kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

朝日新聞・今野忍記者曰く「これだけ条件恵まれて負けたら、泉健太(立憲民主党代表)が更迭されるかもしれないね」(衆院島根1区補選について)

 「選挙ドットコム」は普段はほとんど見に行かないのだが、28日の衆院補選について何を言っているのかと思って見に行ってみた。

 

go2senkyo.com

 

 下記は上記選挙ドットコムに書かれている内容の要約ではなく、上記記事に書かれた情報を加味しての私が持った心証。

 東京15区のほか、というよりそれに先立って島根1区と長崎3区の補選が決まっていたのだが、島根1区という本来なら自民党が負けるはずがない選挙区で細田博之が死んだために実施される補選は、戦前から立民の亀井亜紀子が圧倒的にリードしていると言われている。自民党支持の崩壊はそこまできているのだが、これには亀井亜紀子の父親が自民党に属していた亀井久興だったため、保守票を奪い易い条件もあるらしい。また共産党が候補者を下ろしたことも選挙に影響するだろう。但し投票日は3週間後なので結果がどうなるかはまだわからない。

 また長崎3区は既に自民の不戦敗が決まっているが、ここは立民と維新の戦いになる。2021年衆院選では立民と維新とがほぼ互角だった東京15区(それどころか2022年参院選では江東区での維新の比例区得票は立民のおよそ1.5倍もあった)とは全く異なり、立民が維新を圧倒していた。ただ補選では自民票が立民よりも維新に多く乗ると思われるので結果がどうなるかは知らない。

 問題の東京15区については、選挙ドットコムの記事から以下に引用する。

 

今野氏「選挙ドットコムコメンテーターの乙武さんの名前も出てますね。見てくれてるのかなあこれ」

 

乙武氏は、3月29日に出馬が明らかになりました

 

今野氏は、今回の東京15区は島根1区と逆パターンだ、と解説。野党候補がたくさん出ているので自公都民ファで固まることで勝算が出てくると、自民党都民ファーストの候補に相乗りする可能性が高いと読み解きます。

 

そしてその都民ファーストからは小池都知事自身が出馬する話もありますが、小池氏本人でなく、近い人か、乙武氏のような人を擁立するという可能性が高いと締めくくりました。

 

ところで、この東京15区では、立憲民主党も明確に候補者名が出ていません。独自候補として元江東区議の酒井菜摘氏を擁立する声と、元立憲民主党で現在は無所属の須藤元気氏の名前も聞こえてきます。

 

今野氏「立憲の執行部の中でも、独自候補を立てたいという声もあるけれど、票を割ることになるから。須藤さんが出てきたら、須藤さんにのって、まず自民に勝とうとする意見が多かったですね。私の取材では」

 

編集部注※須藤元気氏は4月3日に出馬を表明しました

 

(選挙ドットコムより)

 

URL: https://go2senkyo.com/articles/2024/04/04/93288.html

 

 今野氏とは朝日新聞政治部の今野忍記者。それよりも、乙武洋匡が選挙ドットコムのコメンテーターをやっていたとは知らなかった。

 問題は、今野氏のコメントにある「立憲(弊ブログの略称は立民)の執行部の中でも(略)須藤(敬称略)が出てきたら、須藤にのって、まず自民に勝とうとする意見が多かった」という言葉だ。これは看過できない。

 つまり立民執行部の間では、酒井菜摘の擁立よりも、無所属で立つ須藤に乗っかろうという声の方が強かったということだ。

 それが急転直下酒井氏の擁立に決まった理由は何か。可能は推測はあるけれどもここには書かない。問題は、無所属の須藤に乗っかろうとする意見が立民執行部内に多かったらしい経緯だ。つまり立民は酒井氏の公認内定に至る過程で一枚岩ではなかったということだ。

 残念ながら、そんなことでこの補選を勝利に持っていけるかどうかははなはだ心許ないとしか言いようがない。

 現に須藤元気の無所属出馬を許した。私は立民の都連あるいは執行部が須藤が出てこない目処でも立てたのかと思っていたが甘かった。そもそも直前まで須藤に乗っかるか酒井氏で行くかで意見が分かれていた(今野記者によると須藤に乗っかろうとする意見の方が多かったらしい)のだから、自分はその程度には強いのかと思って須藤が立候補したのも無理はない。立民執行部の無能さには呆れるばかりだ。

 そもそも、今回急遽酒井氏を総支部長に任命するまで、長く東京15区総支部長を空位にしたことが間違っていた。泉健太は2021年の立民代表選で総支部長の早期任命を公約していたそうだから、泉がその公約を守らなかったということだ。

 以下に選挙ドットコムの記事の末尾から引用する。

 

最後に、ゲストのお二人の補選の予想は?

 

今野氏は、「島根で自民党が勝つか負けるかが、岸田政権と今後の自民党の命運を握る」と宣言します。

 

今野氏「島根はもともとの保守王国で立憲民主党とのガチンコ勝負。今後の衆院選をにらんでも、自民党がどれだけ地方で地力があるのか、ガチのけんかをするのが島根1区。東京15区は都民ファと相乗りだから判定しづらい」

 

水内氏は、もう少し自民党に厳しい見方を示します。

 

水内氏「島根は肌感覚でいうと自民党のビハインドが大きすぎちゃって、なかなか背中に追いつくのが難しいんじゃないかなという感覚。島根は負けてしまって、東京15区で形だけでも取りつくろって、次に少しつなげたいというような感じなんじゃないかな」

 

今野氏「これだけ条件恵まれて負けたら、泉健太立憲民主党代表)が更迭されるかもしれないね」

 

最後に、東京15区にお住まいの今野氏は「家族で合わせたら組織票で3票くらいある(笑)家族会議でゆっくり岸田政権の行方を決めますよ」と締めくくりました。

 

(選挙ドットコムより)

 

URL: https://go2senkyo.com/articles/2024/04/04/93288.html

 

 水内氏というのは産経新聞の水内重幸記者。朝日の今野記者ともども、東京15区は都ファの候補(結局乙武に決まった)に自民が乗っかって勝つだろうがそれは都ファ小池百合子)の力であって自民の勝利とは言い難く、問題は島根1区だとみているようだ。

 そして朝日の今野記者が「これだけ条件恵まれて負けたら、泉健太が更迭されるかもしれない」と言っているのは島根1区補選を指しているのだろうが、私はもっと泉に厳しく「3戦全勝しない限り泉は更迭」で良いと思う。

 というのも、自民党公党総支部の声などを聞く限り、極右色の強い同支部も、下手に乙武に勝たれるくらいなら酒井氏か維新の金沢結衣に当選してもらった方がマシだと考えている可能性があるからだ。つまり自民党の江東総支部もまたこの補選には本気で臨まない可能性が高い。なぜなら乙武が当選してしまったら次の選挙でもファ◻︎ストの会か自民党かどちらの所属になるかは知らないけれども乙武が東京15区の候補になる可能性が高く、その場合は前職としての立候補になるから今回よりももっと強いに決まっているからだ。前回衆院選では柿沢未途がまんまとその座を奪ったが、その報復として山崎一輝らが柿沢を衆院選に当選した現職の衆院議員であるにもかかわらずなかなか支部長に就任させなかった。自民党東京都連の会長は安倍派極右の萩生田光一だから萩生田も山崎を後押しした。それで自民党内でどうしても主導権を握りたかった柿沢が昨年4月の区長選でやらかしたのが区長選での買収劇だったのだ。敵側にもこういうややこしい事情がある。

 この腐敗し切った江東区自民党支配に終止符を打つためには、立民は何が何でも酒井氏を当選させなければならない。

 そもそも、東京15区や新選組に譲ることが決まった14区などの東京東部の下町の選挙区において、これらの地域においては立民の得票力が低いためだろうが、立民執行部があまりにも冷たかったために現状を招いたのである。だから今回の補選では、島根1区や長崎3区のみならず、東京15区でも勝てなければ、つまり補選に全勝できなければ、泉健太は立民代表を退くべきだ。