kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

日本保守党が衆院選公認候補予定者を発表したが飯山陽の名前はなかった/元号新選組が沖縄1区の公認候補予定者を発表

 今日(10/9)衆議院が解散され、衆院選は15日公示、27日投開票の見込みだ。

 昨日はネットの野党支持界隈では、元号新選組が沖縄1区に候補者擁立を発表したために悶着が起きた。私が見る範囲では新選組が「オール沖縄」に刃向かったとして叩かれる意見の方が新選組を擁護する意見より多い。

 しかしXでより大きな騒ぎになっているのは、昨日発表された日本保守党の衆院選候補予定者から、4月の衆院東京15区補選に立候補して敗れた飯山陽の名前が無かったことについて、飯山自身が動画をアップロードして、この日に公認候補を発表すること自体聞いていなかったと発言したらしい(私は動画を視聴していない)。

 半年前の補選はたいへんな選挙だった。国民民主党(民民)の公認候補になるはずだったのが(おそらく民民の江東区内の極右分子に)下ろされた人は自ら命を絶つに至った。飯山自身心身を病んだとのことだが、公認候補予定者発表日さえ知らされていなかったというのは事実だろうし、民民で端的に見られた「候補者へのケアがろくになされていない」問題は、日本保守党にも当てはまるのだなあと思った。要するに党内民主主義がないのだが、もともと極右政党であって権威主義を旨とするような政党だから当然かもしれない。かくして今回の衆院補選には東京15区から日本保守党の候補は立たない。保守陣営は25歳の自民党候補と30代前半の無所属候補の2人が(補選に候補を立てたた参政党からは今回の本選には立たないようだ)、また野党陣営からは30代後半の立民前職と30代半ばの共産新人の2人が、さらに無所属で唯一の江東区出身者である須藤元気が出馬する。どうも現状では須藤が有利なのではないかと弊ブログに書いたら、ラヴェンダー・ホリフィールドさんから同意見とのコメントをいただいた。以下に紹介する。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 ラヴェンダー・ホリフィール

そうですか、宮武嶺氏の天敵伊勢崎がそう来るなら、あちらにも伊勢崎記事が増えそうですね

当選はほぼ確実ですが、山本太郎だけでなく以前石破茂もイベントに招くなど何がしたいのかは海千山千のところがあります

しかし7月の都議補選でも中野区にマエキタミヤコを立てましたが4人中4位の惨敗、この一味が政治的に伸びる環境があるようには見えません

そりゃロシア自体が殆ど必要としない即時停戦を勝手連的に吹聴する与太者団体ですから、政治的議席を得た後することは欧米、NATO叩きぐらいしか見当たりません

勿論欧米は「弱いに決まってる」ウクライナに味方しておきながら弱いことを理由に支援から逃げたがってる支離滅裂さで、さしずめ伊勢崎一味は強者のロシア側からこの流れを強めようとでも思ってるんでしょう

一方東京15区ですが、私も須藤元気が有利だと思います
自民大空には勢いは感じませんが、乙武のように公明票が逃げないのでやはり底堅いのでしょうか

酒井菜摘はまだ無党派を捉えてると思いますが、野田立民の地力次第で比例復活は可能ではないでしょうか

 

 コメントの冒頭部分は新選組からの比例東京ブロック名簿1位での公認予定が発表された伊勢崎賢治に関する。新選組も党内(組内)に民主主義がなく、地方議員に対する深刻なハラスメントが起きている点では前記の民民や日本保守党、それに弊ブログでしばしば党内民主主義の欠如を批判してきた立民や共産党と何も変わらない。もちろん党内で安倍派と反安倍派の抗争をやっている自民党も同じだから、私のような新参者(といってももう十数年住んでいるが)ではなく、ずっと江東区に住む区民たちが、与野党がこんな状態なら地元で頑張っている須藤さんに投票するかという気になっても不思議ではないと思う。

 新選組は今年3月頃が党勢のピークで*1、その後の半年で党(組)の支持率はおよそ半分になっているが、それでも2021年衆院選前と同程度の支持はあるので、ラヴェンダー・ホリフィールドさんのコメントにも指摘されている通り、新選組が特に強い東京では伊勢崎の議席獲得はほぼ確実だろう。だが2議席目は非常に難しく、だから私は新選組は東京14区の櫛渕万里を事実上「切った」とみている。

 新選組は他に、ローテーション制という小細工で参議院に送り込むことに失敗した長谷川羽衣子を比例北関東ブロックの1位に据えた。伊勢崎の比例東京1位と合わせて、この人事によって新選組は路線を明確にしたといえる。つまり安全保障や憲法(伊勢崎は「新9条」を信奉して現行の9条をdisる9条改憲論者だ)においては伊勢崎をブレーンとし、経済政策においては長谷川をブレーンとして日本版MMTの経済政策を掲げる路線だ。だからこれまで目の敵にしてきた立民に加えて、共産ともはっきり別路線をとることを明確にしたのが沖縄1区への公認候補の擁立なのだと思う。このように旗幟を鮮明にすること自体は決して悪くない。私は全く支持しないけれども。

 自民党の大空幸星について、立民の高野勇斗江東区議が興味深いnote記事を公開した(同内容のXもポストした)。それらを以下に紹介する。

 

 

 

note.com

 

朝の豊洲駅。雨。政党公認の若い予定候補。同年代の友達2人と、駅の出口に立つ。大人はいない。恥ずかしさがあるのか、まごまごしている。ふと5年前を思い出す。後輩2人と右も左もわからず、駅に立つ。ポスターを貼る。時はコロナ禍。人はまばら。ポスターを貼っても見る人が外にいない。そんな時代。

本部から公認を得ても、地元の理解を得るのが難しい。全く別の問題。地元というのは、ここ江東区においては、その地区を押さえている区議や都議のことと同義。区議も初対面。しかもこちらが歳下。政治家同士においては経歴も学歴も関係ない。いかに地元に尽くしてきたかのみ。本部から公認を降ろす形は、地元総支部の反対や反感も多い。そうであれば友党の理解も得づらい。私もかつてはそうだった。おもてには書かないが、だからこそ私は「都議選に落ちて区議を経験しておいて良かった」と言っている。地盤もない。江東区のしかも湾岸エリアに数年住んでいることと地盤があることは全く違うし、むしろ湾岸はアピール材料にならない。江東区を知らない人だと思われる。私もかつては、同じだった。友達だけで始める街頭。

豊洲に戻る。道の真ん中に看板を置いている。朝慌ただしく通勤する人の完全な妨げ。逆効果。知ってくれ!知ってくれ!僕は退路を絶って選挙に出てるんだ。落選なんてできないんだ。その気持ちがあの看板の置き方。テレビという華やかな世界で、もてはやされ、歳上にも上から目線の理詰めで講釈をたれるコメンテーターはできるが、日々の街頭演説というのは、まさに草の根の活動。下からの民主主義。対局にあるもの。講釈をたれるのが目的ではない。声を聴く、吸い上げることが目的。それが必ずや自分や仲間の血や肉となる。プロダクトアウトではなく、マーケットインの活動といかに早く気づけるか。

母子家庭なんだろ。地盤も看板もないんだろ。世襲でもないんだろ。わかるよ。よくわかる。悪いことは言わない。一度負けた方がいい。ずっと勘違いしたまま先長い人生を生きることになる。「最年少」なんて自分からアピールすることじゃないんだよ。それは結果であって目的じゃないんだから。だが、地頭が良ければ、能力があれば、必ず日々の活動からデータを積み上げ、正攻法を見つけることができる。それだけ若さとコミュニケーション能力があれば、謙虚になりさえすれば、人間関係もできてくる。その中で何が正しいか、誰についていくべきかそうでないかもわかる。

過去の自分へ、そして誰も君に面と向かって伝えてくれないだろうから、私からエールを送る意味でここに書き記す。

お互いがんばろうね。

 

高野はやと@江東区

 

URL: https://note.com/takano_hayato38/n/n21fb9015edd0

 

 そうだろうなあ。7月の都議補選で山崎一輝が三戸安弥に手痛い敗戦を喫して政界引退に追い込まれた山崎一輝は、昨年急死した元江東区長の父親ともども萩生田光一に近い極右路線だったが、その萩生田に裏切られて江東区自民党小池百合子一派に壟断された(現区長は都ファ系)。そんな党本部から送り込まれた愛媛県出身の大空幸星に、江東区自民党の区議(山崎が負けたので江東区には自民党都議はいない)はさぞかし冷淡だろうし、「友党」(公明党)も同様だろう。確かに大空幸星の人生にとっては、一度負けた方が良いと私も思う。

 高野区議は都議選に完敗して*2、昨年の区議選に当選したが、昨年末の出直し区長選で酒井菜摘を担いだあと、区議として今年1月に立民の独自会派を立ち上げた。従来は前記民民の補選候補公認取り下げにも関与した疑いがある民民の極右区議らと同じ会派に属していたありさまで、江東区の立民はようやく最初の一歩を踏み出したばかりの段階でしかない。しかもその際に、酒井が区長選に出るために去って2人しか残らなかった立民区議が分裂し、もう1人は今も音喜多駿の妻や前記民民の極右区議らと同じ会派にいる。この区議は民民東京4区に行った井戸まさえ氏と近かった。だから私は井戸氏が江東区を地盤としていた期間において井戸氏を支持はしていたが、主義主張や思想信条において、氏が私とはある程度距離が離れた人であることは、氏が民民に行く前から認識はしていた。そのことはあえてブログに書かなかったけれども。だから氏の民民移籍にも正直言って驚きはなかった。でも、だからといって立民の東京都連を牛耳っている手塚仁雄を理解する気など欠片ほども起きないことはいうまでもない。

 そんなことを思った衆院解散の日の朝。

*1:昨日の記事に昨年春と書いたが今年春の誤り(誤記は訂正した)。そう判断した根拠は三春充希氏が随時更新している各党の支持率の推移のグラフ。

*2:定数4の都議選で議席を獲れないほど江東区の立民は弱い。だから「市民と野党の共闘」が解除された今回の本選で酒井菜摘が選挙区で当選する計算が立たない。とはいえ共産も社民と一緒に担いだ昨年4月の区長選候補の得票率はわずか12.8%で、「おっさん東大生」猪野隆にまで負けた。私もその候補に投票したが、選挙結果を見てこの区における「革新」の弱さを改めて痛感した。