問題は、政治について語るブログで扱っても特に読者からの反応が鈍く、不人気を極めるエントリになる。

電力会社や電機会社の経営者や労組は、日本経済のガンと言っても過言ではない。自民党政権には経団連から圧力がかかり、民主党政権には御用労組から圧力がかかる。だから、民主党は「第二自民党」になるのだ。

真に政治を変えるのであれば、自民党経団連民主党は御用労組の影響をそれぞれ脱さなければならないが、彼らにはそれができない。

上記の意味で、環境・エネルギー問題は、日本の政治を語る上で特に重要な論点だと思うのだが、この問題に対する人々の関心が低いことは、本当に頭が痛い。その一方で、小沢一郎を取り上げるとブログのアクセス数が急増する。

小沢一郎菅直人がどうのこうのではなく、上記のような構造が問題なのだ。そして、こんな構造にしてしまった元凶の一つが、小沢一郎菅直人鳩山由紀夫らが推進した90年代の「政治改革」である。

もっともそれだけが原因ではなく、小泉・竹中の構造改革には、より大きな責任があるが、「政治改革」に反対していた小泉を自分から呼び込んでしまったのが、小沢・鳩山・菅らが主導した「政治改革」だった。

菅直人を批判するのであれば、小沢一郎も批判しなければならない、というより、菅と小沢に鳩山由紀夫を加えた三点セットで批判しなければならないと思う今日この頃である。