kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

安倍晋三(笑)と城内実、それに植草元教授

これはひどい(笑)。
http://mytown.asahi.com/yamaguchi/news.php?k_id=36000670910260001

以下引用する。

「本質は社会主義的」

2009年10月26日

◆自民議員ら内閣批判
  自民党県連の政治資金パーティー政経セミナー」が25日、山口市内で開かれ、党員ら約800人が出席した。閣僚経験者がそろう県選出の国会議員や自民党員の二井関成知事らから、「本質は社会主義的」などと現政権を批判する発言が相次いだ。

  二井知事は23日に岩国基地の民間空港再開問題で馬淵澄夫国交副大臣と面会した際に「要求額や再開時期について、これから行政刷新会議で決めるので一切言えないの一点張りだった」とやりとりを紹介。「情報公開の面でも大きく後退した。政治主導というのが秘密主義、統制主義になっているのではないか」と話し、政権交代後、従来よりも政府内の情報が得られなくなったことへの不満をあらわにした。そのうえで、「自民党がよみがえることが県政の安定につながる」と自民の復権に期待感を示した。

  続いて県選出の衆院議員が相次いで登壇。高村正彦元外相は「国際公約を全く無視してことを進めようとしている」と述べ、日米関係が悪化することへの懸念を示した。河村建夫官房長官も、子ども手当など国民への直接給付にこだわる現政権に「日本の国はいつから社会主義国家になったのか」と皮肉たっぷり。

  さらに、安倍晋三元首相は「民主党政権の本質は社会主義的政権であると言ってもいいと思う。まず給付ありきだ。国から給付をもらおうという堕落した国家への道を踏み出そうとしている」と痛烈に批判した。

民主党が「社会主義」だ、という批判は、「保守本流」のはずの谷垣禎一からも出ているし、「真正保守(笑)」ながら、一見経済左派的な主張をしてきた城内実も、なぜかそれと矛盾するとしか思えない「民主党社会主義」論に乗っかっていた(http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20091028/1256741626 参照)。

後者については、その支離滅裂さに呆れていたのだが、その理由がやっとわかった。城内実は、本音ではおそらく「民主党政府は小泉と同じ新自由主義政権だ」と言いたいのだろうが、明らかに新自由主義的立場に立って、「民主党政権の本質は社会主義的政権だ」と放言するかつてのボス・安倍晋三に慮って、公共事業を抑えようとする(つまり政府支出を抑えようとする)民主党を批判するのに、それを主張するのなら正反対の喩えであるはずの「社会主義」を持ち出して論理破綻に至ったものに違いない。

ちょうど真逆の論理破綻は植草一秀元教授に見られる。植草元教授は、これまでアメリカを「悪徳ペンタゴン」の一角として激しく非難していたはずだが、http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20091028/1256678491 で指摘したように、http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/post-aa78.html で、

普天間飛行場の返還を確実にするためには、県外への移設を確定する時間的余裕はないと考えられる。嘉手納基地への統合かキャンプシュワブへの移設を軸に着地点を見出す必要があると考えられる。

と書いた。これは、これまでの植草元教授の主張とは全く整合しないし、これまで植草元教授が鳩山由紀夫を持ち上げる一方で批判してきた岡田克也外相の発言(もちろん私はこの岡田発言には大反対である)と瓜二つである。これは、民主党政権に取り立てられたい野心がある植草元教授が、民主党政権に慮った結果の言明であることは明白だ。

城内実安倍晋三に慮り、植草元教授は民主党に慮り、両者の主張は明らかに両立しない。ネットの世界では、民主党を支持しながら、城内実にも植草元教授にも心酔するという、私には全く理解できない人たちが少なからずいたが、彼らは身を引き裂かれる思いにはならないのだろうか?

私の見る限り、彼らは城内実に対しても植草元教授に対しても関心を失ってしまったように見えるのだけれど。