昨夜(4/11)放送された富川悠太と後藤謙次の報道ステーション、途中から見たがテレビをつけた時に映っていたのは小川彩佳だったからいつもと同じかと一瞬思った。しかし、後藤謙次が出てきてコメントするに及んで、一気に脱力した。メインキャスターの富川悠太はいかにも「いい人」キャラ。そういえば先週号の週刊文春に、NEWS23の星浩が「ただのいい人」と評されていたことを思い出した。その記事を立ち読みしたが、星浩は朝日新聞記者時代から、(麻生太郎と親しいとされる同僚の曽我豪のように)政治家とつるむこともなく、飲み会に後輩記者を何人か連れてくるなどする「いい人」だったのだそうだ。星のあのつまらない毒にも薬にもならないコラムを覚えている私は、さもありなんと思った。そういえば報棄てサンデーが日曜朝にやっていた頃、星が若い記者たちは地方支局への配属をいやがるのだとか言っていたことがあったが、後輩への非難を込めるどころか眼を細めて、温室育ちの後輩記者たちがかわいくてならないかのような表情を見せていたので、なんだこいつと反感を持ったものだ。そんな根性の新聞記者なんか要らないと思った。あの番組は始まって半年くらいしたらもう見なくなっていたので、2011年か12年頃のことだったと思う。星や後藤の悪口が長くなったが、富川悠太も星と同じ「いい人」オーラを醸し出している。それは報道番組の牙を抜いていくものであって、それこそが安倍晋三らの狙いであることはいうまでもない。
かくして報棄てもNEWS23も人畜無害化されていく。古舘伊知郎は俗流新自由主義者の臭いがプンプンして大嫌いだったが(たとえば2005年の郵政総選挙の時、古舘は全力で小泉純一郎を応援した)、それでも「いい人」よりはマシだったのかもしれない。まあ初回だけで判断するのはなんだから、今後もう少しは見ていきたいと思うが、間違いなくその意欲を殺ぐのは後藤謙次であろう。後藤は星浩よりもっと嫌いだ。なぜなら、人畜無害っぽい星と違って、後藤は明らかに自民党寄りのコメントをして、それが私の神経に障るからだ。かつてはこいつが筑紫哲也に代わってアンカーになったせいで、NEWS23を見るのを止めたことがある。
報棄てに関して、サイゾーが不愉快な記事を垂れ流しているが、どうせガセネタであろう。本当になってもらっては絶対困る話だ。
ただ、上記リンク先の記事のうち、ガセネタの部分より前の段落には事実が書かれている。そこだけ引用する。
3月23日、3時間にわたり放送された特番『橋下×羽鳥の新番組始めます!』(テレビ朝日系)。昨年末に大阪市長を退任した橋下徹氏が、8年ぶりに「私人」として出演するとあって、放送前から注目を集めていた。
ところが、視聴率は9.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と2ケタに届かず惨敗。同時間帯でもNHK、日本テレビ、TBSに続く4位と、散々な結果に終わった。4月からレギュラー化が予定されているだけに、テレ朝局員もショックを隠せない。
「新番組は、深夜帯で7〜10%の視聴率をキープしていた人気番組『ビートたけしのTVタックル』を、わざわざ日曜日に移動させてまでこじあけて枠を作った。たけしに頭を下げての、この数字ですからね。そもそも『橋下徹の“思い出の場所”を散策』『橋下徹にゴルフを教えよう』など、内容が本当にショボかった。スタッフが橋下さんに気を使いすぎですよ」(同)
(以下略)
(サイゾーより)
視聴率「惨敗」は座間宮ガレ、もといざまあみやがれだ、と一瞬思ったが、「視聴率が9.9%もあった」ことは脅威だとすぐに気づく。それに、『橋下徹の“思い出の場所”を散策』『橋下徹にゴルフを教えよう』って何だよそれ。ひたすら橋下に媚びへつらうテレビ朝日の惨状を思うと、今は「ガセネタ」と断じて強がっているサイゾーの記事の後半が現実になってしまうかもしれないという悪夢が脳裏をかすめてますます暗い気分になる今日この頃なのであった。