政権批判側は、嘘を土台にした主張をしてはならない。
下記は悪い見本。
Nスペの各国比較グラフで出ていたように、日本は一次関数的な直線のグラフで感染者数が増えて行くんですよ。ずっと長く。他の国は上に凸の負の二次関数の放物線。検査を恣意的・在庫調整的に小出しでやっているから、指数関数的増加にはならない。「オーバーシュートは防いでいる」というアリバイ。
— 世に倦む日日 (@yoniumuhibi) 2020年4月11日
何を寝ぼけてるんだよ。一次関数的なら日々確認される陽性患者数はほぼ一定でなければならない。全然そうなってないじゃないか。一見、日々「新たに」確認される陽性患者数が直線的に増えているように見えなくもないが(この場合は患者数は二次関数的な増加になる)、それも錯覚であって、実際には指数関数的に増えている。
下記三春充希氏のツイートが正しい。
3月25日以降、現時点まで、日本の陽性者数は完全に指数関数的な増加をしている状況にあります。「指数関数的でない」という言説は、すべて基本的なデータに反するものです。https://t.co/NMd8n2B1Kz
— 三春充希(はる) ⭐みらい選挙プロジェクト (@miraisyakai) 2020年4月11日
前述の「二次関数的に見える」錯覚も、三春充希氏は誤りだと明確に指摘している。
あれが直線的に見えるとは驚きです。まあ狭い視野しか持たなければどんな関数も一次に見えるとブルック・テイラーも言っていますからね……。(๑•﹏•๑*)https://t.co/DF4GlJNiLP
— 三春充希(はる) ⭐みらい選挙プロジェクト (@miraisyakai) 2020年4月11日
日本における新型コロナウイルスの陽性患者数が指数関数的に増えていることを直観的に把握するには、下記サイトで "Japan" の陽性患者数の推移を "Logarithmic" で見るのが手っ取り早いかもしれない。
https://gisanddata.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/bda7594740fd40299423467b48e9ecf6
ただ、上記サイトで表示される日本の死者数は、どういうわけか厚労省発表の少なめの数字と、各報道機関が報じる数字の間になっている。
昨日も書いたが、厚労省発表とマスメディア報道の死者数とは、このところ看過できないほど大きく開きが生じ始めている。この方が大きな問題だろう。
それは気になるが、幸い、陽性患者数に関しては死者数ほど厚労省の数字とマスメディア報道とに大きな開きはない(もちろん絶対数ではなく比率の話)。日本で確認された陽性患者数が指数関数的に増えていることは間違いない。緊急事態宣言発令からまだ1週間も経っていないから、その効果が表れるかどうかは今後わかることだ。
政権批判側は、事実に立脚した批判でなければ、自らの主張が広く世に受け入れられることなどないことを肝に銘じるべきだ。
それができないからこそ「世に倦」んでおられるのかもしれないが。