kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

松井秀喜がニューヨークのファンに愛されているというのは本当か

エンジェルスは昔「カリフォルニア」、少し前までは「アナハイム」の地名を名乗っていたが、今では「ロサンジェルス」と称している。看板に偽りありという気がする。

そのエンジェルスがニューヨークに遠征し、松井秀喜が古巣・ヤンキースと対戦した2試合で、松井が1本のヒットも打てなかったというニュースを聞いた。日本には、その松井が今でもニューヨークのファンに愛されているとの報道が伝わってきたが、果たして本当だろうか。

アメリカ人にとっての松井は、日本人にとっての誰に相当するのだろうかと、そんな馬鹿なことを考えてしまった。

まず思い浮かべたのが巨人のラミレスだったが、ラミレスはコンスタントに好成績を残す選手だ。好不調の波の激しい松井が、ラミレスが巨人ファンに愛されるほどヤンクスのファンに愛されていたかというと、心許ない気がする。

確かに松井は昨年のワールドシリーズMVPではあるが、四番打者として臨んだ2004年のボストン・レッドソックスとのプレーオフでは、最初の3試合は打撃好調だったのに、4戦目から突如不振に陥り、MLBポストシーズンでは後にも先にも一度きりの、3連勝後の4連敗を喫した最大の「戦犯」となった。この年、ヤンキースを破ってリーグ優勝を遂げたレッドソックスは、ワールドシリーズをもストレートで制して、「バンビーノの呪い」を破った一方、ヤンキースは2008年まで年々成績を落としていき、最後にはポストシーズンにも進出できないほどだった。私はそれを「松井の呪い」と呼んでいたのだが、昨年、松井は自らの活躍でそれを破った。

とはいえ、2004年のプレーオフから2008年のシーズンに至るまでのヤンキースの不成績に、短気なヤンクスファンが松井を槍玉に挙げていたであろうことは想像に難くない。巨人で、そんな松井に対応しそうな選手というと...

そうだ、クルーンだ! 不安定な抑えで巨人ファンの信頼も厚くないクルーンだが、その速球投手としてのポテンシャルは評価されている。そして、巨人ファンの中にも、クルーンのファンという方も少なからずおられるだろう。

松井秀喜ニューヨーク・ヤンキースファンにおける位置づけは、きっとクルーンの巨人ファンにおける位置づけと同じようなものではなかったか。そう思ってしまった私だった。