kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

安倍晋三までもが飯田哲也氏と会見する一方で、原発推進勢力が猛烈な巻き返し

昨日は、帰宅して、本を読んでいるうちに疲れが吹き出し、猛烈な睡魔に襲われてそのまま寝てしまった。何年も前に買って読むのを中断していた下記の本だが、どういうわけか読みにくいのである。


日本テレビとCIA 発掘された「正力ファイル」

日本テレビとCIA 発掘された「正力ファイル」


そんなわけで、昨夜は夕食さえとらなかった。もちろん『報ステ』も見なかったし、プロ野球読売リーグで読売が広島のエース・前田健太を打ち込んで逆転勝ちしたり、2位の中日も勝ったという不愉快な映像も見なかった(ヤクルトと阪神は試合の予定がなかった)。


で、原発関連のニュースでは、いまや原発推進勢力としての本性を剥き出しにしている岡田克也民主党執行部がヒステリーの度を高めているらしい。何が何でも玄海原発を再稼働させたいらしい彼らは、こんな妄動に出てきた。


http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110708-OYT1T01206.htm

原発安全基準、玄海は簡易テストで…3閣僚合意


 枝野官房長官と海江田経済産業相、細野原発相は8日、全国の原子力発電所を対象に実施するストレステスト(耐性検査)など安全性の新基準に関する統一見解について協議した。

 その結果、〈1〉九州電力玄海原発佐賀県玄海町)などについては簡易的なテストを実施し、内閣府原子力安全委員会が安全性の判断に加わる〈2〉全原発に適用する本格的なテストは別途策定する――ことで大筋一致した。菅首相と最終調整した上で、週明けに発表する考えだ。

 3閣僚は8日、首相官邸で2度にわたって統一見解について協議した。安全性の新基準をめぐっては、ストレステストを原発再稼働の前提と位置づける首相と、玄海原発などすでに安全性が確認された原発についてはテストを経ずに再稼働させるとする海江田氏との間で対立があった。
(2011年7月9日03時05分 読売新聞)


上記の3人の中で、もっとも原発推進へのモチベーションが高いのは、3人の中でもっとも小沢一郎に近い海江田万里だが、海江田は「簡易的なテスト」だけで玄海原発を再開させたい意向で、枝野幸男細野豪志もそれに同意した。枝野は、前原グループ菅グループの双方に軸足を置く人間で、細野はもともと前原グループ所属だが、政権交代後に小沢グループに接近した人間だ。


ところが、九電の原発では鹿児島の川内(せんだい)原発の再稼働に消極的な動きが出てきた。


http://mytown.asahi.com/kagoshima/news.php?k_id=47000001107080002

原発説明会 延期か

2011年07月09日


 1号機が定期検査中の川内原子力発電所について、7月下旬から8月の実施を準備してきた国と県による住民説明会が、延期される可能性が出てきた。国が新たに打ち出した原発への安全性評価(ストレステスト)の影響で、伊藤祐一郎知事が見解を示した。

 伊藤知事は8日の定例記者会見で「再稼働に影響を与えないようなストレステストであれば、若干遅れても説明会はできると思うが、直接影響するテーマになると一定の時間をおかざるをえない」と述べた。

 説明会は県が国の原子力安全・保安院に求めていたもので、薩摩川内市や周辺の住民に原発の安全対策などを説明するもの。伊藤知事は1号機再開のための条件に挙げており、日程などについて調整が進んでいた。いちき串木野市での開催は決めているという。

 さらに伊藤知事は、すでに表明している原発事故の際の防災対策重点地域(EPZ)の見直しについても言及。原発から半径10キロという現行の範囲を暫定的に20キロへ広げるもので、「秋口まで」を目標に作業を進めているという。現在原発から約11キロにある緊急事態応急対策拠点施設(オフサイトセンター)も20キロ前後の場所に移すという。


それでなくても、九電には「やらせメール」事件がある。眞部社長の首はどうなるのか。まなべというと城内実を思い出すが、それはともかく、こんな情勢で玄海原発2号機と3号機の早期再稼働は無理だ。しかも、九電はこの夏の管内に電力削減要請さえ出していない。九州の電力は全然逼迫などしていないのである。


四国電力伊方原発3号機の再稼働も先送りされる見通しだ。四電といえば、四国に住んでいた時代、2005年頃まではよく停電に悩まされたものだが、本州と電力を融通できるようになって、四国在住時代の後半には停電に悩まされることはなくなった。しかし、四電の原発依存度は、関電、九電に次いで高い。その四電も、原発の再稼働を先送りする。沖縄を除く西日本(関電、中国電、四電、九電)の中で原発依存度がもっとも低いのは中国電だが、昨日、山口県議会は、中国電山口県上関町で計画する上関原発について「計画を一時凍結せざるを得ない」と言及した意見書を全会一致で可決した*1


このように「脱原発」の動きは急だ。驚いたことに、あの「KY」の代名詞というより、この言葉を流行させ、定着させた張本人の安倍晋三までもが飯田哲也氏と面会したらしい。安倍夫人の悪鬼ならぬアッキーがとりもったらしくて、アッキーのブログに出ている。
http://www.akie-abe.jp/index.php?date=2011-07-07


上記ブログには、なんと飯田哲也氏と安倍晋三のツーショットが掲載されている。安倍晋三でさえ「脱原発」の論客に配慮しなければならない情勢になった。あの「KY」までもが空気を読もうとしているこの時に、小沢一郎と近いとされる経産相海江田万里が、経産官僚の意を受けて玄海原発再開にしゃかりきになっているのである。


それでは、ご本尊の小沢一郎はどうかというと、またまた意味不明の動きに出ているらしいのだ。
小沢と前原が共闘か?+不信任案の再提出は、小沢側近の提言だった? : 日本がアブナイ!


上記ブログ記事によると、先日突然石破茂が言い出して国民を呆れ返らせた「菅内閣不信任案再提出」は、小沢一郎の側近である平野貞夫の発案だったという。


ブログ主は、

 平野氏は、知識も豊富&アタマの回転もいい人で、同時に
よくも悪くもかなりの策士なのであるが。

と、平野貞夫に肯定的な印象を持っておられるようだが、当ブログや『きまぐれな日々』のコメント常連(片手で数えられる人数を除いて小沢信者はいない)の方々の平野貞夫評は全く異なり、さんざんな酷評を浴びて「トンデモ」と認定されている。私も、自民党時代から自由党時代を経て小沢一郎と行動をともにしてきたこの平野貞夫という人間など、全く評価していない。

東電原発事故後にも平野貞夫は、「菅直人原発のことなんかわかっていないけれども、小沢一郎は詳しい。小沢一郎が推奨するのは『トリウム原発』だ」という意味のことを得々とブログに書いて、それまで小沢一郎に好意的だった池田香代子氏に、小沢一郎並びに小沢信者と距離を置かせるきっかけを作った(笑)。

ああ、あの馬鹿げた内閣不信任案を考え出したのは平野貞夫だったのか、あの男だったら考えそうなことだな、というのが私の感想だが、イタいのは、小沢一郎自身がその平野貞夫案に肯定的らしいことだ。


それでなくても、最近の小沢一郎は全く精彩を欠いている。昨年初め頃に「小沢信者」に転向した『世に倦む日日』のブログ主も、Twitter小沢一郎を痛烈に批判している。
http://twitter.com/#!/yoniumuhibi/status/89130698606260224

菅直人よりも脱原発菅内閣を批判している党内の人間というと、川内博史がいますが、ポスト菅ではないですよね。小沢一郎脱原発を宣言していないし、最近は引きこもっているだけで、脱原発の国民の期待が集まる対象ではない。小沢一郎は、もういい加減に、政局は止めて政策の人にならないと。
7月8日 webから


その大先生の直近のTwitter
http://twitter.com/#!/yoniumuhibi/status/89492342477824000

古舘伊知郎が動揺してきた印象。マスコミ全社が、「原発が全基停止したら電力の安定供給ができなくなり、日本経済が沈没する」「企業が外国に出て行く」のプロパガンダの大合唱をしていて、それに影響を受けている。電力会社の余剰設備、自家発電の火力という事実で押し返さないと。#genpatsu


うーむ。昨夜見損なった『報ステ』で古舘伊知郎は何を言ったのだろうか。私は郵政総選の時に小泉純一郎を全力で応援した古舘伊知郎など一切評価しないが、昨夜何を言ったかはちょっと気になる。