kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

前原誠司立候補へ - 野暮かもしれないが前原・野田の比較論

前原誠司民主党代表選に立候補するらしい。これで「野ダメ」こと野田佳彦民主党代表選当選・次期総理大臣の目はほぼ消えたといって良いだろう。

前原と野田というと思い出すのは2006年の「偽メール事件」でこの2人が醜態を演じたことで、私は前原と野田が2人で永田寿康を殺したようなものだと考えている。前原と野田の関係は「共同正犯」であって、どっちがより悪いと言えるものでもない。どっちもどっちなのだ。ここで、29日の代表選で前原とも野田とも対決するらしい馬淵澄夫は「偽メール事件」について当時馬淵のボスだった野田と酒を酌み交わして、その時に野田が「秘密を墓場に持っていく」とかなんとか言ったと書いたらしいが、その馬淵あたりが口を割らなければ、上記の私の評価は変わらない。

野田と前原のどっちが悪いかなんて比較するのも野暮な話で、自民党でいえば安倍晋三麻生太郎のどっちが悪いかを比較するようなものでほとんど意味はないと思う。ただ、それでも安倍と麻生を比較したら私なら必ず安倍をより強く排除するように、野田と前原だったらより強く排除したいのは野田の方に決まっている。

一口で「前原・野田グループ」と呼ばれることも過去にはあった松下政経塾組の政治家同士だが、昔は民主党の政治家を色分けする時には、野田は保守派、前原は中間派とされていたものだった。前原は有名な軍事タカ派で小泉・竹中の「カイカク」を支持する新自由主義者だが、それ以外の面ではリベラルなところもあるからだ。そこが羽田孜の流れを汲むグループや旧民社などの民主党の保守派に前原が嫌われる原因になっていた。一方野田の方はゴリゴリのネオコンで、党内保守派からのウケも良かった。現在世間では注目されているけれども民主党代表選では争点から外されようとしている原発問題でも、より「原発維持」に強く傾いているのは野田佳彦の方だ。

以上、「野田よりは前原の方がまだマシ」みたいなことを書いたが、それは「安倍よりは麻生の方がまだマシ」というのと同じ意味であって、私が麻生太郎を決して支持しなかったのと同じように、前原誠司を支持するものでは決してないことを念を押しておく。

笑ってしまったのは今朝の朝日新聞で、野党(自公)が高支持率をバックに前原がいきなり解散を仕掛けてくることを恐れているなんて書いていた。そんなことあり得ないって。解散できないことはもちろん、そもそもそんな高支持率になるはずがない。麻生の時にはまだ「総理総裁就任後、いきなり解散」のシナリオにはリアリティがあったが、雑誌(『文藝春秋』)に朝日新聞の曽我豪に書かせた記事で、就任後いきなりの解散を示唆した麻生でさえ解散はできなかった。自民党の勢力維持を考えた場合、あそこは解散の一手だったし、『きまぐれな日々』にもそう書いたのだけれど、それでも解散できなかった。それは、麻生の支持率が自民党が期待したほど高いものにはならなかったせいもある。そして当時の国民が自民党に持っていた期待度と比較しても、現在の国民が民主党に対して持っている期待度は低い。かりに前原誠司が首相になるとして、内閣支持率の滑り出しは、鳩山内閣菅内閣のような高いものには絶対にならない。


最後に前原と野田の話に戻る。私がよく見に行くブログで、対照的な前原と野田の比較論があったので以下にリンクする。私がどちらに軍配を上げたかはいうまでもないが、それはあくまで私の判断・評価に過ぎないから、先入観を持たずに読み比べていただければ良いかと思う。


野田と前原の十字架&貸し借り+ばんえい競馬&宮下瞳騎手が引退 : 日本がアブナイ!

 野田氏にしてみれば、もう「前原に譲って、後には引きたくない」
という思いがあるのではないかと察するし。

 また、前原氏&同グループは、永田メール事件なども含め、野田氏
には色々と借りがあって、以前から「次は野田を立てて支持する」と
言っていただけに、もしここで野田おろしをするか、前原氏が対抗馬
として立つことになったら、ある意味で、裏切り行為だと受け止め
られないおそれも大きいのだ。(~_~;)

 前原氏は民主党の代表や重要閣僚を務めるなど、メディアに登場
する機会が多いこともあって、前原氏の方が世間的に知名度が高い
分、次期首相として、世論調査などでの支持率も高いのだけど。
 実際のところ、民主党内では、ひとりの政治家&人間としては、
野田氏を評価する人の方が多かったように思える。(・・)

<とはいえ、一部メディアが「永田町の郷ひろみ」ともてはやした
のには、「はあ?(゚Д゚)」という感じだったのだけど。mew周辺
では、あれは、新自由主義の前原氏をごヒイキしていた小泉元首相
か財界の関係者の思惑が働いたに違いないと言っていたです。(-"-)>

 野田氏と前原氏は、同じ松下政経塾出身で、共に92年に日本
新党の結党に参加し、93年に衆院初当選を果たしているのだが。
<ただし野田氏は新進党時代に1回落選しているため、当選回数
は、野田氏が5回、前原氏が6回。> 

 ただ、野田氏は前原氏よりも5歳年上で、松下政経塾では野田氏
が1期生、前原氏は8期生とずっと先輩だし。野田氏は、87年〜
92年に千葉県議を2期務めており、政治経験が長いし、色々と
苦労した分、人望も厚いところがあるのだ。(+_+)

<ちなみに、前原氏は、92年に京都府議選に当選するも、衆院
議員になるために1年で辞めてしまったし。昔から目立ちたがり屋
&勇ましいことを言いたがる傾向があって、アブナっかしいし。^^;
 ただ、前原氏は、自分の方がリーダーシップや政治的な発信力
があるという自負があるらしい。(-_-)>


前原「追い込まれ立候補」で野田窮地【民主党代表選挙】 : 広島瀬戸内新聞ニュース(社主:さとうしゅういち)

民主党代表選挙の本命は、民主党内でもラジカルな原発推進ネオコン野田佳彦財務大臣と思われてきました。

しかしあにはからんや。野田さんでは衆院選に勝てないという若手議員の恐怖心。これらが、前原待望論を呼び起こし、前原さんも渋々立候補せざるをえなくなるようですね。

前原さんもネオコンと評される事は多い。ただ、野田さんと比べるとどうかといえば、外交では野田さんほどネオコンではないし、原子力政策も、昔から六ヶ所村の再処理工場には反対する等の一面もありました。経済でも、野田さんの増税論に異論を唱えていました。

だが、とにかく、さとうしゅういちは気を抜きません。原発を推進し、デフレを放置するような代表候補。そんな代表候補を応援するような民主党議員。彼らを打倒する事を繰り返し宣言します。

(赤字ボールドはリンク先の記事より)