kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

小池百合子を応援する「リベラル」の多さと安倍内閣の高支持率との相関関係

室井佑月、安倍の支持率アップに疑問+国民が理解できない法案の強行成立にも異論 : 日本がアブナイ!(2016年12月9日)より

 でも、安倍内閣の支持率は、何故か50〜60%に上がっているわけで。○○○には、これが理解できないのであるが。_(。。)_ 室井佑月さんも、そうらしい。(・・)


書かれたご本人には全く理解できないだろうが、私には「えっ、自覚をお持ちでないの?」としか思えない。
同じことは記事中に引き合いに出されている室井佑月についてもいえる。この人について、4か月前に下記記事を書いた。


2014年の都知事選で細川護煕を推したり、今年の都知事選後に築地市場移転問題や東京五輪会場の件で人気取りをしている小池百合子を応援したるする「リベラル」こそ、安倍内閣の支持率を50〜60%に押し上げている元凶の一つ(元凶は他にもあるけれども)にほかならない。そう私は断言する。

思えば、2001年の自民党総裁選、2005年の郵政解散・総選挙、そして今年の東京五輪会場問題や「都議会自民のドン」の件などに共通する「悪玉」が森喜朗だった。このうち、森が総理大臣の座から引きずり下ろされた2001年だけは森の本意ではなかっただろうが、他はいずれも森が意識して悪役を演じてきた。

たとえば2005年の「干からびたチーズ」の一件が八百長だったことは、郵政総選挙に自民党が圧勝したあとに森自身が白状した。現在の「小池百合子 vs. 都議会自民&背後にいる森喜朗」というでっち上げられた「対立構図」劇の役者は、除名された者も含めてすべて自民党の人間だ。2005年の郵政総選挙が、小池百合子自身もその一人だった「刺客」対「抵抗勢力」の対立図式に人々の注目を集め、その結果野党から、特に都市部の民主党から票が吸い上げられて、その結果自民党の歴史的圧勝につながった事実を思い出せば、一時期はブログ記事の半分近くを「小池 vs. 都議会自民」の記事で占められた、あまつさえ「テレビはもっと小池知事を応援してほしい」などと平然と書く「リベラル」のブログがもたらす政治的影響がいかなるものであるかは火を見るよりも明らかだろう。もちろん個々の個人ブログの影響力などほとんどないが、同じような人間が全国に多数いて、それぞれがブログやTwitterFaceBookで声を挙げた結果として、現在の安倍内閣支持率50〜60%があるのだ。

たとえば、今朝(12/11)の朝日新聞1面左上に掲載された下記の件が現実になって、「小池新党」が発足して来年の都議選に候補を出せば、それによって最大の打撃を受ける政党が民進党であろうことは誰にでも想像できることであろう。

http://www.asahi.com/articles/ASJDB56YSJDBUTIL00V.html

小池知事、都議選に候補者擁立へ 新党設立に含み
野村周平、伊藤あずさ
2016年12月10日21時30分

 東京都知事小池百合子氏は10日、来年夏の都議選に候補者を擁立する考えを初めて明らかにした。小池氏は塾長を務める政治塾での講義後、報道陣の質問に答え、「(塾生の)かなり多くの方々は立候補の意欲に燃えている。選挙戦術について懇切丁寧にサポートしたい」と述べた。

 来年7月22日に任期満了を迎える都議選について、小池氏は「都議選については時間があるようでない。逆算しながら考えていきたい」と述べ、選挙区事情や過去の得票数などを分析しながら候補者選考を進めていく考えを示した。政治塾には追加募集を含めて約3900人が参加している。

 新党や地域政党の設立は明言しなかったが、「カードはたくさん持っていたい」と含みを持たせた。知事周辺は「地域政党が一番現実的」と話す。都議会(定数127)は現在、自民党60人と公明党23人で過半数を占めている。小池氏は「改革をめざす方々は既存政党の中にもいる。門戸は開けておきたい」とし、他党との連携を視野に入れていることも明らかにした。知事周辺は、来夏の都議選で小池氏を支持する勢力の過半数獲得をめざす考えで、年明けにも候補を絞り込む見通しを示す。

 前自民党衆院議員の小池氏は、…

朝日新聞デジタルより)


新自由主義者兼極右(=ともに小池百合子と共通する)である名古屋市長・河村たかしも小池にすり寄っている。

http://www.asahi.com/articles/ASJDB4JYGJDBOIPE00G.html

小池知事、河村市長から新党ラブコール 連携には前向き
安仁周
2016年12月10日19時39分

 地域政党減税日本代表の河村たかし名古屋市長は10日、都内であった小池百合子東京都知事の政治塾で講演し、小池氏に新党結成を呼びかけた。小池氏は開催後、河村氏らとの連携について「意味がある」と記者団に語り、前向きな考えを示した。一方で新党結成には言及しなかった。

 河村氏の説明によると、講演では「小池さんには、早く新党、納税者のための政党を作ってほしい。私も参加する」と語ったという。持論とする東京、大阪、名古屋の首長による新たな政治勢力結成については、「可能性はあると思う。できれば新党。その前に、なんだかんだ形ができると日本のためになる」と記者団に述べ、実現への意欲を強調した。

 日本維新の会松井一郎代表(大阪府知事)も9日、小池氏が仮に地域政党を設立した場合は、来夏の都議選などで連携を検討する考えを示している。

 小池氏は政治塾の後、記者団に「それぞれ置かれている立場は違うが、3大都市は共通課題もある。連携を深めていくのは意味がある」と述べ、連携に肯定的な考えを示した。ただ、「どういう形で、というのはこれから」と具体的な方策は語らなかった。(安仁周)

朝日新聞デジタルより)


以下、この日記に昨日いただいた、小池百合子に関連するコメントより。

http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20161210/1481335737#c1481357427

id:mtcedar 2016/12/10 17:10

(前略)「『川向こう』の東の江戸っ子」と「株式投資などにご執心の、東京都中央部から西部にかけての『有閑マダム』」の対比って、ある意味大阪でいう自民支持者と維新支持者の対比とも言えますよね。

「きまぐれな日々」で以前にコメント http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-1414.html#comment19156 した際に引用したのですけど「地域社会を守り・・・・・ふわっとした空気に流されない人たち」ってのが「『川向こう』の東の江戸っ子」に「既成政党にうんざりし、不況や格差をおかしいと思いながらも、橋下維新にうっすらとした可能性を見いだしている人びとたち」が「株式投資などにご執心の、東京都中央部から西部にかけての『有閑マダム』」のイメージと重なってしまうんですよね。実際に小池都知事の政治塾には橋下徹が講師として呼ばれてますし、現に政治塾出身者から“刺客”を立てる http://www.asahi.com/articles/ASJDB56YSJDBUTIL00V.html ということですから。そうそう、芦屋といえば土井たか子の地盤でもあった訳ですが、何というのか戦後民主主義の申し子的に「リベラル」な雰囲気だったのが何時の間にやら「不況や格差をおかしいと思いながらも」維新や小池の類に「うっすらとした可能性を見いだしている」様になってしまうのも、結局のところその「リベラル」自体に問題があったのではとさえ思います。今少しずつ岡田一郎『革新自治体』 http://amzn.to/2gnFMkN を読み進めていますけど、同書結末の「かつて飛鳥田(一雄)や美濃部(亮吉)を熱狂的に支持した人々と、青島幸男横山ノック石原慎太郎橋下徹を熱狂的に支持した人々は思想信条こそ大きく異なるが、自分たちで問題を解決しようと考える前に、自分たちの要望を聞いて実現してくれる『名君』の出現を期待している点では通底している」という指摘は完全に同意できないにしても示唆深いものがあると思います。

これはもう本当にその通りで、私の文章もそれを意図して書きました。実は、「株式投資などにご執心の、東京都中央部から西部にかけての『有閑マダム』」のモデルが、まあブログを読む限り結構お忙しそうで決して「有閑」ではなさそうであって、そこだけは違いますけれども、この記事で槍玉に挙げているあのお方だったりするわけです。あの方は、2005年の郵政総選挙の結果に危機感を持ってブログを立ち上げたとのことで、そこは私も買うんですけど、2001年の小泉政権発足当時には果たして小泉に対してどんなスタンスだったんだろうかと最近思うようになっています。

次のコメントには、さらに深刻なものを感じる。これまででさえ、小池百合子はTBSやテレビ朝日を含むテレビ局や、極右の『夕刊フジ』、「小沢信者」御用達の『日刊ゲンダイ』など翼賛メディアによる強い支持を受けているのだが、あろうことか、その中に東京新聞も加わろうとしているらしいのだ(呆)。

http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20161208/1481152646#c1481401525

id:axfxzo 2016/12/11 05:25

朝刊買って呆れたよ。
東京新聞社会面より
自民との対決 鮮明に
だってさ。
私はコジタサンとは違って東京新聞のよいところを評価する書き込みが多いが、さすがにこんな記事を載せられると、滋賀のおばちゃんについて踊ったことよりも遥かに罪深いもの也と言わざるを得ない。
てか、まあ、一応は客観的な内容なんだけどねえ。
こうした見出しで安直にやることが野菜を振りかざすババアどもを駆り立てるんだよ(笑)。
で内容だが、このくだりに?だ。
記事の三段目のところより…

小池氏は「改革」の名の下に公明や民進などとの連携を強め、「非自民」勢力の結集を模索する。

はあ?いつから都議会公明はこの女と連携をという話を想定されるようになったのか?ほんとなのか?

四段目で私は徹夜作業(笑)の目が覚めてしまった。野田が云々以前に、こりゃ、あきまへんわ(笑)。

「改革をしようとする都知事をしっかりとお支えしたい」と応じた。

って、これは蓮舫
小池と蓮舫が…とはいえこれは十一月のパーティなので、社交辞令のうちかと(当時はおそらく私は)読んでも流してしまったのかもしれないが…こうした政局記事で使われるようでは、まんざらではないのか?
落ち目の三度笠というのもひねくれた物言いだが、共産党にも追い抜かれたダメダメ右翼チック組合の民進では、藁をもすがる思いなのか?
行状からしても違和感ないとも言えるが、にしてもその選択肢だけはしてはいけないことである。
常識ならば小池と都議会自民党のつぶしあいの間隙をぬって野党が勝ち抜けるべく、戦わなくてはならないのに。
自民党を倒す(安倍晋三の求心力をダウンさせる)ために、安倍晋三同様な極右思想の女橋下徹を押し立てるのが野党なのか?
さしずめスターウォーズ的に例えたら、アナキン対ドゥークゥーとかみたいなものだ。
どっちが勝っても結果は同じ。
むしろ、石原とか内田とかといった(森もそうだな)オールドをそれこそリフォームしているだけ、世間大衆の感覚を鈍らせるだけ。

現政権に批判的な声をどうして現政権と思想的にも政策的にも極めて似たり寄ったりな奴に集約させるように仕向けるのか?
この女の『対決鮮明に』とは単なる権力闘争に過ぎない。
この女の『給与半減』はハッキリ言って屁にもならないことである。
勤労サラリーマンの、いや、大手の中間管理職の給与半減なんてこととは桁が違いすぎなのだ。
この女が田中正造みたいなオケラ議員ならば驚愕に値しよう。しかし、こんなのは猫だまし未満である。
ふざけるな!都議会議員より低くなっても奴の生活が困窮することはあり得ない(笑)。正に『身を切る』ジェスチャーでもって、日本国民の多数派の心を鷲掴みにしたまでよ!
なんと安いコストであろう。

橋下徹は(辺見さんだっけ?)テレビがひりだした糞とあだ名された。ベニア板のようだと佐高さんが看破した。しかし、小池百合子の場合、自らがテレビこそが我が味方と評した。つまり、自分の弱点は何なのかをこれだけ赤裸々に語った政治家はいないってことだ。
それだのに、弱点を厳しく吟味しないでテレビが、ラジオが、そして新聞が…ここらは何とかの星の初期の頃の一徹の口調ね(笑)…こぞって無批判に『売らんかな』の一点で持て囃す。そして、こんな安直な見出しで人々を誤解させる。
普通、人が新聞を読むときはよほどの関心事以外はパラパラとめくって見出しで『おおよそ』を掴むものである。フロントからテレビ欄まで何十にも読み込むなんて『マカロニほうれん荘』のギャグじゃあるまいし(笑)、せんわい!
フロントとこの社会面。点検してみたが、ここには行間に『期待』を感じさせるものしかない。ジャーナリスト魂ゼロ。好き嫌い別にしても、それなりの切り込みってものがなくてはダメなのだ。

これでこそ東京新聞! ついに馬脚を現したな! そう私などは言いたくなりますね。

朝日は腐っても何とかで、さすがにそこまで露骨な小池応援記事は書かないでしょう。でも、東京と朝日の中間と私が見ている毎日は、こういうところでも東京と朝日の中間の記事を書きそうな気がします。だから私は消去法で朝日の購読を続けているともいえます。

「滋賀のおばちゃんについて踊ったことよりも遥かに罪深い」とのことですが、私に言わせれば、あの時嘉田由紀子(いうまでもなく背後には小沢一郎がいた)について踊ったポピュリズム新聞だからこそ、現在の小池百合子人気に「バスに乗り遅れるな」とばかり乗っかろうとしているのだろうと思います。これも思ったのは、2001年の小泉政権発足当時、東京新聞はいったいどんな記事を書いていたのだろうかということですね。もっともその点に関しては朝日も毎日も完全に落第ですが(というより、朝日の経済記者は日経と並んで最悪で、それに毎日が続いていた印象です)。

なお、小池にすり寄る蓮舫とのことですが、私が思い出したのは2001年の国会での質問で、小泉純一郎に共闘を申し出た鳩山由紀夫の愚劣な質問でした。そんな鳩山を小沢一郎植草一秀とともに「政権交代三種の神器」と呼んで崇め奉ったネット人士が、2009年の政権交代選挙当時には少なからずいたことも改めて記しておきます。

小池自身の給与半減なんて、都民に「痛みに耐えて」もらうための呼び水ですよ。そんなこと目に見えているじゃないですか。あんなのベタ記事で十分でしょう。

とにかく、十数年前の歴史にもろくに学ば(べ)ない「リベラル」だからこそ、現在の惨状があるのだ、と声を大にして言いたいです。