kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

小沢一郎の茶坊主・山岡賢次らが「大連立の会」を設立

小沢派の連立相手は公明党?!+今後の鍵を握る鳩山のインタビュー : 日本がアブナイ! より。

 民主党内で、いよいよ小沢派or反主流派による「菅おろし」の動きが本格化して来た。

 26日には、小沢一郎氏の側近である山岡賢次副代表のほか、小沢氏に近いとされる原口前総務大臣田中真紀子氏らや、いわゆる小沢Gの議員など約60人が集まって、勉強会を発足させた。(・・) 

 また、鳩山由紀夫前首相も出席をして、会の顧問を引き受けることになったのだが。マイクを手に、痛烈に菅政権を批判する場面もあったという。^^;

 会の名称は「震災に対応できる連立政権に向けた総調和の会」であるが、実質的には、「菅首相を早くおろして、うまく他の政党と連立政権を組む会」だと言っていいだろう。^^;
<しかも、小沢氏を抜きにする形ではなく、小沢派を重視した形の連立政権を作ることが課題になっているように思われる。>

* * * * *

 ただ、ここで注目すべきは、設立趣意書には、連携の相手が自民党ではなく、公明党と記されているという報道があったことだ。(・o・) 

毎日新聞は、「しかるべき野党との連携」記していたが、下の共同通信の記事は「公明党」と明記。ブルームバーグ26日も『公明党との連携を軸とした「政策協定による」連立政権を構築する必要性を訴えている』と記している。>


私はこの件を毎日新聞で知り、「ああ、小沢一郎茶坊主山岡賢次が『大連立の会』を作ったんだな」と冷ややかに思った。毎日新聞が趣意書に「公明党」と明記してあったにもかかわらず「しかるべき野党との連携」と書いているとのブログ主の指摘だが、私は毎日新聞の記者が山岡らの底意を見透かしてわざと「しかるべき野党」と書いたものと解釈している。以下毎日新聞から引用する。


http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110426dde001010009000c.html

民主党:「菅降ろし」公然化 小沢系60人、両院総会開催要求


 東日本大震災対応や統一地方選敗北を受け、民主党内で26日、菅直人首相に退陣を迫る動きが公然化した。首相は政権維持に改めて意欲を示したが、自民党も早期退陣に向け攻勢を強めており、「菅降ろし」の動きは与野党で拡大した。


 民主党


 民主党山岡賢次副代表ら小沢一郎元代表に近い議員が26日午前、国会内で「震災に対応できる連立政権に向けた総調和の会」を発足させ、約60人が参加した。顧問に就いた鳩山由紀夫前首相は菅首相政権運営を批判し「国難の中で求められるのは国民の暮らしを守る政治を取り戻すことだ。両院議員総会で議論すべきだ」と強調した。総会が開催されれば首相退陣要求が噴出する可能性がある。

 会合には原口一博総務相山田正彦前農相、田中真紀子元外相、松野頼久官房副長官や政務三役の樋高剛環境政務官小泉俊明国土交通政務官も参加。「国民から信頼される党に生まれ変わり、早急に体制を立て直す」として両院議員総会開催を求める署名を集めることで一致した。

 趣意書では、参院選から統一地方選までの一連の選挙に連戦連敗しているとして「菅政権が国民の支持を失っているのは明らか。しかるべき野党との連立ができる体制に民主党を作りかえなければならない」としている。(後略)


これが、共同通信の報道*1では、確かに

 設立趣意書は「菅政権が国民の支持を失っているのは明らかだ。野党との調和が可能な体制に民主党をつくり替え、公明党との連携を軸とした連立政権を構築しなければならない」などとして、首相退陣と連立組み替えを視野に活動していくことを明記している。

と書かれている。


なぜ「公明党」の名前が出てきたかというのは、90年代の政局を思い出せば明らかで、1993年に小沢一派は自民党を飛び出して、細川護煕らの日本新党を抱き込みながら社公民やさきがけと連立政権を組んだ。

だが、菅一派と小沢一派が激しい構想を繰り広げている現在、菅一派を除いた民主党公明党で連立政権を組むのは無理だ。だから、小沢一派は最終的には自民党との連立を考えている。まず比較的小さな政党と組んだあと大きな政党と組むやり方は、1999年に自民党がまず「自自連立」を組み、自由党をブリッジとして「自自公連立」へと歩を進めた前例がある。この時、小沢一郎自由党は、公明党とのつながりを自民党に利用された形であり、公明党と組めたら自由党なんか用なしだから、自民党は次第に小沢自由党を邪険に扱うようになった。これに切れた小沢一郎が連立離脱へと動き、自由党は保守党と分裂したのである。あの時は明らかに野中広務の方が小沢一郎より役者が一枚上であり、まんまと小沢一郎を利用しおおせた。小沢の「剛腕」といっても、その程度のものでしかない。

同じ人間が仕掛ける政局は、前に行われたことの二番煎じであることが多いから、山岡ら小沢一派の意図は、もちろん最終的には自民党等の大連立を目指しているのである。

毎日新聞の記者は、上記のことをよくわかっているから、あえて「公明党」の名前を記事に出さずに、「しかるべき野党」と書いたのだろうと私は推測する。このところの毎日新聞はなかなか冴えている。

もっとも、自公はこういう小沢一派の動きを鼻で笑っているのではないか。小沢派のすり寄りをはねつけた橋下徹の「大阪維新の会」と、小沢派に自分からすり寄っていった河村たかしの「減税日本」が統一地方選で明暗を分けたことからもわかるように、小沢一派に国民的支持などなく、彼らのすり寄りを受け入れたらかえって票が減る。今解散総選挙があれば、自民党公明党議席を増やして政権を奪還するだろうが、小沢一派の議席は、小沢ら数少ない重鎮を残してほぼ壊滅する。そして、自公が小沢一派と組んだりしたら、選挙前から小沢一派壊滅の影響を受けて、何もしなければ獲得できる議席をむざむざ減らし、下手したら政権奪還にも失敗してしまう。

チェルノブイリ25周年の日の朝日新聞に掲載された中曽根康弘のインタビューを見ても、中曽根は大連立を否定していた。中曽根は、2007年にナベツネと組んで小沢一郎を抱き込み、大連立を画策した張本人だ。その中曽根は現在、大連立は自民党にとってプラスにならないと計算している。「菅抜き・小沢入り」の民主党と自公の大連立はあり得ない。小沢一派が断末魔のあがきをしているだけだ。