kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

いわゆる「リベラル・左派」(実態は単なる「反米保守」)が孫崎享を批判できないのは「<佐藤優現象>」そのものだ

孫崎享が一部で大ブレイクしてるようだが - 一人でお茶を より。

ベストセラーになっているという『戦後史の正体』についてはkojitakenさんが「きまぐれな日々」でそのトンデモぶりを批判。

http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-1272.html

いっぽうで、はてなダイアリーでは『日本の国境問題』も読んで、これは穏当でまともな内容だったとちゃんと評価している。

http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20121008/1349664723

孫崎は『世界』今月号に登場して、やはり日本の国境問題について語っていた。しかし、最近の週刊金曜日に登場した際には『戦後史の正体』を話題にして対談で盛り上がっていたのだった。

まともだと評価される日本の国境問題について孫崎が語ると、一部の保守派が怒って叩く。そのせいで、左派やリベラルの側からは、孫崎は自分たち寄りに見えるのかもしれない。それでトンデモ本も抵抗なく受け入れてしまうのかな。『戦後史の正体』って、タイトルからしてあれだろう。まずは穏当な通史の類でも読んだ方が私のような素人には無難だろうと思われる。


週刊金曜日』で『戦後史の正体』を話題にして盛り上がっていた対談ってガバン・マコーマックと孫崎享の対談らしいですね。ネット検索したところ、孫崎享自身がTwitterで広めている惹句「戦後史の正体、英語に翻訳したらいい。何故なら一般の米国人は世界にいいことしていると信じている。こんなに酷いことをしてきたか、知ったら驚く」(マコーマック氏の発言なんでしょうか)が見つかりましたが、全文は未読です。

「小沢信者」たちが、自分たちに味方してくれる孫崎享に対する批判は絶対に許せない、というのは心情的にはわかるのですが、孫崎享は『世界』や『週刊金曜日』の常連になっているので、いくら著書の中で「押しつけ憲法論」を露骨に打ち出したり、高橋洋一長谷川幸洋と鼎談をやって橋下徹を持ち上げたり、第1次安倍晋三内閣時代の高橋洋一の思い出話に花を咲かせたりしているなどという現実を突きつけてられても、それでも別に「小沢信者」でもなんでもない一般の「リベラル・左派」でさえ、誰も孫崎享を批判する意見になど近づきたくないのだろうと邪推しています(そんな「リベラル・左派」なんて実態は単なる「反米保守」と何も変わりないじゃないか、と私は思いますけどね)。おかげで、私の孫崎享批判は、私のブログの中でも有数の不人気記事になっています*1


引用した記事についた「はてなブックマーク*2より。

haruhiwai18
"日本の国境問題について孫崎が語ると、一部の保守派が怒って叩く。そのせいで、左派やリベラルの側からは、孫崎は自分たち寄りに見えるのかもしれない" →なるほど、そっくりそのまんま"佐藤優現象"ですなw 2012/10/10

このブックマークコメントに私も全面的に同感です。「<佐藤優現象>」そのものですよ、これ。

*1:私が書いた孫崎本についての記事は、アクセス数は普通にあるのですが、ブログで発信した私の意見に対する反応が極めて鈍いと感じています。

*2:http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/nessko/20121009/p1