kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

菅直人辞意表明への反応

あまり小沢信者の悪口ばかり書いてたらまた怒られそうだから、ここらで菅直人の辞意表明に関するブログ記事を紹介しておく。


http://d.hatena.ne.jp/Mukke/20110826/1314368894

 かれが東北大震災の直後におこなった一連の対処について,かれを非難する向きもあるようだが,そこまで致命的なミスといえるものはなかったと思うし,そもそもあれよりも良い対応をできる人間がいたというなら具体的にそれはだれでその人物ならどのような対応ができたのかを説明してほしい。もちろんかれの措置が万全であるはずはなく(かれも人間なのだから),批判されるべきはされるべきだが,果たしてそれは辞職でしか償えない類の失政だったのか。


震災への対応に関してはその通りだと思うが、菅直人最大の失敗は昨年6月の消費税増税発言で、それに次ぐ失敗が今年6月の内閣不信任案否決劇の際、「辞意表明」としか解釈できない言葉を発したことだったと思う。後者に関しては、それにもかかわらず内閣不信任案自体は否決されたのだから、辞め時としてはそれから3か月ほど、8月いっぱいくらいだろうなと、私は内閣不信任案が否決された当初から予想していたし、運営しているブログでもそのことは何度も書いた。菅直人自身もそのつもりでいたに違いない。菅直人は自身の言葉通り、8月いっぱいで辞任する。筋が通っている。これまで、時折来年までの「続投」を示唆したり、辞任の時期をはっきりさせないなどの言動をとってきたが、早い段階から「8月末に辞める」などと言ったら、その時点で政権は「死に体」になり、何もできなくなる。だからそんなことをしなかったのは当然だ。

仮に早い段階で菅直人が辞任の時期をはっきりさせていれば、玄海原発の再稼働を止めることはできなかった。8月に入って今月いっぱいで辞める意向を漏らした途端、北海道知事の高橋はるみ泊原発の営業運転を再開させた。これが現実なのである。

ところが内閣不信任案の否決劇のあと、それまで自民党と組んでまで「菅降ろし」を仕掛けていた小沢一郎鳩山由紀夫ばかりではなく、岡田克也ら執行部まで「菅降ろし」を始めた。これは、岡田克也が通産官僚上がりの「原発推進派」であることと密接に関係している。総理大臣の権力は絶大であり、菅が辞意を表明しないうちは、あの原発推進派の玄葉光一郎でさえ「来年夏の原発全基停止」を想定しているとNHKの『日曜討論』で認めざるを得ないほどだった。今後、前原、野ダメ、海江田(笑)の誰が総理大臣になろうが、菅直人の「脱原発」の方針はなし崩しにされる。そして後世の歴史家は、「菅降ろし」を行なって「第二の福島原発事故」を引き起こす原因を作ったとして、小沢一郎鳩山由紀夫岡田克也といった民主党の政治家たちを断罪するだろう。


しかし、政治家とは自らの言葉に責任を持たなければならないものだから、6月の内閣不信任案否決の際、遠くない未来の辞任を口にした以上、菅直人は辞任するしかなかった。その言葉通り、リーズナブルな期間を経て菅直人が辞任することになった彼の「引き際」は、筋が通っていて立派なものだったと私は思う。


それと、「ポスト菅」がどいつもこいつも原発推進派や維持派、良くても「脱原発消極派」ばかりだというのはまた別の問題だ。それは民主党という政党自体の問題であり、国民の方からこんな政党は見限らなければならないのである。


ブログ記事の紹介より、私の持論ばかり声高に述べたが、ブログ記事の紹介に戻ると、

前原誠司前外相が,後継候補のトップに躍り出ているようだ。正直に言って,震災直前に辞任し,それゆえに震災対策の最前線に一度も立たなかったかれが首相候補となる目は当分ないだろうと思っていたが,なにを間違えたか今やかれが一番人気の次期首相候補だ。だが,メール事件でも献金問題でも,かれが問題を無駄に大きくした挙げ句に収拾がつかなくなると逃げたという実績を憶えているわたしは,到底かれを支持することはできない。断言するが,かれが菅直人よりもマシな宰相になることは決してない。このカシオミニを賭けてもいい。

という意見には全面的に同意するし、

もう一度不信任案を提出することを匂わせていた石破茂さん,あなたには心の底から失望した。わたしの見る目がなかったということなのだろう。

というのももっともな意見だと思う。石破の正体など前々から明らかだったと私自身は思っているが、石破や石原伸晃をはじめとする自民党の政治家たちもまた、前原、野ダメや海江田(笑)と同様、早晩政治の表舞台から去ってもらわなければならない人たちだろう。