kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

大地震や津波と原発事故は「排反事象」ではない

津波が何万人もの人をのみ込んだ「天災」に、「原子力村」の人間どもが引き起こした「人災」が重なった。

この「人災」を過小評価する人たちがいる。たとえば、震災直後に放送された「朝まで生テレビ」で、勝間和代は、震災で万の人たちが亡くなったが、原発事故では一人の死者も出ていないと言った。御用コメンテーターたちは、福島原発事故はおろか、チェルノブイリ級の事故でも健康に悪影響はないとまで言い出し、チェルノブイリ原発事故の犠牲者を過小に見積もる恥知らずの言動をとり始めた。

馬鹿も休み休み言え。

津波で町が壊滅状態になった地域と、放射性物質の漏出で人が住めなくなった地域のどちらが悲惨かなどと、震災でさしたる被害を受けなかった人間がしたり顔で語るほど愚かなことはない。原発事故のことばかり語る人間は、被災地の人の気持ちになっていないと言い募る、東京や大阪に在住する人間がいるが、被災地の方々が言うならともかく、東京や大阪の人間が何を言うかと呆れるばかりだ。

たとえば、福島県の第一原発近辺に住んでいた人たちは、地震津波の被害を受けたばかりか、原発事故によって住んでいた土地を離れざるを得なくなった。地震津波の被害と原発事故を、排反事象としてとらえる思考回路がおかしい。

24日午前5時からNHK教育テレビで放送された辺見庸の番組は私も見たが*1辺見庸原発事故を過小評価するような愚かな言葉は、ただの一度も発さなかった。

*1:いや、早朝だったので目を十分開けていられず、主に音声を、つまり辺見庸の言葉を聞いていた。