kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

国民民主、衆院東京15区補選に擁立表明 元フリーアナの高橋茉莉氏(朝日)

 私が「塩むすび」云々の御仁が大嫌いな最大の理由は、彼の自民党や維新の会へのすり寄り志向だ。特に忘れられないのは「『維新八策』に大部分協調できる」と抜かしやがったことで、この件を根拠に私はこのお方を「新自由主義との親和性がきわめて高い人物」とみなしている。こんな人をいつまでも党代表に据えている政党は、どんなに控えめな言い方をしても「どんな社会を目指しているかがよくわからない」としか言いようがない。

 その政党は、再来月末に補選が予定される衆院15区の総支部長を未だ決めていない。件の代表は衆院選に240人の候補を立てると言ったらしいが、2か月半先に迫った選挙に対してもこのようないい加減な姿勢なのだ。

 そんな立民(立憲民主党)を尻目に、民民(国民民主党)がこの補選の候補予定者者を発表した。

 以下朝日新聞デジタルより。

 

www.asahi.com

 

国民民主、衆院東京15区補選に擁立表明 元フリーアナの高橋茉莉氏

土舘聡一 2024年2月9日 6時30分

 

 公職選挙法違反の罪で起訴された柿沢未途被告=自民党を離党=の辞職に伴う衆院東京15区(江東区)の補欠選挙について、国民民主党は8日、元フリーアナウンサーで新顔の高橋茉莉氏(27)を擁立すると発表した。

 

 高橋氏は8日に記者会見し、「生きること、お金の困らない、安心して暮らせる社会を実現したい」と述べた。玉木雄一郎・党代表も同席し、同補選について「政治とカネの問題は許さないと示す必要がある」などと語った。立憲民主党に協力を申し入れたことも明らかにした。

 

 同補選については、日本維新の会馬場伸幸代表が党15区支部長の金沢結衣氏を擁立する方針を明らかにしている。(土舘聡一)

 

朝日新聞デジタルより)

 

URL: https://www.asahi.com/articles/ASS286WJRS28OXIE02H.html

 

 この件は日本保守党の参戦宣言を報じた日刊スポーツが詳しい。

 

www.nikkansports.com

 

元フリーアナ高橋茉莉氏が国民民主から衆院東京15区補選に出馬「裏金問題に国民として怒り」

[2024年2月8日19時49分]

 

国民民主党は8日、柿沢未途氏(自民党を離党)の辞職に伴う衆院東京15区(江東区)の補欠選挙(4月16日告示、同28日投開票)で、ミス慶応ファイナリスト出身の元フリーアナウンサー、高橋茉莉(まり)氏(27)を公認候補として擁立すると発表した。

 

高橋氏は東京都出身。2016年ミス慶応ファイナリストで、ミス日本東地区代表の経験もある。大学時代にアナウンサー活動を始め、「セントフォース」に所属しながら約3年間フリーアナとして活動。外資系ITコンサル企業にも勤務した。

 

国会内で玉木雄一郎代表とともに会見した高橋氏は「私の人生はとてもお金に困ってきた人生。父親の倒産に始まり生活保護を経験した時期があり、現在も1000万近い奨学金(返済)を背負いながら、79歳の両親の面倒を見ている」とした上で「まじめに勉強を頑張ってきたのに、物価と税金は上がり、賃金は上がらず生活は苦しいのはおかしいと、心から思った。生きるために、お金に困らない、安心して暮らせる社会を実現したいと、政治を志すようになった」と述べた。

 

また「(自民党の)裏金問題には一般市民、いち国民として怒りがある。政治活動を始めるにあたり、クリーンな政治活動、清く、正しく、美しくをモットーにしたい。江東区の混乱を一掃し、若い力で日本の未来を変えていきたい」とも訴えた。

 

政策に「人づくりこそ国づくり」を掲げる国民民主党の方針や、若い世代を応援する経済政策に共鳴し、同党からの出馬を決めたという。初めて政治を志したのは昨年の誕生日(11月12日)とも明かし「奨学金の負担軽減と債務免除」「政治資金のデジタル化やクリーンな政治」など5つの政策を掲げた。

 

玉木代表は「奨学金の返済に困る若者がいる中、政界ではぬれ手にあわで何千万円のお金が動き、脱税まがいのことが行われているということで決意に至ったと聞いている」と述べた。「厳しい選挙区であることは本人にも伝えたが、本人が決断したので、党を挙げて候補者として決定した」と述べた。

 

同区補選では、日本維新の会が金沢結衣氏(33)を擁立しており、ほかの野党の動き次第では、野党の票がさらに票が分散する可能性もある。玉木氏は現時点で4月に予定される3つの衆院補選のうち、国民の擁立予定は東京15区のみとした上で、まだ候補擁立に至っていない立憲民主党にはすでに選挙協力を申し入れたと明かした。「わが党を代表する象徴として、東京15区で戦おうと決めた」と強調した。

 

(日刊スポーツより)

 

URL: https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202402080001252.html

 

 4月28日には他にも衆院の2つの選挙区で補選が行われる。他の2つの選挙区は島根1区と長崎3区だが、うち長崎3区では自民党に不戦敗論が出ているという。朝日新聞デジタルより。

 

www.asahi.com

 

自民、主戦論と不戦敗論が交錯 衆院長崎3区補選

2024年2月7日 10時00分

 

 自民党政治資金パーティーの裏金問題をめぐり、衆院議員だった谷川弥一氏(82)=自民党を離党=の辞職に伴う衆院長崎3区補欠選挙の対応に自民が苦慮している。自民県連内の一部に慎重な意見がある上、候補者を擁立しても、今後の区割り変更で次期総選挙での処遇を視野に入れた調整が求められる。「主戦論」と「不戦敗論」が交錯している。

 

 長崎3区の補選は、東京15区、島根1区とあわせて4月16日に告示、28日に投開票される。裏金事件による派閥の解散や高まる政治不信などで、自民にとっては、逆風の選挙戦になるとみられる。

 

 「谷川氏が裏金問題の責任をとって議員辞職した結果として実施される補選に、自民から候補者を立てるという大義自体が成り立たない」。「そもそも今回の補選が行われる根本の理由を考えないといけない」。複数の自民関係者はこう話す。補選に候補者を立てるべきではないとする意見だ。県連内の一部にこうした「不戦敗論」がくすぶる。

 

 一方、「主戦論」も日を追うごとに高まっている。「(逆風でも)立候補すること自体がみそぎだ。(区割り変更で)ただでさえ県内の国会議員の枠が減る。不祥事とはいえ、党として候補者を立てないというのは別の話だ」「谷川氏は責任をとった。候補者を立てて有権者に選択肢を示すことも党としての責任だ」。そんな声も出始めている。

 

 今回の選挙をさらに複雑にしているのが、「区割り変更」だ。

 

 「10増10減」で次期総選挙から県内の選挙区は1減となる。現在の3区は新2区と新3区に分かれるが、新2区・新3区の公認予定者は既に決まっている。仮に3区補選に候補者を擁立して当選しても、次の総選挙で選挙区から立候補できる可能性は極めて低い。

 

 議員辞職した谷川氏は次期衆院選で、比例九州ブロックに転出することが決まっていた。ただ、谷川氏を比例単独として名簿の上位で優遇しようとした党本部の方針は「当選7回の経歴をほこり、長崎県政に影響力のある谷川氏への特例措置」(党関係者)だったとされる。

 

 衆院議員の任期満了は来年10月30日。「主戦論」を唱える県連関係者からも「大逆風の中、任期も折り返しを過ぎ、次の総選挙では立候補する選挙区もない補選。比例での処遇を考えてあげなければ、こんな補選に手を挙げてくれる政治家はいない」との声も漏れる。ただ、「現時点で党本部は補選の候補者を総選挙で優遇することに否定的」(複数の党関係者)との見方が強い。

 

 自民から漏れてくるこうした声や動静を注視しているのが、20年以上、自民党と連立を組んできた公明党だ。

 

 「そもそも補選は『政治とカネ』の問題(が問われる)。公明として自民(候補)を推薦するのかという問題がある」。公明関係者はクギをさす。

 

 20年以上におよぶ自民、公明両党の連立は、公明から自民への「選挙応援」を基盤に、「持ちつ持たれつ」の関係で成り立ってきた。公明は、支持母体の創価学会の集票力を動員。選挙区で組織票を自民候補に提供する代わりに、比例票を公明に振り分けてもらうという「すみ分け」だ。

 

 だが、複数の関係者によれば、谷川氏の比例単独への転出が発表された昨年3月の前後、自民、公明間で続けられてきた比例区でのすみ分けと谷川氏の取り扱いについて正式な協議がなされたわけではなかったという。

 

 補選への対応について、ある公明関係者は「自主投票の可能性もある。我々からは仕掛けない。(自民から)お伺いがあれば対応する」と、世論の動向も含めて情勢を見極める構えだ。

 

 ただ、自民が谷川氏と同様に、補選で擁立する候補者を次の総選挙でも比例単独で名簿上位などにして処遇する場合、「自民党は『比例は公明』と悠長なことを言っていられなくなる。『比例も自民』と言うことになる」(自民党関係者)という状況も想定される。

 

 公明関係者は総選挙も見据え「こちらとしては(比例で)どれだけ公明を応援してくれますかという話になる」という。自民の比例での動きによっては「(公明が選挙区で)自民候補を推薦ということも成り立たなくなるかもしれない」と牽制(けんせい)する。

 

朝日新聞デジタルより)

 

URL: https://www.asahi.com/articles/ASS267DT0S25TOLB00N.html

 

 衆院選は遅くとも来年秋までには本選があるので、各党ともそれをにらんだ戦略が求められるわけで、上記記事を読むと自民党は長崎3区に候補を立てること自体が難しそうだ。

 では東京15区はどうか。これまで強い集票力を誇った柿沢未途が抜けることで、権力構造の空白ができるわけだから、各党ともここに手を突っ込まないわけにはいかない。だからこそ日本保守党も民民も候補を立てるわけだ。百田尚樹の政党から候補が出ることは元江東区長のドラ息子・山崎一輝には打撃だろうと以前書いたが、山崎にもまだ可能性はある。小池百合子さえ味方につけてしまえば、各党乱立の選挙区で確実に勝てるからだ。しかし区長選に自らの腹心を送り込んで山崎を弾き飛ばした小池が衆院選で山崎を応援するだろうかという気もする。

 そんな中、いったい何をたくらんでいたのか全くわからないが、立民は前回の衆院選に次点で落選した候補、それもわざわざ東京4区大田区)から転区してもらった候補者がいるのに、長く東京15区の総支部長を空位にしてきた。私など、おそらく旧「希望の党」か何かのネオリベ系候補に差し替えるつもりだったのではないかとの「下衆の勘繰り」をしているが、維新や民民が候補を立てるからにはそんなパッとしない候補を立民が立てるわけにもいかないのではないか。そういえば東京15区に関しては、過去に山本太郎が母親とともに住んでいたことがあるかと記憶するのだが、それにもかかわらず元号新選組の動きも聞かない。立民も新選組もこの下町の選挙区が苦手なのだ。

 そうこうしているうちに立民がこの選挙区で主導権を握る目はまずなくなったと私はみている。民民が候補を立てる以上、維新を後押しするわけにもいかないだろうし、かといっておめおめと民民に乗っかることも立民にはできないのではないか。

 立民は、別に裏金問題で国会議員が辞めたわけでもないにもかかわらず、東京15区では不戦敗になるのではなかろうかと私は思っている。

 恥ずかしい政党だ。元凶は泉健太だろう。