kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

テレビドラマ『鹿内一族の陰謀』?

『キャロル』を追加など - Living, Loving, Thinking, Again より。

さて、鹿内信隆鹿内春雄の物語だが、是非フジでドラマ化すべきだ。できれば月曜9時。鹿内春雄木村拓哉をキャスティングすればかなりの視聴率を稼げるんじゃないか。頼近美津子には小雪鹿内信隆には岸部一徳という線でどうでしょうか。信隆の妻・英子が重要になってくるけれど、誰がいいか。


うーん、鹿内英子のキャスティングか。思い浮かばない。というわけでブログに書いてみる。どなたか妙案はないものか。ついでに、ドラマのタイトルは『鹿内一族の陰謀』ではどうか。ストレート過ぎるかな。


鹿内一族についてネット検索をかけると、一族の恩讐劇や日枝久が起こした鹿内家に対するクーデターなど、さまざまなおどろおどろしい話が出てきて、ついついのめり込んでしまうのだが(笑)、中でも鹿内英子の存在感は抜群だ。英子は、倉敷絹織(現クラレ)の専務だった菊池寅七の次女というから、「ぼっけえ、きょうてえ」女性だったのかもしれない。息子・鹿内春雄の最初の嫁をいびり出し、2番目の嫁は28歳の若さでくも膜下出血で亡くなり、3番目の嫁(頼近美津子)との折り合いは不明ではあるものの、春雄の夭逝を頼近のせいにした*1ことは、当ブログで佐野眞一の著書を引用して紹介した。さらに英子は鹿内信隆が春雄の死後直ちに養子縁組をして後継者に任命した鹿内(急性佐藤)宏明とも確執を繰り広げたという。そのあげくの果てに、1992年に日枝久がクーデターを起こして宏明を追放し、鹿内一族からフジテレビの支配権を奪い取った。その裏に英子と宏明の確執があったとすると、英子は信隆・春雄の二代が築いたフジテレビの「鹿内王国」を葬り去った原因を自ら作ったのだろうか。


そんな英子役には誰が良いか。1922年生まれの英子は、春雄が最初に結婚した1970年には48歳、日枝久らがクーデターを起こした1992年には70歳だから、50代から60代にかけての年代を演じることができる「ぼっけえ、きょうてえ」女優。果たして誰がいるか。


ところで、鹿内一族については中川一徳という人が『メディアの支配者』というタイトルの長大なノンフィクションを書いていて、これと佐野眞一の『あぶく銭師たちよ!- 昭和虚人伝』の中の1章が今のところ鹿内一族を取り上げた代表的なノンフィクションということになっているらしい。ところが、本所次郎という男が、中川と佐野の著書をパクって『閨閥 - マスコミを支配しようとした男』という本を2004年に出し、ホリエモンも読んだそうだが、この本はあっという間に絶版になったとのことだ。フジテレビから圧力があったとの陰謀論的解釈もなされたが、事実はそうではなく、本所が中川一徳や佐野眞一の文章をパクりまくって著作権法違反を指摘されたからだったらしい*2。その本所の著書を抜粋したサイトを見つけた(下記URL)。


系図でみる近現代 第31回 フジサンケイグループ鹿内信隆・春雄・宏明


私は中川一徳の著書は読んでいないのでわからないが、佐野眞一の著書からパクりまくっていることは読んだばかりなのではっきりわかる。実にひどいものであり、これでは絶版にされたのも当然だろう。鹿内一族をめぐっては、こんなチンピラライターまで現れたわけだ。


ところで、佐野眞一の著書の副題は「昭和虚人伝」となっているが、「平成虚人伝」に挙げるべき人間は誰だろうかとふと思った。ホリエモン村上世彰の名前はすぐ思い浮かんだが、あとは誰が良いかな。

*1:佐野眞一の本でこのくだりを読んだ私は、バルトーク・ベラ作曲のオペラ『青ひげ公の城』を思い出したのだった。

*2:本所の著書は中川の著書の前年に出版されているが、おそらく本所は雑誌に掲載された中川の記事をパクったものと思われる。