kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

まだいたのかジャンパイア。26年前の河埜落球の再現を誤審で消した

昨夜は少し早く帰ったのでテレビをつけたら、プロ野球の「読売リーグ」の試合、阪神タイガース対読売の甲子園球場での試合を中継していた。昨年はこの「伝統の一戦」のテレビ中継は一度も見なかったから、2年ぶりに見たことになる。

見始めたのは2対2で迎えた7回裏に阪神が勝ち越す場面からだったが、その直後、阪神の打者・ブラゼルが高々とセカンドフライを打ち上げた。これを見て、私は二塁手が落球するのではないかと一瞬思った。

史実がある。1985年4月16日、同じ甲子園球場で行われた阪神−読売戦で、読売の遊撃手・河埜和正がフライを落球したのをきっかけに「猛虎打線」が爆発し、阪神が読売に逆転勝ちした。翌日には阪神のバース、掛布、岡田が読売先発の槙原から3連続ホームランをいずれもバックスクリーンに叩き込んで阪神が連夜の逆転勝ちを収め、翌々日にも阪神が勝って読売を三タテした。以後阪神打線はシーズンを通して打って打って打ちまくり、阪神の21年ぶりリーグ優勝を実現させたのだ。

あの年、阪神の球団社長が日航機の事故で遭難した。同じ事故で亡くなった坂本九の歌が、今テレビのコマーシャルで流れている。野球中継で解説をやっているのは、あの年の阪神の優勝監督・吉田義男だ。

いや、テレビを見ていて坂本九吉田義男のことまでは思い出さなかったが、河埜の落球は確実に思い出していた。あの二塁手、河埜みたいに落とすんじゃないか...

果たして二塁手は打球をお手玉した。しかし、最後には地面に落としたかどうか微妙なプレーで、審判は「アウト」と判定した。阪神の真弓監督は猛抗議したが、判定は覆らなかった。

ところが、テレビがVTRを映すと、二塁手は落球していた。大誤審である。ここで落球していればスコアは4対2となり、信頼度抜群のリリーフエース・藤川球児が控える阪神の勝利は堅かった。いや、阪神打線は気落ちした読売の投手・内海を火だるまにしていたかもしれない、あの26年前の試合のように。しかし、審判の誤審がその可能性を消した。

そのあと、8回表の読売・小笠原の内野安打も、私にはアウトに見えた。さらに、高橋由の打席では、主審がストライクと判定すべき球を何球もボールと判定しているように見えた。高橋は四球で歩き、そのあと長野の逆転タイムリーで読売が逆転勝ちした。味方の野手に足を引っ張られて敗戦投手になるはずだった内海が勝利投手になっていた。この後味の悪い試合から思い出したのは、1990年の読売リーグの開幕戦だった読売−ヤクルト戦であり、この試合で審判は読売の打者・篠塚の打球をホームランと判定したが、実際にはファウルだった。本当なら負けていたはずのこの試合に勝った読売は、独走でリーグ優勝を果たしたのだった。

読売リーグではまだこんな判定を平然とやるのか、それも読売にとってアウェーの甲子園で。観衆の大半が阪神ファンなのに、かつて「ジャンパイア」と蔑称された読売リーグの審判の体質は20年前と変わっていないのかと呆れ返った。

かくして、26年前の再現は誤審によって水泡と帰した。読売リーグの試合のテレビ中継なんて見るんじゃなかったと後悔した次第である。自分で「読売リーグの試合なんか見るな」とブログに書いておきながら、見てしまったあげくに最悪の誤審。こりゃダメだ。