この記事はちょっと勇み足だろう。
これぞリベサヨ?: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
異彩を放っているのが、社民党支持者の橋下支持率の高さです。
なにしろ、みんなの党よりももっと強く橋下支持なんですから、筋金入りです。
濱口氏がこう断定する根拠となっているのが産経新聞の記事*1だが、2ページ目*2に下記のように書かれている。
■調査の方法
大阪府、大阪市の有権者を対象に18、19両日、コンピューターで無作為に発生させた番号にかける電話調査のRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施。大阪府知事選の調査では、実際に有権者がいる世帯にかかったのは1476件で、うち1021人から回答を得た。大阪市長選では891件のうち、611人から回答を得た。
社民党の支持率は通常1〜2%程度だから、この調査に答えた社民党支持の大阪市民の数はもしかしたらグラフから読み取れるのではないかと思って試してみた。
グラフから見る限り社民党支持で投票先に「平松邦夫」をあげた人の比率は、20%よりわずかに多い。グラフがこのようになる場合としてもっともありそうなのが「回答者9人、平松邦夫2人、橋下徹7人」のケースだ。次にあり得るのは「回答者14人、平松邦夫3人、橋下徹11人」のケースだろうか。私は前者だったのではないかと推測している。
「9人の社民党支持者のうち7人(あるいは14人のうち11人)が橋下徹に投票すると答えた」というのは、確かに多いなとは思う。しかし、いくらなんでもこの結果をもって
みんなの党よりももっと強く橋下支持なんですから
と断じるには無理があるだろう。
濱口氏も学者なのだから、こういう「軽率」との印象を読者に与える「煽り」のような記事をブログに公開するのはどうかと思う。
なお、記事の主旨である、社民党支持者の「リベサヨ」的傾向の指摘については特に反対しない。
[追記]
この記事についた「はてブ」*3を見て気づいたのだが、コメント欄で既に指摘されていた。
元記事より
>>大阪市長選では891件のうち、611人から回答を得た。
で、社民党支持率はいつも1%前後あるかないかですから、サンプルは数人前後。
さらにグラフをよく見ると、20%のところで分かれてますから、平松1人/橋元4人支持と考えるのが合理的です。
この人数で傾向を読むのは,、かなり無理があるのでは?
投稿: sato | 2011年11月20日 (日) 11時25分
ただ、私が定規を当ててみたところ、「20%のところで分かれている」ようには見えず、22%くらいのように見えるから、サンプルは9人だったのではなかろうかと思う。