kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

小池百合子は「小公民」で「新・『新進党』」を結成するのか

昨夜(12/16)、夜10時頃に帰宅してテレビをつけ、報棄てにチャンネルを合わせたら、司会の富川悠太が卑屈な笑みを浮かべながら何やら言うと、安倍晋三破顔一笑する場面が映し出された。慌ててテレビのスイッチを切ったことは言うまでもない。今や、ニュース番組はテレビ朝日やTBSも含めて全局が「安倍チャンネル」と化した感がある。

さとうしゅういち氏は、「プーチンを逮捕しろ」に違和感を覚えた理由 : 広島瀬戸内新聞ニュース(社主:さとうしゅういち)(2016年12月16日)で、

今回の日露首脳会談については、安倍総理自身やマスコミが騒ぐほどの成果はなかったと思います。

と書いているが、私も同感だ*1。マスコミ、特にテレビ報道はどう見ても異常だ。朝日新聞などはまだしもマシというか冷静な報道をしている部類であり、今朝(12/17)の社説で

今回あらわになったのはむしろ、交渉の先行きの見えない現実だ。近い将来、大きな進展が見込めるかのような過剰な期待をふりまいてはならない。

と釘を刺している。

しかし今どき新聞の社説を読む読者などほとんどいない。ブログを書いていればわかることだが、新聞記事を引用してもアクセス数は増えないのに、テレビで話題になった件について書いた記事があると、それが参照されてアクセス数が急増する。一時期、政治を取り上げたテレビドラマに関連する記事を毎週書いていた頃には、ドラマの放送時間帯になるたびに、放送時間帯(21時台)とそのあとの1時間(22時台)だけで、1時間あたり4桁(といっても、1千件台からせいぜい2千件台だったが)のアクセス数を記録したこともあった。ことほどさように、テレビと新聞とでは影響力は桁違いなのである。だからこそ安倍晋三はテレビ支配に血眼となり、NHKを押さえるのに躍起になって籾井勝人百田尚樹を送り込んだりもした。その結果、自らが征圧したテレビに支えられて、寒波が来ているというのに「わが世の春」を謳歌している感のある安倍晋三だが、安倍を翼賛するテレビがもう一人、天まで届かんばかりに持ち上げている地方政治家がいる。いうまでもなく小池百合子である。

昨日書いた 「都議会公明、自民と連立を解消」に音喜多駿が狂喜。今後の小池百合子の妄動には要注意 - kojitakenの日記 のコメント欄より。

http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20161216/1481846733#c1481855174

id:axfxzo 2016/12/16 11:26

さとうさんが以前、フィリピン大統領が共産主義に影響された云々の記事を出していたのは少し微妙だったが、それはそれとして(笑)。

公明が小池になびいたってのは来年の彼女の快勝を決定付ける根拠になるでしょうね。よほどのイレギュラーでも発生させぬ限りは。
これで終わりだろ。
私は共産党に至るまでこの女に便乗するようになるのではと諦めてもいる。愚かなメディアは、確信犯的に都議会自民党を分かりやすい悪党どもと対立を煽り続けましょうが、なんてことはない。これはリライトなんですよ。万が一(笑)、小池百合子が関白宣言ならぬ離党宣言したところで、実質的には自民党のリニューアルに過ぎない。
橋下が小池にケチをついていたというのも、おそらくバンザイと盛り立てるよりかはよい効果を都知事に与えているのではないか?
目眩ましってやつだ。詐欺と同じで中身が同じものでも橋下がケチをつけることで何も考えない大多数の都民には、微妙に違うように(新しいもののように)感じさせる効果があるのだろう。橋下の手口、そして官邸との距離を思い起こせば芝居がかって見えてしまう(笑)。結果的に仲が悪いとしたら、それはそれで小池にはラッキーな巡り合わせだろう。

政治家生命という点では干からびたチーズと缶ビール男は最後のご奉公であろう。こいつが仮に正論を吐きまくっても(笑)視聴者様には悪の保守親父、老害キャラにしか特に思えないだろう。評価する人々は都議会のドンという親父に与することだろうから、こりゃ最高にウハウハでしょうな、小池さん。
テレビが私の味方なのよと玉川さんに答えたという小池百合子
テレビがこぞって善玉キャラに描きたて、新聞がこれになびき、タブロイドが文春新潮の見出しが煽り立てる。都議会はメルトダウンすると思いますね。勝てない民進、微妙な自民党の裏切り(ここはお維新みたいかな?)が新しい小池の足腰になり、無敵のカルト団体公明と連携して
共産党がオールド自民党を叩くことで『東京大改革』に外野から参加するという展開になりましょうか。

一部報道では、一月総選挙はないようだとのこと。でもこれ、小池の発言次第でやると私は思っている。
最後に。
人々は若返り、新鮮さを希求する。
小池の年齢については確かに年寄りとは言えるのでこれに矛盾するわけなのだが、残念なことにあれは女性である。都知事選挙報道で『何度も複数の機会で』あいつの本性を見せつけられた。つまりは自身は『男である!』という思考回路の吐露であるが、女性の場合、よほどの誤魔化しがきかぬ外見の変形でもない限りは、70になっても新鮮さでオセルだろう。ガラスの天井なるものをブレイクするのは蓮舫ではなくて小池と見立てるのが自然だし、そこには年齢というつっこみは(厚化粧同様に)セクハラとして御法度に扱わるのが落ちである。
厚化粧は見事な『比喩』だと評価するが、顔の怪我云々で完封されてしまった(笑)。ほんと、変な巡り合わせではないか!
東京五輪まで後何年だ?ここも微妙なところ。普通に考えればそれまでには百合子さまの人気は衰えているに違いないと言えるが、ここも巡り合わせだが彼女の極右的な性格が、排外的な風潮と十分にコラボできるので、学校の保育園(老人施設)転用計画などで、人権派などとバトルをテレビで煽り立てれば、グレートな実績として五輪に弾みをつけることになろう。
誰かさんの真似をして最後っ屁をかましておくが(笑)、ここらで今、小池に便乗するような振る舞いをしている(同調するとも言う)リベラルとか左翼とか?その時はどうすんだろか。ついて踊るの?それともそれはそれ、これはこれ!と戦います?
でも、時すでに遅しかも…。


コメントの最初で名前を出されたさとうしゅういち氏(広島瀬戸内新聞ニュース)も記事を出している。

小民公で新「新進党」、初の女性総理が狙い? : 広島瀬戸内新聞ニュース(社主:さとうしゅういち)(2016年12月16日)

蓮舫さんが小池さんと連携したい意向。
都議会公明党自民党と連立解消。
この流れは何を意味するか?
ズバリ、小池百合子東京都知事を担ぐ形で、公明党と大都市インテリを支持基盤とした新「新進党でしょう。
安倍晋三さん率いる自民党は、大都市インテリや新興大手企業からすると「田舎重視」に過ぎる。
中国と関係が悪いのもビジネス上困る。
そうしたことから、「田舎重視自民」に対抗する「都会保守」をつくる。
それによる政権奪取を図る。それが小池百合子さんを担ぐ勢力の狙いでしょう。
おそらく、場合によっては自民党でも二階俊博さんあたりが合流する可能性もある。当然、大阪維新も合流する。
都会の新自由主義者+公明党
22年前に結成された新進党そのものです。
経済的には安倍晋三さんや今の自民党よりは緊縮で新自由主義者
他方で日米安保は基軸としつつも中国とは関係改善。ただし、アフリカでは国際貢献の名のもと中国軍のためにも自衛隊を差し出す。
そういう方向でしょう。
タイミングは、東京オリンピック後の安倍退陣後が狙いでしょう。
こんな政権ができても、むしろ安倍さん以上に弱者や地方切り捨てになりかねません。
もちろん、今の安倍政治でも、大型ハコモノや海外ばらまきの一方で、社会保障切り捨てなど問題だらけです。

ただし、安倍批判が、小池持ち上げ、新自由主義の新「新進党」に回収される危険がある。言い換えれば大都市のインテリを中心に、安倍総理の田舎自民的な要素にくしの勢い余ってクリントン(の悪い部分を特に凝縮した)的な小池に回帰する危険がある。

安倍総理社会保障切り捨てや歴代自民党同様の教育への冷淡さは批判しつつも、欧州左翼に倣った反緊縮をきちんと野党や市民連合はうちだすべきです。

間違っても小池持ち上げに走ってはいけない。

25年前の都知事選挙後に新自由主義のチャンピオンだった鈴木俊一にすり寄って滅亡した東京の社会党の二の舞は避けなければいけない。

拍手喝采したね、この記事には。溜飲を下げるとはこのことだ。

補足すると、「クリントン(の悪い部分を特に凝縮した)的な小池」は、ヒラリー・クリントンの良い部分(たとえば保険制度や環境問題に関するリベラルな政策。トランプはそれらをちゃぶ台返ししようとしている)すら持ち合わせていない極右であり、少し前には「都民ファースト」の名の下に韓国人学校への都有地貸与を撤回すると発言した。少し前に「二重国籍」問題を池田信夫(ノビー)やネトウヨ堀茂樹を含む「小沢信者」や松木謙公ら小沢系議員や「リベラルの恥」阿部知子らに追及された蓮舫は、小池の韓国人学校への都有地貸与撤回の意向について何も感じないのだろうか。

同じことを、昨日、小池と公明党との連携に舞い上がったブログ記事を書いて私の血圧を急上昇させたブログ主にも問い質したい。下記は、上記の広島瀬戸内新聞ニュースの記事とは対極に位置するともいえる記事だ。


上記記事には、私の知らなかった不愉快なマスメディアの報道が満載されている。特に腹が立ったのが、下記サンケイスポーツの記事だ。


私など、URLの "www.sanspo" という文字列を見ただけで、小池百合子を持ち上げるサンスポに馬鹿にされたような気がして血圧が上がるのだが、中でも記事の3ページ目に書かれた下記のくだりには怒りがおさまらなかった。

 上機嫌で冗舌になったのか、「(日露首脳会談で)北方4島がこれから議論されるが、私も“北方4党”を目指していきたい」と得意のダジャレで、公明や民進、共産と都議会会派「かがやけ」の“4党”との連携も示唆するほどだった。

「かがやけ」とは、名前もアレだが中身もひどくて、なにしろあの音喜多駿が所属する会派だ。「かがやけ」のサイトのURLは http://your-party-tokyo.jp/。名前が示す通り、今は亡き過激な新自由主義政党「みんなの党」の残骸、もとい直系だ(音喜多はもともとみんなの党公認で立候補して当選した議員)。思わず安倍晋三の真似をして "Shine!" とエールを送ってしまったことはいうまでもない。そんな「かがやけ」と一緒にされた共産党も、ここまで小池に舐められっ放しで情けないとは思わないのかと、怒りが収まらない。

axfxzoさんに言わせれば、小池は「リライト」とのことだが、一般的な用語では「オルトライト」(alternative rightの略語alt-right)だろう。但し、日本の場合はトランプとよく似た資質を持つ、旧来自民を軍事タカ派的に過激にしたような安倍晋三が既に総理大臣に就任して4年も経ち、独裁権力を恣(ほしいまま)にしているので、それに対抗する小池百合子が、経済政策面ではクリントンに対応するような新自由主義政治家である点が、アメリカとの大きなねじれであるといえる*2アメリカではヒラリー・クリントンが、その実際の業績(空爆などの軍事タカ派政策を実行した人間)はともかく、まだしも看板だけは「リベラル」であったのに対し、日本ではオールドライト(昔の保守本流などとはかけ離れているけれども)である安倍晋三も、新自由主義系のオルトライトである小池百合子も、ともに政治思想的には極右である点が、どうしようもない救いのなさといえるだろう。

しかし、こういう指摘など「アーアー聞こえなーい」とばかりに、上記ブログ主は下記のように記事を締めくくっているのである。

 ・・・このまま行くと、都議会や都議選で「小池連合vs.自民党」の戦いが繰り広げられる可能性が出て来たわけで。ちょっとワクワクすると共に、この流れが国会にも波及してくれないものかな〜と期待している○○○なのだった。(@@)


・・・あかん。やはり予想通り「小公民」の応援の旗を振ったか、と開いた口がふさがらない今日この頃なのであった。

*1:ついでに書くと、リベラル派による「プーチンを逮捕しろ」なるデモが行われたこと自体私は知らなかったが、違和感は私も持つ。そもそも日本のリベラル派の一部は、なぜイラク戦争の誤りを未だに認めようとしない小泉純一郎を、たかが小泉が脱原発派に転向したくらいでなぜいとも簡単に免罪し、あまつさえ一昨年初め(もう3年近く前ってことか)の2014年東京都知事選で小泉が担いだ細川護煕を応援できたのだろうか。自国の「戦犯」というべき小泉の責任も十分問わずして「プーチンを逮捕しろ」はなかろうと思う次第だ。なお、私はプーチンがかつて政敵を暗殺させたとおぼしき事件が起きた頃からずっとプーチンを蛇蝎のごとく嫌っており、プーチンを「テロリスト」と認定している人間であることを申し添えておく。それでも、小泉を免責しておきながら「プーチンを逮捕しろ」はないだろ、と思うのだ。

*2:ねじれといえば、朝日新聞(原真人)や民進党蓮舫野田佳彦らが経済軸上において安倍自民党よりもさらに「右」に位置しているという、どうしようもない現状もある。