kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

菅直人と四国遍路

菅直人首相というと、年金未納が発覚して民主党代表を辞任した年に、四国遍路に出たことは有名だ。

今朝のサンデーモーニングで、大宅映子がこの件に触れて、「お遍路をやるんだったら黙ってやればよいのに、記者に写真を撮らせるなどのパフォーマンスがいやらしい」と発言していた。

しかし、これは私が見聞いていることとは異なる。

私は昨年、菅直人が泊まった遍路宿に泊まり、おかみさんの話を聞いたことがある。おかみさんは、菅直人は家族も秘書も連れず、本当に一人で歩いて、宿でも変名を使っていたにもかかわらず、報道陣に足取りを突き止められてしまい、以後は報道陣を引き連れてお寺を回る羽目になったと言っていた。

この時、菅直人徳島県の遍路を踏破し、室戸岬にある高知県最初の札所、24番の最御崎寺(ほつみさきじ)まで歩いた。特に、23番薬王寺から最御崎寺までの、80キロ近くもある単調な道を歩いていたことは事実で、あんなところを歩いたからには、全行程を手抜きせずに歩いたことは間違いないだろう。しかも、菅直人が歩いたのは、酷暑だった2004年7月。あの夏の暑さは尋常ではなかった。それを歩き抜いたのだから、さすがに政治家はタフだ。

宿では菅直人の食事中もテレビカメラが回っていて、最御崎寺到着の映像を撮るや否や東京に空輸され、夕方のニュースで放送されたとのことだった。菅直人は、宿のおかみさんに強い印象を残し、以後おかみさんは民主党の応援をお世話するようになったのだという。但し、この地域は全国でももっとも民主党が弱く、昨年の総選挙でも高知県では自民党が全勝した。

宿には中田宏ツルネン・マルテイの写真も飾られていた。中田は娘さん2人を連れて歩き遍路をしていたという。しかし、おかみさんは中田については多くを語らなかった。

大宅映子は遍路なんか黙ってやれと言っていたが、その後も菅直人が四国遍路歩きを継続していて、53番札所の円明寺愛媛県松山市)まで、5度に分けて歩いていることを知っている人はほとんどいないだろう。つまり、菅直人は(初回を除いて?)黙って四国遍路を歩いているわけだ。菅直人の5度目の遍路について書かれたブログ記事を下記に示す。
http://blogs.yahoo.co.jp/fymkt160/11762669.html


前述の宿のおかみさんは、菅直人は遍路に出るたびにはがきを送ってくれると言っていた。

その後菅直人が6度目の遍路歩きをしたかどうかは私は知らない。一昨年9月に福田康夫が首相退陣を表明して以来、菅直人には四国遍路歩きをする暇などなかったのではないかと思う。

54番札所は、愛媛県今治市にある延命寺という名前のお寺だから、政権が危なくなったらお参りすれば良いかもしれない。