kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「原発事故により白血病急増」批判記事に関しては産経新聞の方が自称「反原発派」のデマ拡散者どもよりよほどまとも

産経新聞が珍しくまともな記事を掲載した。


http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111202/dst11120222210015-n1.htm

「被曝発病」デマがネットで拡散  「原発周辺で釣った魚食べ死亡」 「福島にいたから急性白血病に」
2011.12.2 22:16


 東京電力福島第1原発事故による放射線被(ひ)曝(ばく)と、がんや白血病などの病気を安易に結びつける風潮が、インターネット上を中心に広がっている。「原発周辺で釣った魚を食べた男性が白血病で死亡した」など、誤った事実に基づく噂が広がる背景には、被曝に伴う病気の周知が不十分なことや、情報が精査されないまま拡散される現状がある。風評被害の拡大や復興の妨げにつながりかねず、専門家は「国はより丁寧な情報発信をすべきだ」と警鐘を鳴らしている。(小野田雄一)


 11月28日、インターネットの掲示板「2ちゃんねる」に、個人が運営するブログの記事を情報源として、「原発周辺で野宿し、釣った魚を食べていた男性が急性白血病で死去」という書き込みがあり「ツイッター」などを通じて広められた。

 この男性は、9月に急性白血病で死去した釣りコラムニスト、阿部洋人さん=当時(24)。11月末に発売された釣り雑誌「ロッドアンドリール」(地球丸社)が追悼記事を掲載したところ、記事中に魚を食べたとの記載はないにもかかわらず、誤った形で広まった。元となるブログは記事を削除したが、拡散された書き込みは大量にネット上に残ったままだ。

 同誌の中村憲一郎編集長は「阿部さんが福島県内で野宿していた事実はなく、魚を食べていたわけでもない。誤った情報を基に、『自業自得』などと批判されたりしている。ご遺族の気持ちを考えるとやり切れない」と話す。


 ▼医師会「事実ない」


 同様の事例は他にもある。日本レスリング協会は1日、フリースタイル74キロ級で日本選手権5連覇中の長島和幸選手(30)=クリナップ=が急性白血病と診断されたと発表した。協会が寄せ書きや千羽鶴の送り先として、同社レスリング部監督が勤務する福島県いわき市の事業所を記載したところ、ネット上では「発症は福島にいたため」との書き込みが相次いだ。同社によると、長島選手は母校の早稲田大学を練習拠点にしており、原発事故後も大半は東京で暮らしていたという。

 さらに、ネット上では「日本医師会が日本で白血病患者が急増していることを報告する」という書き込みも広がったため、医師会は先月29日、「そうした事実はなく、データもない。事実関係に誤りが多く、信(しん)憑(ぴょう)性を疑わざるを得ない」とする文章を公表。根拠の乏しい情報が安易に広がる現状に懸念を示した。

 専門家も、現時点で白血病などを発症した事例は、被曝とは無関係と指摘する。

 北海道がんセンター(札幌市)の西尾正道院長は「被曝によるがんや白血病は通常、数年以上潜伏する。この時期に(原発事故での)被曝が原因で発症する確率はゼロと言い切れる」と断言する。

 西尾院長によると、被曝で細胞が傷ついてがん細胞が生じても、がん細胞が増えるには何十回もの細胞分裂が必要で、期間は年単位になるという。その上で西尾院長は「誤った情報を国民が安易に信じたり広めたりしないために、国はもっと正確で丁寧な情報発信をすべきだ」と話した。

 危機管理コンサルティング会社「クライシスインテリジェンス」(東京)の浅利真社長は「政府の震災後の情報発信は不十分。『被曝と因果関係がない』というなら、明確な根拠を示すべきだ。今のままでは国民は疑心暗鬼に陥る」と指摘した。


このデマを拡散した人間の一人に、地質学者の早川由紀夫がいる。早川は、5月に放射性物質の汚染マップを作るという仕事をした人間だが、当然ながら医学の専門家ではない。デマの拡散は自らの仕事に泥を塗る行為だといえる。


また、以前から当ブログで繰り返し批判を行なっているように、『院長の独り言』というブログが同種のデマを拡散したことがあった。この「院長」こと小野某の場合は、白血病に関してまともな知識を持っているにもかかわらず、知らない振りをしてデマを拡散していたからさらに悪質だ。


産経に、皮肉や逆説ではない文字通りの「正論」を記事にされるとは、自称「反原発派」のデマ拡散者たちこそ「脱原発の敵」としか言いようがない。