相変わらずだなあ。
池田香代子ブログ : 米英メディアが小沢潰しにやっきなら、「敵の敵は味方」で小沢? - ライブドアブログ
タイトルだけで池田さんの言いたいことはわかるが、池田さんは、このブログ記事の中で、加藤祐子さんという方が書かれた下記記事にリンクを張って紹介している。
アメリカ人は単細胞だしイギリス人は紳士面…そんな小沢氏の「逆襲」に(gooニュース・JAPANなニュース) - goo ニュース
これは、小沢一郎がアメリカ人を「単細胞」、イギリス人を「紳士面」をしている、などと暴言を吐いた件に対する、アメリカやイギリスのメディアの反応を伝えた記事で、小沢一郎を批判する、というか揶揄する論調をとっている。以下、加藤さんの記事の終わりの方を引用する。
○言葉遣いには気をつけて
ところでFTの社説はわざと「単細胞」に「single-celled organisms(単細胞生物)」という直訳をあてているのではないかと思います。ほかのメディアのように「単細胞」は「単純(simple-minded)」の比喩だと解説を、あえてしていないのだろうと(もっとも「simple-minded」には、「頭が弱い」とか「知的障害」の意味もあるので、それはそれで困りものですが)。
そこからにじみ出るのは、「小沢一郎とはこういう言葉遣いをする人なのだ」という評価です。確かに、日本の総理大臣になろうという人ならば、自分の発言が翻訳されて世界中に伝えられることくらい承知していて然るべきなのですから。「アメリカ人は単細胞生物だ」と言ったかのように訳されてしまう表現を使う方が悪いです。それ以前に、「アメリカ人は単純だ」と公の場で十把一絡げに切って捨てるのだってどうかと思いますが。
そして、こちらも十把一絡げに断定しますが、そもそも「○○人は▽▽だ」などと単細胞に断定するのは得てして、その相手の国や人々をよく知らない人がやることだと思います。相手を人間として理解し、一つの国の中に当然ある多様性を経験すればするほど、そんな乱暴で単純な十把一絡げはできなくなるものです。
日本はアメリカの言いなりにならない、対等な関係を築くのだと頑張るのと、そんなくだらない言葉遣いで相手を不快にしてどうするかというのは、次元の違う話だと思います。
この文章のどこから、「米英メディアが小沢潰しにやっき」などというタイトルと結びつくのか、私には信じられない。『ソフィーの世界』をよく読めば答えが得られるのだろうか?
池田さんは書く。
米英の反応にしても、売られた喧嘩への子どもっぽい言い返しではあるものの、その裏には本気で小沢を回避したい米英、もしも万が一小沢総理が実現したらどんな情報テロを仕掛けてくるかも知れない米英の姿勢が透けて見えます。それらの論評を軽妙に料理する加藤さんというすぐれた日本語遣いの文章に、私は快哉を叫びました。
これはひどい。あまりにもひどい。ひどすぎる。
たとえば英米の、いや韓国、中国、台湾などでも良いのだが、そうした外国の有力政治家が、「ハラキリ」だの「カミカゼ」だののイメージで日本人をからかった発言をしたら、日本のメディアは、当該の政治家を「こういう言葉遣いをする人なのだ」というニュアンスで揶揄した報道をするだろう。日本メディアのそんな報道を見て、暴言を吐いた有力政治家が属する国の人々は、果たして、
もしも万が一○○大統領(首相、主席, etc.)が実現したらどんな情報テロを仕掛けてくるかも知れない日本の姿勢が透けて見えます。
などと言うだろうか。
これでは、「陰謀論」の思考そのものではないか。池田さんには、もっと常識的に物事を考えてほしい。政治について語る文化人がこのレベルだから、日本の政治はいつまで経っても良くならないのである。