kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

安倍晋三がエリートだって? まさか(笑)

きまぐれな日々 「現実主義」など何も打ち出さなかった新大統領・トランプ(2017年1月23日)のコメント欄より。

http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-1461.html#comment20059

リンク元の人が「古臭く、政界ではエリートではない人」「安倍晋三は異例」と書いていますが、安倍晋三は政界ではエリート中のエリートじゃないでしょうか。
まず家柄は言わずもがなですし(岸の孫・晋太郎の息子というだけで初出馬から当選連発)、当選3回で大臣経験もないのに幹事長、その後官房長官→総理、派閥もずっと最大派閥清和会で「保守派のプリンス」なんて呼ばれてましたし。

2017.01.23 10:34


そういうのは「エリート」とは言いません。「銀の匙をくわえて生まれてきただけの人間」と言います。

政界のエリートとは、リンク先の記事*1に書かれているように、「東大・京大・早慶クラス」つまり東西の官立大学大隈重信福沢諭吉の大学を出て、官僚、法律家、地方議会議員、大学教授、新聞記者等の仕事を経験し、重要閣僚ポストを歴任して初めて「エリート」とみなされます。良い例が安倍晋三の父にして安倍寛(あべ・かん)の倅・安倍晋太郎です。安倍晋太郎二世議員ですが、それでも東京帝国大学法学部を卒業して毎日新聞社に就職して7年間新聞記者として働き、政界入りした後は農林大臣、通産大臣外務大臣を歴任して竹下登宮沢喜一と総理大臣の椅子を争いました。竹下は早大卒、地方議会議員を経て建設大臣・大蔵大臣を歴任しており、宮沢に至っては東京帝国大学法学部、大蔵官僚を経て通産大臣外務大臣・大蔵大臣を歴任した「超エリート」です。

対する安倍晋三は、東大・京大や早慶に入学できる学力がなかったため(おそらく勉強嫌いだったのでしょう)、エスカレーターで受験勉強の苦労もなく成蹊大学に入学し(だから真面目に受験勉強をして成蹊大に入った人にとって、安倍と一緒にされるのは良い迷惑でしょう)、海外留学と称して遊びほうけたあげくにようやく神戸製鋼に入社して働いた後、安倍晋太郎の秘書になりました。安倍晋三自身は神戸製鋼に執着があり、晋太郎の秘書になるのを嫌がっていたといいます(そのまま神戸製鋼で働き続けてくれた方が日本にとってよっぽど良かったのになあ、と残念でなりませんw)。こんな人間がエリートであるはずがありません。実際、安倍が東大卒の議員に異様なまでの敵意を燃やし続けていることはよく知られています。「おじいちゃんと同じ大学を卒業しやがって」という安倍の暗い情念を感じずにはいられません。

安倍の最大の強みは、岸信介というA級戦犯容疑者の孫ということで、戦前の日本に回帰したい人たちにとってこれ以上ない特上の「御輿」であることでしょう(「担ぐ御輿は軽くてパーが良い」と言ったとか言わなかったとかいう御仁もいました)。政治生活においては、特に小泉純一郎の引きが大いに物を言いました。小泉は安倍を担いでおけば選挙に勝てると計算したものでしょう。実際には、安倍は自民党幹事長として臨んだ2003年衆院選と2004年参院選に連敗して降格され、総理大臣として臨んだ2007年参院選では惨敗して計3連敗を喫したわけですが(降格されて臨んだ2005年の郵政総選挙は小泉の「劇場政治」の成果なので安倍の勝利には数えられません)。

安倍が人生で初めて本当に努力したのは、参院選惨敗後に総理大臣の座を投げ出してからの5年間だったといえるかもしれません。もっともその努力だって、安倍を再び御輿として担ぎたい人々の強い後押しなくしては現在の「結果」(なにしろ国政選挙でも西鉄ライオンズばりに「3連敗後の4連勝」をやってのけました)に結びつけることはできなかったに違いありませんけど。

そうは言っても、2012年の衆院選惨敗から何も学べず、未だに財政再建原理主義を信奉し続けたまま民進党幹事長に返り咲いた「野ダメ」野田佳彦や、その野田をこともあろうに幹事長に抜擢した蓮舫ほどの「どうしようもない馬鹿」ではないかもしれません、安倍は。野田と蓮舫には本当に救いがありません。蓮舫はともかく野田は「早大卒、松下政経塾財務大臣」の経歴を持つ「フツーのエリート」議員ではあるのですが、あまりに間違った信念にこだわり過ぎです(どうやら真面目な人らしいだけに余計にたちが悪いと思います)。

【備忘録】「田舎政治・お坊ちゃま」トランプ・安倍vs「フツーのエリート・ポストモダニズム」クリントン・旧民主党 : 広島瀬戸内新聞ニュース(社主:さとうしゅういち)(2017年1月23日)より(太字や字下げは引用者による)

トランプ・安倍の共通点

 お坊ちゃま


 トランプ=大富豪の二代目
 安倍=超大物政治家の三代目


 田舎的な政治


 トランプ=重厚長大重視、地方の白人層重視
 安倍=重厚長大重視、地方のお金持ち重視


クリントン旧民主党の共通点

 「フツーのエリート」が多い
 ヒラリー・クリントン=中の上くらいの家庭から猛勉強して弁護士→政治家に。 
 日本の民主党=中の上くらいの家庭→東大・京大・早慶クラス卒業→官僚・弁護士・ジャーナリスト・松下政経塾・大学教員。(かつては自民党にもこの手の人が多かったが、自民党世襲議員が多くなったため、「フツーのエリート」が民主党から出る傾向が強まった。)


 多様性の尊重には敏感な一方で、経済格差の拡大には案外鈍感な場合も多かった(特に、2006年に小沢代表に代わる前)。


2016年アメリカ大統領選挙

 「フツーのエリート・クリントン」に、「エスタブリシュメント」のレッテルを貼った「お坊ちゃま・田舎的政治・トランプ」の作戦勝ち


2012年日本衆院選

 「フツーのエリート集団・民主党」に対して、「反TPP・脱原発依存」で「庶民の味方ぽいイメージを装い」つつ「日本を取り戻す」と叫んで、圧勝した「お坊ちゃま・田舎的政治・安倍」率いる自民党


フツーのエリート集団の弱点=金や組織を外部に頼らざるを得ない→一般市民・労働者の政治参加が少ない場合には、大手企業や、大きな組織に死命を握られてしまう。
フツーのエリート集団の強い点=一般市民・労働者がきちんと政治参加した場合には、それなりに良い政治へ向かう可能性もある。


お坊ちゃま・田舎的政治集団の強い点=代々受け継いだ金や地盤、看板がある。少々変でも、絶対支持してくれる層がある。→自分の信念に基づいた政治が出来る

お坊ちゃま・田舎的政治集団の弱点

  • 絶対的な支持層があるために、我田引水的になったり、独善的に暴走したりする危険。
  • 勉強しないでも、地位に就けるため、個人的能力に疑問符がつく場合もある。


それなりの能力がある人間に、いかに、一般庶民が、自分たちのためになる政策を実行させるか?が永遠の課題ではないか?


また、安倍晋三の性格を考慮して今後の日米関係を予測する、上記『きまぐれな日々』の記事についた「はてなブックマーク」コメントが面白かったので挙げておきます。

http://b.hatena.ne.jp/entry/caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-1461.html

id:osaan アメリカ 政治 アベがトランプべったりになる可能性は低いと思う。まずTPPで恥をかかされた恰好になっており、あの男はそういうことを根に持つタイプだ。さらに、コンプレックスが共通する同士というのは衝突しがちなもの。 2017/01/23