kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

小沢一派は梯子を外されて朽ち果てるだろう

またまた政局の季節になったが、最近時々思い出すのが、2008年の末にほんの一瞬アドバルーンが上がったもののすぐ立ち消えになった「YKKK」のことだ。「YKKK」とは、山崎拓加藤紘一亀井静香菅直人の4人を指す。当時、「きまぐれな日々」でも記事にしたことがある。
きまぐれな日々 亀井静香が仕掛ける「YKKK」(山崎・加藤・菅・亀井)に注目


この4人が組んで機先を制することができれば、1994年の「自社さ連立政権」の再来になるかとも思われたが、すぐに立ち消えになった。笛を吹いたのは亀井静香だったが、加藤紘一山崎拓は乗らなかったし、菅直人も消極的だった。私は、「YKKK」に一瞬期待した口だったので、がっかりしたものだ。


それから2年あまり。いわゆる「小沢信者」が書く政局記事は、大先生の手になる某有名ブログを含めて面白いとも何とも思わない私だが、愛読してやまないのは『日本がアブナイ!』の政局記事である。政治的なスタンスは私とはかなり違うけれども、小沢信者のブログにうんざりするほど見せつけられる金太郎飴的な視点ではない、ブログ主独自の視点から発信される記事が興味深い。


今日の記事*1では、橋下徹小沢一郎の駆け引きに関する言及が面白かった。

詳細は元記事を直接ご参照いただきたいが、このエントリでは、毎日新聞の下記記事が引用されている。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110224ddm005010085000c.html

原口前総務相:「日本維新連合」準備会合に57人 橋下氏は「一線画す」


 原口一博総務相は23日、国会内で地域主権改革などの政策実現を目指す政策グループ「日本維新連合」の準備会合を開いた。統一選を控えて内閣支持率が低迷するなかで、橋下徹大阪府知事河村たかし名古屋市長らの地域政党と連携する布石としたい考えだ。

 会合には、民主党の若手を中心に国会議員計57人が出席。小沢一郎元代表に近い議員が多く、3月中旬にも正式に発足させる。原口氏は首長や非議員も参加して地域主権改革を進める政治団体日本維新の会」も発足させる考えを示した。

 民主党中山義活衆院議員ら小沢元代表に近い東京都選出の国会議員9人も24日、「東京維新の会」を設立する。ただ、橋下氏は23日、原口氏との電話で「民主党日本維新の会に入ると分かりにくくなる。一線を画させてもらう」と慎重に対応する考えを伝えた。【笈田直樹】


さすがは橋下だ、そう思った。

小沢一郎としては、自らと親しい河村たかしをブリッジとして橋下と組んで、自らが政局で主導権を握りたいと考えているのだろうが、橋下からすれば河村たかし原口一博と組むメリットはあっても小沢一郎と組むメリットなど何もない。ましてやほっといたら間違いなく次の総選挙で枕を並べて討ち死にする「小沢系民主党議員」など論外で、彼らにすり寄ってこられたって、橋下のイメージダウンにこそなれ何の得にもならない。

だから、民主党非主流派とは一線を画す。そんなのは当たり前の話であって、私が橋下であってもそう行動するに決まっている。だが、そういう権力者の心理さえも理解できないのが、「小沢信者」と同程度の知能しか持たない「小沢系民主党議員」たちなのである。その低能ぶりには目を覆うばかりだ。橋下らと組みたくても組めない「小沢一派」は、梯子を外されて無惨に朽ち果てていくのが関の山だろう。


『日本がアブナイ!』の最新の記事には、亀井静香らの動きについて書かれている。
救国内閣&保守政権作りに燃える亀井、石原、自民長老のシルバー保守派と鳩山兄弟 : 日本がアブナイ!


亀井静香が、自民党森喜朗古賀誠野中広務、読売新聞の渡邉恒雄ナベツネ)らと語らって、保守勢力による「救国政権」を作ろうとしている動きを警戒する記事なのだが、これを読んで私が思ったのは、仮にそんな古色蒼然たる政権ができたとしても、副島隆彦(ソエジー)を講演会の講師に招くなど、トンデモを平然と受け入れるかたわら、橋下徹に色目を使い、河村たかしと「減税」で共闘して菅政権を揺さぶろうなどとしている小沢一派と「地域政党」が中心になった政権ができるよりはまだましなのではあるまいかということだ。

仮に、「小沢一派プラス地域政党」などによる政権ができたら、それは史上最悪、究極の新自由主義ポピュリズム政権になるだろう。そんなのと比較したら、シンキローや古賀・野中と亀井が組んだ政権の方がなんぼかましに決まっている。

もっとも、橋下は小沢一郎の魂胆など見切っており、いまや腕力勝負なら橋下の方が小沢よりずっと上だから、小沢一郎と組むような愚かな真似はしないはずだ。原口一博となら、橋下は組むだろう。橋下と原口の組み合わせであれば、主導権を握るのは橋下の方であることは、誰の目にも明らかだ。

私が予想しているのは、原口一博田中角栄に対する竹下登の役回りを演じるのではないかということだ。つまり、原口は小沢一郎を斬り捨てて権力の座へと駆けのぼろうとする、私はそう予測している。

だが、仮にそうなったところで、私は小沢一郎にはこれっぽっちも同情しない。トンデモ陰謀論者の副島隆彦と結託し、自らの「カルト化」を満天下に知らしめた小沢一郎は、もはや「裸の王様」に過ぎないからだ。

これ以上老醜をさらさないうちに、小沢一郎は政界を引退した方が良い。