kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

保健所削減等の新自由主義政策を始めたのは自民党だが、維新はそれをさらに極端に推進した

 昨夕のTBS「報道特集」についてのツイート。

 

 

 上記ツイートについた「はてなブックマーク」は「維新信者」どもに汚染されている。筆頭人ブコメは下記。

 

Tad on Twitter: "#報道特集 大阪のコロナ死者増加をやってる。 大阪府の保健所の数は、20年前は61カ所だったのが、今は18カ所と。凄まじい減り方、いや減らし方。保健師の数は人口10万人あたり全国で3番目に少なく、270万人を抱える大阪市はたった1つの保健所で管轄している。"

確かに切ったのは維新だけど、その原因である財政赤字を作ったのは誰か。それを大阪府民が知ってるから維新が強い。そして、反維新は未だにそこを理解していない

2022/02/13 07:49

b.hatena.ne.jp

 

 上記のような新自由主義イデオロギーの信奉者によるブコメは論外だが、2番人気の下記ブコメには触れておく必要がありそうだ。

 

Tad on Twitter: "#報道特集 大阪のコロナ死者増加をやってる。 大阪府の保健所の数は、20年前は61カ所だったのが、今は18カ所と。凄まじい減り方、いや減らし方。保健師の数は人口10万人あたり全国で3番目に少なく、270万人を抱える大阪市はたった1つの保健所で管轄している。"

維新府政・市政が保健所職員を削減したのは事実だが、一番の原因は97年の地域保健法を契機に全国で保健所が半減されたこと。平時の余裕をムダと切り捨てる政治家と、それを支持してきた国民が今ツケを払っている。

2022/02/13 07:03

b.hatena.ne.jp

 

 上記ブコメに「97年の地域保健法」とあるが、1997年は施行であって法律が制定されたのは1994年、実際に法律施行に向けて動き出したのはそれ以前の自民党宮沢喜一政権時代だったようだ。

 

www.jichiken.jp

 

 以下抜粋して引用する。元は自治体問題研究所が出している月刊『住民と自治』2020年10月号に掲載された。

 

全国の保健所が半減し、大阪市1保健所化されて20年が経過したいま、新型コロナウイルスの感染拡大で、保健所の役割が注目されています。実態と今後の取り組みを考えます。

 

はじめに

 

新型コロナウイルスは、約100年前のスペイン風邪以来の最大の感染症で、感染者が世界では2500万人以上、日本でも7万人を超え、ますます感染が拡大しています。

私は、大阪市38年間自治体労働者、保健師として働いてきました。国や大阪府大阪市新自由主義の経済効率優先の社会を目指し、公衆衛生や医療を軽視した結果、さまざまな感染症や食中毒事件の被害が拡大しています。「保健所を守る大阪市民の会」(以下、「市民の会」)の活動や保健師活動を通して、新型コロナ対策や公衆衛生、保健所機能の拡充について、私見を述べます。

 

出典:https://www.jichiken.jp/jj/202010/

 

 2020年秋には日本国内の陽性者数累計が7万人だったのか。今や1日で10万人前後だ(しかも検査がサチってしまっている)。NHKのデータ*1を調べてみると、2020年9月3日に7万人を超えている。今や明後日(2022年2月15日)には400万人を超えようとしているが。

 それはともかく、全国の保健所削減について、「大阪も1保健所化されて20年が経過した」と書かれている。つまり1保健所化自体は太田房江知事時代の2000年に行われた。

 

大阪市議会で全市1保健所、各区保健センター化の条例が可決!

 

大阪市議会では、19995月、「市民の会」の請願を自民党公明党などの多数で不採択、1保健所化の条例が可決されました。200041日に1保健所になると決まった後も運動を続け、「大阪市でたった1カ所になったら、必ず大きな問題が出てきますよ。そうなってからでは遅いですよ」と訴えました。

 

20004月、全市1保健所・24区は保健センターに!

 

保健所統合に伴い、各区の保健師や事務職員等は数人規模で削減されました。保健所長は1人だけで、各区の医師は医務保健長という行政上の権限のない医師となりました。その後、保健センターは区役所の機構に入り「保健福祉センター」になり、区長(現在は副区長)がトップとなりました。各区の医師は健康局や保健所との兼務で週2回程度の勤務のため、感染症結核、食中毒などが発生しても迅速な対応ができなくなりました。地域担当の保健師は平均12000人もの住民を担当しなければならなくなり、23万人を担当する保健師もいます。産休や育休、病欠などが出た場合、正規保健師だけでなく、アルバイト保健師や看護師に頼らざるをえませんが、地域を担当できないからです。

 

出典:https://www.jichiken.jp/article/0184/

 

 もともとは自公の罪だったわけだ。民主党が「自民党公明党など」の「など」に入っていたかどうかは知らないが、たとえば2000年知事選で「反自民」より「反共産」を優先させて太田房江に相乗りするなどしていたので、入っていたとしても全く不思議はない。

 しかし、2008年に府知事になった橋下や2010年に発足した大阪維新の会が「無罪」だったとするわけには全くいかない。

 

各区の保健師は住民の顔が見えない!維新市政でさらに職員削減

 

各区の保健福祉センターは人員が削減され、保健師は住民の顔が見える活動ができなくなりました。住民に身近な地域を担当する保健師1人あたりの担当人口を、せめて1万人以下にして欲しい、地域の健康課題に基づいた保健師活動ができるようにして欲しい、感染症はいつ発生するかわからず、一定のゆとりのある人員配置が必要だと市と交渉をしましたが実現せず、大阪市全体での人員削減が進みました。

 

私の退職後、橋下、吉村、松井市長と、維新の市長が三代続き、「ムダを徹底的に排除した効果的・効率的な行財政運営」を行うことを目的とした「市政改革プラン」でさまざまな削減がされています。橋下元市長はツイッターに「平時の時の改革の方向性は間違っていたとは思っていません。ただし、有事の際の切り替えプランを用意していなかったことは考えが足りませんでした」と書き込みましたが、非常時に対応できるよう、日頃から考え、備えておくのが首長の責任だと思います。今も本格的な見直しをサボっている維新府政・市政は退場させるしかありません。

 

(中略)

 

市立環境科学研究所と府立公衆衛生研究所が統合!独立行政法人化!

 

維新は住民の声をまともに聞かないまま、「二重行政」だとして、20174月に2つの研究所を統合しました。環境科学研究所は大阪市の保健所や保健福祉センター、公衆衛生研究所は大阪府の保健所と連携しながらそれぞれの機能を果たしていましたが、統合・独立行政法人化することにより人員が削減され、今回PCR検査が十分にできないということも明らかになりました。感染拡大の今、医師が必要と判断した場合には、無料で迅速にPCR検査を受けられる体制が求められます。

 

突然のコロナ専門病院の誕生

 

松井大阪市長は、十三市民病院と民間の阪和第二病院をコロナ専門病院にすると突然発表しました。これらの病院の産婦人科は、ケアも充実していて住民からの評価も高く、医師や看護師、患者や妊産婦さんたちは大きな衝撃を受けています。二重行政だとして、2年前に住吉市民病院をつぶした維新の大阪府・市政の医療崩壊や医療の質の低下を招くような医療政策には反対し、地域の医療を守る運動を強める必要があります。

 

出典:https://www.jichiken.jp/article/0184/

 

 大阪府大阪市新自由主義行政を始めたのは確かに自民党だったが、橋下・松井・吉村の「維新三悪」はそれをさらに極端な形で推進したといえる。無罪どころか明らかに有罪それも重罪であって、厳しい判決が相当だろう。

 維新が苛烈なネオリベ政策を進めたからこそ、大阪は全国でいつも真っ先に医療崩壊を起こし、7%の人口で17%のコロナ死亡者を出す「日本一危険な自治体」になってしまったのである。