kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

産経はやっぱり橋下がお好き(呆)

産経抄」というのは確か朝日の「天声人語」にあたるコラムだろう。「天声人語」もひどいものだけれど、「産経抄」はやはり突き抜けている。


http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130601/stt13060103090000-n1.htm

根気よく誠実に…橋下氏「テレビ政治家」からの脱皮をかけた勝負


 うかうかと日々を過ごしている間に6月になってしまった。衣替えの季節到来だが、関東一円の地デジテレビ電波は、一足早くきのう東京スカイツリーに切り替わった。

 ▼昭和34年からテレビ電波の送信を始めた東京タワーは、お役御免になった。今後も展望塔と予備の電波塔としての役割を果たしていくそうだが、なんとなく寂しい。

 ▼天皇、皇后両陛下若かりしころのご成婚パレードから東京五輪浅間山荘事件、東日本大震災といった国民的行事や大事件ばかりでなく、素晴らしい番組、くだらない番組の区別なく半世紀以上にわたって昼夜絶え間なく電波を送り続けてくれた。人間なら国民栄誉賞ものである。

 ▼テレビはまた星の数ほどの人気者を生み出した。ほとんどは、あっという間に世間から忘れ去られていったが、テレビで得た人気を足場として政治家に転身した人も少なくない。

 ▼青島幸男横山ノック西川きよし…。彼らは、テレビをうまく使って人心をつかみ、大衆が何を求めているかに敏感だった。中でも橋下徹大阪市長は、突出している。メディアの活用と人心掌握術にたけているのは共通しているが、先輩の誰よりも攻撃的かつ刺激的な言動を武器にのし上がってきた。

 ▼そんな彼のテレビで鍛えた刺激的な言動が、最大の危機を招いている。大阪市議会の野党は、「慰安婦発言」が引き起こした混乱を理由に問責決議案をつきつけたが、辛うじて押し切った。民主党共産党の尻馬に乗った大阪の自民党にはあきれるが、慰安婦問題で持論を撤回すれば、政治生命が終わることを彼はよく知っている。逆風の中、根気よく誠実にどれだけ有権者を説得できるか。「テレビ政治家」からの脱皮をかけた勝負はこれからである。


青島、ノックや西川きよしなどの名前を並べているから、てっきりテレビタレントから転じた政治家を批判しているのかと思いきや、彼らをだしにして橋下徹をほめたたえているのだった。

民主党共産党の尻馬に乗った大阪の自民党にはあきれるが、慰安婦問題で持論を撤回すれば、政治生命が終わることを彼はよく知っている。

というくだりは、ガンが再発したらしく再び休養したやしきたかじんが司会を務めていた大阪・読売テレビの極右番組の視聴者あたりを念頭に置いて書いたのだろうか。ふだん自らが熱烈に支持する自民党を批判してまで橋下にすり寄る姿はあまりにも情けない。

橋下ばかりではなくテレビにも媚びる産経のコラムには呆れるばかりだが、そういえば最近、フジ・メディア・ホールディングスが産経をあわや「すき屋」のゼンショーに売却しそうになったというニュースが流れていた。


高まるメディア不信 報道スタンス全網羅 | 特集 Part1 | 週刊ダイヤモンド

1年ほど前のことだ、フジ・メディア・ホールディングスが、保有するグループ会社の産業経済新聞社の株式売却を、牛丼チェーンのすき家を展開するゼンショーホールディングスに持ちかけた。フジ関係者への取材で明らかになった。結局、ゼンショー側が首を縦に振らなかったため、売却話は立ち消えになったが、実現していれば、民放キー局と全国紙が系列関係にある日本のメディア業界の慣例が壊れる一大事件になっていたかもしれない。1年前の話とはいえ、フジ側にその意志があること自体がニュースといえた。


「テレビが放り出したクソ」である橋下ばかりかテレビにも媚びているかのような産経のコラムには、「フジ・メディア・ホールディングスよ、産経を捨てないで」という悲痛な思い(笑)が込められているのではないかとふと思った今日この頃なのだった。