橋下「大阪維新の会」の「育て方が悪いから発達障害になる」というトンデモ「家庭教育支援条例」案の「トンデモのいもづる」には果てしがない。
「俺の邪悪なメモ」跡地 より。
(前略)
リンク先でも批判されてるように、ひでえ条例案なわけですが、これ、大阪市議会でいきなり出てきた話じゃないんですよ。現在日本には、
このトンデモ条例みたいなものを国の法律にしようとしてる政治家のグループがあります。
このトンデモ条例に書かれてるようなことを教育現場で広めようとしてる教師のグループがあります。
さらにそれを後押ししてるメディアがあります。
マジ、マジ、陰謀論じゃないよ!
すでに一部で情報飛び交ってますが、この条例案には元ネタがあります。
その元ネタこそが、私がずっと熱い視線を送り続けてる高橋史朗という人がやってる「親学」ってやつ。今回の条例案はこの「親学」の思想に基づいてます。
「親学」の主張するところをかいつまんで要約すると
日本の伝統的な子育てすれば発達障害は予防できるし治るってのが脳科学でも証明されたんだぜ。最近、子どもの発達障害が増えてるっていうけど、これは今どきのダメ親の教育力が落ちてるから。だからちゃんとした子育てができるように親を先に
しばかなきゃ教育しなきゃね!と、いうもの。
脳科学(?)と発達障害への誤解に基づいた保守系トンデモ教育論です。
条例のトンデモな部分は、ほぼ「親学」のトンデモな部分に由来してると言って良いでしょう。
「親学」については、安倍晋三が総理大臣をやっていた頃から聞いていたが、当ダイアリーではほとんど取り上げなかった。検索してみたら、昨年書いた記事の中に、引用文中に言及されているのが1件見つかっただけだった。それは、城内実の上を行くレイシスト・副島隆彦を講演させる小沢一郎(笑) - kojitakenの日記 からリンクを張っている 小沢一郎政経フォーラムの講師に副島 隆彦: ひつまぶしの日記 の文章。以下再度引用する。
2007年ごろ安倍内閣が教育再生会議てのをやってたんだけど、トンデモ本の「親学」が、基本書になっていてぶったげたことがあった。
そしたら、今度は小沢一郎政経フォーラムの講師が副島 隆彦だそうで、一体日本の政治家の頭脳レベルはどうなっているんだ?ちなみに副島氏は「人類の月面着陸は無かったろう論」の著者だ。小沢氏は以前「米国人は単細胞」とか乱暴なことを言ったことがあり、米国に対する認識は随分と大雑把だな〜と思っていたが、妙に納得がいってしまった。えらいこっちゃ。orz
さて、最初にリンクを張った「俺の邪悪なメモ」には、「親学推進協会」、「親学推進議連」などの代表的なメンバーの名前を記した図解があるが、さらにこれらを応援している元締めとして、日本会議、青年会議所、松下政経塾の名が上がっている。要するに自民党保守派と民主党主流派の有力政治家が応援しているわけだ。
「親学推進協会」の顧問・特別理事は、同協会のサイトから参照できる。
http://www.oyagaku.org/aboutus/official1.php
一方、「親学推進議連」は会長が安倍晋三だが、目を引くのは鳩山由紀夫の名前である。鳩山は顧問らしい。他に、森喜朗(自民党)、山口那津男(公明党)、渡辺喜美(みんなの党)、平沼赳夫(立ち枯れ日本)も顧問を務める。さらに、下村博文のブログ記事には、民主党主流派政治家たちの後見人役・渡部恒三の名前が挙げられている。やはり、民主党は主流派、反主流派を問わず腐り切っている。他に、町村信孝、伊吹文明、河村建夫、中曽根弘文(以上自民党)、池坊保子(公明党)、江口克彦(みんなの党)、中山恭子(立ち枯れ日本)、荒井広幸(新党改革)らが参加しており、「右のオールスターズ」の観がある。ただ、稲田朋美、片山さつき、城内実といった「将来の右派を担う」政治家たちが参加しているかどうかは確認することができなかった。
こうした「右翼オールスターズ」の流れに乗って、橋下「大阪維新の会」のトンデモ「家庭教育支援条例」案が出てきたということである。橋下もまた「旧来右翼」の伝統にどっぷり浸かっているのである。真に「グレートリセット」が必要なのは、こういうバカげた「トンデモ」ではなかろうかと思う今日この頃。