kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

立場が微妙な飯田哲也、山口県(何区だ?)から出馬へ(追記あり)

古賀茂明や飯田哲也といった「橋下人脈」の人間たちが、このところ怪しげな言説を振り回している。

まず古賀茂明。

みんなと維新はなぜ破談になったのか―古い「太陽」と霞が関がほくそ笑んでいる(古賀 茂明) | 現代ビジネス | 講談社


「みんなと維新はなぜ破談になったのか―古い「太陽」霞が関がほくそ笑んでいる」というタイトルだけでもうお腹いっぱいだが、一言だけ言うと、「霞が関」という言葉で一括りに「官僚支配」を批判するのは、新自由主義の典型的な論法だということだ。小沢一郎菅直人渡辺喜美橋下徹石原慎太郎のいずれもこの手の論法が大好きだし、安倍晋三にしたところで、田原総一朗にいわせれば「安倍さんは小泉さん(=元首相・小泉純一郎)でさえできなかった公務員改革をやろうとして虎の尾を踏んだ」のだそうだ*1。古賀茂明自身も、なんとかいうタイトルのベストセラーになった本(題名は忘れた)で、田原と同じ論法による安倍晋三擁護論をブチ上げていた。その箇所を目にした瞬間、私はその本を立ち読みするのをやめたからよく覚えている。


続いて、その古賀の盟友である飯田哲也

http://www.asahi.com/politics/update/1202/TKY201212010824.html

未来、飯田代行を擁立へ 山口県内で 副代表は森氏ら


 日本未来の党代表の嘉田由紀子滋賀県知事は1日、総選挙でブレーンの飯田哲也代表代行を山口県内で擁立する方針を固めた。小選挙区の立候補予定者は100人超で約2割が女性の見通し。比例区での著名人の擁立も調整している。

 嘉田代表が2日、東京都内で記者会見し、政権公約とともに候補者を発表する。飯田氏は環境エネルギー政策研究所長として、嘉田氏の「卒原発」政策づくりに協力。今年7月の山口県知事選に立候補して次点だった。

 また、嘉田氏は1日、東京都内で記者団に党役員人事を明らかにした。飯田氏を代表代行に充て、副代表には森ゆうこ参院議員、山田正彦阿部知子両前衆院議員を起用。幹事長ポストは当面空席にし、未来に合流する国民の生活が第一小沢一郎代表の執行部入りは見送った。

朝日新聞デジタル 2012年12月2日8時10分)


古くは自民党海部俊樹内閣時代から、最近の民主党鳩山由紀夫内閣を思い出せばわかるように、小沢一郎のもっとも好む「はまり役」の幹事長ポストをわざわざ「当面空席」にしているあたり、下心がミエミエでどっちらけるが、それはともかく飯田はやはり山口県で出馬するらしい。たぶん山口4区から立候補して売名行為に走るのではないかと予想するのだが、どんなものだろうか。

その飯田だが、橋下に対するスタンスが微妙だ。


https://twitter.com/iidatetsunari/status/275060934995755009

今朝も橋下さんにTV朝日で名指しで批判されたけど古賀茂明さんが反論「『大阪府市のエネルギー戦略会議が脱原発の工程表を出していないから原発ゼロと言えない』という言い訳はやめて」(日刊スポーツ12/2)橋下ブレーンが「老人と決別を」 http://tinyurl.com/bmdgoqd


いちおう橋下に反論している形にはなっているが、飯田がリンクを張っている日刊スポーツの記事の内容は下記だ。

http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp3-20121202-1054491.html

橋下ブレーンが「老人と決別を」


 大阪府市特別顧問の古賀茂明氏は1日、橋下市長に対し「間違えたということはよくお分かりだと思う。理念も政策も違う石原慎太郎さんや旧たちあがれ日本の老人たちと決別してください」とする文章をツイッターに投稿した。また日本維新が衆院選公約で「脱原発依存体制」の構築を掲げる一方、達成を義務づける期限を設けなかったことを踏まえ「『大阪府市のエネルギー戦略会議が脱原発の工程表を出していないから原発ゼロと言えない』という言い訳はやめて」と訴えた。

 古賀氏は経済産業省出身で戦略会議座長代理。橋下氏のブレーンとも目されていた。日本維新幹事長の松井一郎大阪府知事は1日、投稿について「古賀氏は脱藩官僚として霞が関を改革したい。『ぶれないように』とのエールだ」との認識を示した。大阪市内で記者団に語った。

(日刊スポーツ 2012年12月2日8時41分)


記事の見出しからもわかるように、古賀茂明、それに古賀の盟友である飯田哲也は、今でも「大阪府市特別顧問」であり、「橋下ブレーン」なのだ。記事本文では「橋下氏のブレーンとも目されていた」として過去形になっているが、過去形にして良いものかどうかは微妙なところだ。

石原慎太郎が論外であることは論を俟たないが、石原さえ切り捨てれば橋下を容認する、というより積極的に付き従うのが古賀や飯田だ。飯田がいつぞやの朝日新聞別刷『be』で、橋下政権ができたら入閣するとかなんとか言っていたことを私は決して忘れない。

それでも山口4区から立候補するというなら「落選してほしい」とは思わないが、安倍晋三に勝てっこないとは思う。見どころは、安倍晋三の半分、いや3分の1を超える得票をできるかどうかだ。山口4区以外の選挙区を選ぶのならお話にならない。


[追記1](2012.12.2 14:22)

飯田哲也が立候補する選挙区は山口1区だった。

/ WSJ日本版 - jp.WSJ.com - Wsj.com

飯田氏、山口1区で擁立=未来【12衆院選

2012年 12月 2日 13:42 JST


 日本未来の党は2日、衆院山口1区に党代表代行の飯田哲也環境エネルギー政策研究所長を公認候補として擁立すると発表した。飯田氏は大阪市特別顧問などを務め、日本維新の会橋下徹代表代行のブレーン的存在だった。7月の山口県知事選に「脱原発」を訴えて立候補し、約18万5000票を獲得して次点となった。

 山口1区では、自民党前職の高村正彦副総裁、民主党新人で元銀行員の冨村郷司氏、共産党新人で元市議の魚永智行氏が立候補を予定している。 

時事通信社

なんのことはない。飯田哲也安倍晋三との対決から逃げた。


[追記2](2012.12.2 17:28)

飯田哲也は今日になってようやく大阪府市の特別顧問辞任を表明した。
飯田哲也が大阪府市の特別顧問を「再辞任」へ - kojitakenの日記

*1:何のことはない、なんとかペンタゴンの5極(民主・自民・未来・みんな・維新)がすべて一致している。