kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

つばさの党代表ら3人を逮捕「選挙の自由妨害」の疑い 警視庁(NHK)

 昨年の柿沢未途に続いて、また東京都江東区の選挙に絡んで逮捕者が出た。今回はその柿沢が議員辞職したために行われた衆議院補欠選挙で最下位落選した泡沫候補、及びその親玉、それに運動員の計3人が逮捕された。

 このニュースを知ったのは、前記の「親玉」である黒川敦彦を取り上げた昨日の記事を公開したすぐあとだったが、時間帯が遅かったので記事への追記などはできなかった。

 以下、NHKニュースより。

 

www3.nhk.or.jp

 

つばさの党代表ら3人を逮捕「選挙の自由妨害」の疑い 警視庁

2024年5月17日 18時27分

 

先月行われた衆議院東京15区の補欠選挙で、政治団体「つばさの党」の陣営が拡声機などを使ってほかの陣営の演説が聞き取れないようにして、選挙活動を妨害したとして、警視庁は、選挙に立候補した団体の幹事長や代表ら3人を公職選挙法違反の疑いで逮捕しました。

 

逮捕されたのは政治団体「つばさの党」の幹事長で、選挙に立候補した根本良輔容疑者(29)と代表の黒川敦彦容疑者(45)、それに、運動員の杉田勇人容疑者(39)の3人です。

警視庁によりますと、衆議院東京15区の補欠選挙で、告示日の先月16日に、ほかの陣営の候補者が演説をしていたJR亀戸駅前で、電話ボックスの上に座るなどして拡声機でどなったり、車のクラクションを鳴らしたりして、候補者の演説が聞き取れないようにしたとして、公職選挙法の「選挙の自由妨害」の疑いがもたれています。

警視庁は今月13日に、団体の事務所や容疑者らの自宅を一斉に捜索するとともに、ほかの陣営からの被害届を受理して聞き取りを行うなどして捜査してきました。

根本幹事長らは、ほかの陣営の選挙カーを追い回すなどの妨害行為も繰り返していたということで、警視庁は「特別捜査本部」を設置し、全容の解明を進めることにしています。

警視庁によりますと、選挙に立候補していた陣営がほかの陣営の選挙活動を妨害したとして候補者らが逮捕されるのは極めて異例だということです。

警視庁は認否を明らかにしていませんが、黒川代表は捜索を受けた際、「我々の行動が選挙妨害になった判例および法的事実はないので、表現の自由のなかで適法なことをやっていると理解している」などと反論していました。

 

黒川敦彦代表 根本良輔幹事長とは

 

政治団体「つばさの党」の代表の黒川代表は、大学を卒業後、医療系のベンチャー企業を立ち上げるなどしたあと、出身地の愛媛県今治市で、加計学園をめぐる問題を追及する市民団体の共同代表を務めました。

選挙には、2017年に衆議院山口4区に初めて立候補したあと、これまでに、参議院選挙や東京・町田市の市長選挙に立候補し、いずれも落選しています。

2019年に政治団体オリーブの木」を設立して代表に就任し、2021年に名称を「つばさの党」に変更してからも代表を務めています。

幹事長の根本幹事長はIT関連会社を経営しています。

3年前の2021年に東京都議会選挙の葛飾区選挙区に「つばさの党」から立候補し、落選しました。

その後、幹事長に就任し、今回の衆議院東京15区補欠選挙では1110票を得ましたが、最下位で落選していました。

 

「選挙の自由妨害罪」とは

 

公職選挙法では選挙の公正や候補者間の平等を確保するため、225条で「選挙の自由妨害罪」を定め、演説の妨害行為などを禁止しています。

条文では「交通もしくは集会の便を妨げ、演説を妨害し、選挙の自由を妨害したとき」などと規定されていて、違反すると4年以下の懲役もしくは禁錮、または100万円以下の罰金が科されることになっています。

「演説の妨害」について、昭和23年の最高裁判所判例では「聴衆が聴き取ることを不可能または困難になる場合は演説の妨害である」などとしています。

また、昭和29年の大阪高等裁判所判例では「演説の妨害を認識しながら、聴衆が演説内容を聴き取りがたくなるほど、執ように質問などをして演説を一時、中止させることは妨害にあたる」などという判断を示しています。

警視庁は、今月13日に「演説の妨害」と、ほかの陣営の選挙カーを追い回した「交通の妨害」の疑いで団体の事務所などを捜索していて、今回は「演説の妨害」の容疑での逮捕となりました。

 

難しい対応迫られた警視庁 どう判断したか

 

「つばさの党」の陣営が選挙期間中「選挙妨害だ」というほかの陣営からの指摘に対して「国民に与えられた表現の自由の範囲内だ」などと主張して行為を繰り返す中、警視庁は難しい対応を迫られていました。

公職選挙法は、選挙の自由妨害罪について「演説を妨害し、選挙の自由を妨害したとき」などと定めていますが、ヤジを飛ばす行為そのものを規制しているわけではなく、拡声機の音量などの規定もありません。

警視庁は拡声機を使って演説したり、車のクラクションを鳴らしたりして選挙の自由を妨害したとして、告示日から2日後の先月18日「つばさの党」の陣営に対し「警告」を出しましたが、ほかの陣営への妨害行為はその後も繰り返されました。

警視庁には「なぜ取り締まれないのか」といった意見や苦情が多く寄せられていたということです。

捜査幹部の1人は取材に対し「表現の自由や選挙の自由がからむため、より慎重な事実認定や法的評価が求められた。ともすれば『公権力の恣意的な行使』と指摘されるリスクもあるため、緻密に違反の事実を裏付けていく必要があり、当時は警告がぎりぎりだった」と振り返ります。

警視庁は、陣営が危険な行為に及んだ場合には、警察官職務執行法に基づき「暴行罪や器物損壊罪で摘発する」と注意を行う対応もとりましたが、陣営は、現場で警察官から注意を受けると、妨害行為をいったん止めたため、実際に摘発されることはありませんでした。

警視庁は今月に入ってからほかの陣営からの被害届の提出を受け、詳しい状況についての聞き取りを進めてきました。

その結果、他陣営の候補者の演説の内容がかき消されるほどの大音量で騒ぎ立てたり、追いかけられた他陣営の関係者が警察署に逃げ込んだりしたケースもあるなど、実際に選挙活動に影響が出ていたことが確認されたということです。

警視庁は、こうした妨害行為が幅広い陣営に対し、長期間、反復継続して行われたことを重く見て今月13日、強制捜査に踏み切り、17日、3人を逮捕しました。

捜査幹部は「選挙のあとも他陣営の候補者や関係者、団体に批判的な意見を述べるタレントなどの自宅に押しかけ、街宣活動を行っていることを確認し、任意の捜査では限界があると判断した」としています。

警視庁は今回の逮捕容疑となった演説の妨害のほか、他陣営の選挙カーを追い回し、交通を妨害した疑いでも捜査しています。

 

再生回数稼ぐねらいもあったか

 

「つばさの党」は選挙期間中、ほかの陣営の演説を拡声機などを使って妨害したり、選挙カーで追い回したりする様子を毎日のようにYouTubeで配信していて、再生回数が10万回を超えたものもあります。

陣営は「ほかの候補者に、疑惑について質問することが目的で、国民の不満の声を代弁し、政治家のうそを暴いている」などと話していました。

その一方、配信の中で根本幹事長は「下世話な話をすれば、広告収入が増えている。再生数が半端ではない。爆音でカーチェイスしまくるのが究極の落選運動で、これをビジネスにして広めたい」などとも発言していました。警視庁は、動画の再生回数を稼いだり広告収入を得たりするねらいもあったとみて目的などを捜査しています。(後略)

 

NHKニュースより)

 

URL: https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240517/k10014452011000.html

 

 立民・五十嵐衣里区議のXより。

 

 

 

 

 最後のXでは前記NHKニュースの一部が引用されている。

 黒川敦彦らが現行法で逮捕されたことで、自民・維新・都ファの「強権3兄弟」が本件に便乗してもくろんでいた公職選挙法改正の動きは下火になるかもしれない。

 そうそう、「強権3兄弟」との呼び方を宮武嶺さんにも下記リンクの記事にてご承認いただきました。

 

blog.goo.ne.jp

 

 kojitakenの日記さんの古寺多見さんから教えていただいたので、今回から権力3兄弟改め「強権3兄弟」と呼ぶことにしますが、自民・維新・都民ファーストが権力者なのに被害者面するのがちゃんちゃらおかしい。

 

 どうもありがとうございます。