kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「比例区80減」を支持する民主党信者や寺島実郎と「連用制」に敵意を燃やす産経が実質的に「共闘」か

なんか時々民主党信者が「衆院比例区80減」の民主党の政策を必死に擁護している姿を見かけるが、哀れでならない。民主党はとっくに国民の多くに見限られており、「衆院比例区80減」なる小沢一郎(に限らず前原も菅も鳩山も野ダメも、要するにほとんどの民主党議員)がご執心のこの政策は、自民党または「橋下徹みんなの党」の独裁政権への道を開くもの以外のなにものでもないからだ。

テレビでも、いまや反動性をむき出しにするようになった寺島実郎がこれを支持している。一方、小選挙区制で圧倒的に得をすると見られる自民党は、むしろさほど積極的ではない。それは、もしかしたら小泉郵政選挙自民党が大勝したものの、小泉の言うことに誰も逆らえなくなってかえってやりづらくなった苦い記憶を同党の政治家たちが持っているせいかもしれない。

私自身は、前々から小選挙区比例代表併用制(実質的には比例代表制)が良いと考えているが、最近は、中選挙区制の復活のほか、公明党が熱心な小選挙区比例代表連用制が議論されている。1/25の朝日新聞4面に試算が出ているが、asahi.comには出ていないようだ。2009年の「政権交代選挙」に連用制を適用すると、民主232(-76)、自民126(+7)、公明49(+28)、共産29(+20)、社民14(+7)、みんな16(+11)、国民新5(+2)、新党日本1(±0)、新党大地2(+1)となる。昔の中選挙区制時代の選挙結果を思わせるような議席配分になり、この方が民意に近いことは明らかだ。


この連用制に異様な敵意を燃やしているのが産経新聞である。


http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120120/elc12012023150002-n1.htm

複雑怪奇な連用制 問題点も続々
2012.1.20 23:13


 民主党が、衆院選挙制度に関する各党協議会の合意に向け「切り札」とする小選挙区比例代表連用制。選挙区で議席獲得が難しい中小政党に手厚い制度とはいえ、その複雑さから国民に混乱を与える可能性がある。

 連用制は、現行と同じ一人二票制だが、比例代表議席配分の際、「選挙区議席数+1」で各党の得票を割っていく。このため、選挙区で議席を得れば得るほど比例代表での議席は極端に減る。「死に票が多い」「中小政党に不利」など小選挙区制の問題点の是正を狙った制度だが、実際の議席配分は比例代表制に近いとされる。

 「新しい日本をつくる国民会議」(21世紀臨調)の前身の「政治改革推進協議会」(民間臨調)が平成5年4月、選挙制度をめぐり与野党小選挙区比例代表並立制小選挙区比例代表併用制で対立する中、折衷案として提言した。成田憲彦内閣官房参与が推進論者として知られる。

 問題点も少なくない。選挙区で対抗する二大政党の得票差が議席に反映されにくい上、中小政党でも地域性が強かったり、選挙区で勝てる候補者がいる政党には不利となることもある。

 選挙区で優勢な政党について有権者が「死に票になる」と比例での投票を敬遠する可能性もある。そもそも平成6年に中選挙区制を現行制度に変えたのは「二大政党制の実現」が理由だったはずだが、わざわざ逆行させることになる。

 このためか、スコットランド議会などで似た制度が採用されているというが、主要国の国会で採用例はない。(小田博士)


産経新聞は「二大政党制」支持らしい。小沢一郎と思想が同じである。


http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120120/elc12012023120001-n1.htm

連用制を導入すると…第1党激減  公明、共産は大幅増
2012.1.20 23:11

 衆院の「一票の格差」是正に向け、民主党比例代表定数を80議席削減する代わり、中小政党に有利となる小選挙区比例代表連用制の導入を検討していることを受け、産経新聞は、郵政解散に伴う平成17年の衆院選と、政権交代を実現した21年の衆院選について連用制を導入した場合のシミュレーションを行った。いずれも選挙区で勝利した第1党は議席を激減させ、公明、共産などは大幅増となることが判明。連用制を導入すれば連立政権が常態化し、政局がますます流動化することが裏付けられた。 (小田博士)
(以下略)


「第1党激減」と書かれているところがミソだ。つまり産経は、橋下が国政に進出しない限り次の総選挙で圧勝が予想される自民党議席が毀損されるのが嫌なのだ。

こんな産経にとっては、民主党の「比例区80削減」案は、のどから手が出るほど実現してほしい政策に違いない。


かくして、「民主党信者」や寺島実郎と産経が事実上「共闘」しているのがマンガのような現実なのである。