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古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「原発政局」はますます橋下の思うつぼ

朝日新聞(4/11)朝刊2面の記事。


朝日新聞デジタル:再稼働、もの言う大阪 選挙を意識、政権に揺さぶり - おすすめ記事(政治)

再稼働、もの言う大阪 選挙を意識、政権に揺さぶり


 関西電力大飯原発をめぐり、再稼働を急ぐ野田政権と、反対する橋下徹大阪市長との対立が鮮明になってきた。橋下氏は再稼働を認める前提として独自の8条件を掲げ、次期総選挙の争点にする構えだ。人気の高い橋下氏の攻勢に、政権や関電は揺さぶられている。

■橋下氏、総選挙の争点化迫る

 「反対、反対と言うだけではだめ。有権者にどっちの手順を本来踏むべきか、選択してもらう」。大阪府市の大飯原発再稼働に向けた8条件が固まった10日、橋下氏は報道陣に強調した。

 現行制度では、大飯原発から100キロ程度離れた大阪府市に再稼働を止める権限はなく、条件を付けても法的拘束力はない。橋下氏は8条件を「政治的メッセージ」と説明。有権者に対し、再稼働に向けた手続きを急ぐ野田政権の姿勢をあぶり出すことで、次期総選挙での争点にしたいとの考えを鮮明にした。

 特定の政策課題をめぐり、「選挙で決着を」と挑発するのは、過去の選挙で圧勝を重ねてきた橋下氏のおはこと言える。自ら率いる大阪維新の会はいま、次期衆院選をにらんで政治塾を開講するなど、国政進出の準備を進める。福島第一原発の事故後、高まる「脱原発」の民意を背景に、再稼働問題で腰が定まらない民主党政権の足元を揺さぶる狙いも透けて見える。

朝日新聞デジタル 2012年4月11日0時10分)


昨夜(4/10)の『報道ステーション』などを見ていると、橋下徹がすっかり「脱原発」の旗手に祭り上げられているが、元からそうだったわけではもちろんない。上記記事の続き(有料部分)を一部引用すると、大阪府知事だった昨年4月に掲げた内容は、代替エネルギーの導入や節電で「原発の新設や老朽原発の延長を止めにかかる」という程度のものだった。

しかし、保守二大政党(民主党自民党)がともに「原発維持ないし推進」の立場をとり続けたため、橋下や「みんなの党」は、空白になっていた「脱原発の保守」というおいしいポジションを占めた。それだけの話だが、事態は橋下の思うつぼにはまり続けてここまできた。

これまでの経緯でとりわけ大きかったのは、昨年8月の民主党代表選で「脱原発」が争点にならなかったことだ。野田佳彦(「野ダメ」)はもちろん原発維持・推進の立場だが、その野田に同じく原発推進派の海江田万里をぶつけて「脱原発」を争点から消した誰かさんの罪は、あまりにも重い。

橋下はその誰かさんにとって「わしが育てた」ようなものだったのかもしれない。だから誰かさんは橋下にすり寄るし、橋下も今のところTwitterで「××先生」などと書く。

もしかしたら橋下は日常会話では「小沢大先生」などと呼んでバカにしてるのではないかと邪推の一つもしてみたくなる今日この頃である。