年末年始のテレビ番組を見ていてつくづく思ったのは、原発推進勢力の衰退だ。
東電原発事故直後には、原発批判派を「左翼」だとして悪口を言っていた勝谷誠彦の「転向」が最たる例だが、いまや「小沢信者」も「トンデモ」も新自由主義者も、こぞって「脱原発」に熱心だ。
このうち「小沢信者」は「リスク厨」となり、早川某や武田邦彦といった「科学者」たちがそれに迎合する姿は「醜悪」の一語に尽きる。
もっとも、本当に警戒すべきは、「脱原発」の主張自体はそれなりに正しい新自由主義者たちだろう。具体的な名前を挙げると、長谷川幸洋や古賀茂明である。彼らの言論には、ノーテンキな「小沢信者」と違って説得力があるが、その彼らが持ち上げるのが橋下徹なのである。
今年、もっとも早く原発の再稼働を狙うのは福井県の大飯原発だろうが、これに橋下が噛みついて、またまた人気を浮揚させるのではないか。
一方、「野ダメ」(野田佳彦)は、今年も「空気」が読めずに原発再稼働にこだわって、ますます支持率を落とすに違いない。
ますます橋下の思う壺である。保守政治家たちの無能の罪は重い。