kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

小沢一郎や鳩山由紀夫の「マニフェストは守れ」の言葉にはもはや説得力がない

http://akiharahaduki.blog31.fc2.com/blog-entry-739.html より。

民主党は一昨年の衆院選以来「マニフェスト政治ごっこ」という茶番を演じてきましたが、とうとうマニフェスト放棄を正式に認めざるを得なくなったようです。しかし小沢氏や鳩山氏に岡田氏のマニフェスト誤り発言を非難できる資格があるのかと疑問に思います。


まず鳩山氏。
あくまで初志貫徹、マニフェストに忠実であるべし、と言いたいのであれば、マニフェストの中身を都合良く変えないことです。
一昨年の衆院選の時「普天間基地移設は最低でも県外へ」と訴えて沖縄で大勝しときながら「アレは私の個人的見解であって、マニフェストではない」という苦しい言い逃れをして沖縄県民の怒りを買いました。これは詐欺に等しい行為です。
鳩山氏の公約などかくもいい加減なのですから、「命のように大切なものを投げ出してしまった。そもそも衆院選は何だったのかという話になる。」などとマニフェストにこだわってみせたって、何の説得力もありません。
鳩山氏は菅氏に早期辞任を促していますが、「首相経験者は議員を退くべき」と言ってたくせに「やめるのやめた」と居座り続ける鳩山氏にだけは、菅氏も言われたくないでしょう。


小沢氏に至っては開いた口がふさがらないと言いますか。
大震災で地元が非常事態に陥ったというのに、小沢氏は2週間以上雲隠れ、その後いまだに被災地復興のために積極的に何をするわけでもなければ脱原発姿勢を打ち出すわけでもありません。
こういうときに政治家は素早く具体的な復興の政策を打ち出し実行してこそナンボのものでしょう。
しかし、2万人以上が亡くなり、数多くの人々が苦しい避難生活を強いられ、福島県民が故郷も仕事も失い絶望のどん底にいても、 小沢氏の頭にあるのは菅氏を引きずりおろし政権奪取のチャンスを虎視眈々と狙い続ける策を練ることだけのようです。
これまでの経緯を見る限り仮に小沢氏が菅氏の後釜に座っても、政府を脱原発にハッキリ方針転換させ、財界の利益中心ではなく被災者中心の復興政策に政策転換していくとはとても思えません。政策に変化があるわけでもなく、それどころか菅氏のかろうじての脱原発方針が後退するようでは、国民には何の意味もない首相交代です。単に誰が権力欲を満たすかの闘争劇はいりません。


小沢氏は「国民の生活が第一」ではなく実は「自分の権力が第一」であることが、小沢氏の震災後の行動でごまかしようがないほど明らかになったと思います。特に内閣不信任案提出は被災者置き去りのどたばた政争劇でしかありませんでした。
(これについて、上脇教授の分析に同感ですので、こちらをどうぞ。http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51587550.html


小沢氏は菅政権はマニフェストに回帰すべしとずっと非難してきたくせに、菅氏の内閣不信任案提出時には野党の力を借りるため、「マニフェストにはこだわらない」と180度手のひらを返したのには唖然としました。要するに、小沢氏にとって「国民の生活が第一」のマニフェストなど所詮自身の権力奪取に利用するただの方便でしかなかったということです。
ところがその舌の根も乾かぬうちに「マニフェスト見直しなど許せん、撤回せよ」と再度手のひらを返すとは。
もうこれは恥知らずと言って良いと思います。
小沢氏自身が「マニフェストにはこだわらない」と変節しておいて、どうしてマニフェスト見直しを言い出した岡田氏を責める資格が自分にあると思えるのか、私には理解できません。
結果として内ゲバを繰り返し震災復興の足を引っ張るだけにしかなってないです。


小沢氏も鳩山氏も、早々に政治の世界から引退すべきだと私は思います。


うんうん、そうだよなあと深くうなずくばかり。私も上記のブログ主の主張に全面的に同感だ。さらに絶望的なのは、ネットにおける「社民主義的勢力」を自称する人たちが、こんな鳩山や小沢などにいつまでも固執していることや(ネットだけではなくリアルでも江川紹子のような人がいる)、いつまで経っても民主党から「社民主義的」主張や「脱原発」の主張をする人たちがいっこうに出てこないことだ。もちろん、小鳩派のような「なんちゃって社民主義」は論外*1

やはり民主党とは新自由主義政党であり、原発推進政党(百歩譲っても「原発維持政党」)なんだなと思う今日この頃。だから、胸焼けがしつつも菅直人の8月末までの居座りを容認するしかない。


なお、小沢一郎が不信任案政局の際に「マニフェスト修正に柔軟」な姿勢を見せたというのは、時事通信が報じていた*2。当該記事はもはやリンク切れだが、当ブログが記録しておいた*3。以下再掲する。

民主公約、大幅修正へ=小沢氏も柔軟姿勢


 民主党は7日の常任幹事会で、衆院選マニフェスト政権公約)の見直し作業を本格化する方針を決めた。自民党が求める子ども手当などの撤回に応じなければ、2011年度予算執行に不可欠な特例公債法案の成立に協力が得られないためだ。公約堅持を主張していた民主党小沢一郎元代表も柔軟姿勢に転じ、同党の政権公約は大幅修正される方向。党内最大勢力を率いる小沢氏が公約修正を容認する姿勢を示したことで、菅直人首相の後継選びや大連立論議の行方に影響を与えそうだ。
 岡田氏は常任幹事会で、東日本大震災で休眠状態にあったマニフェスト検証委員会を「再起動させる」と表明した。同氏や仙谷由人代表代行(官房副長官)は震災対応を優先する立場から、公約の柱である子ども手当や高速道路無料化などを柔軟に見直す考えを示していた。政策面で自民、公明両党などと歩み寄ることで、両党などとの大連立に向けた機運を高める狙いもある。
 一方、小沢氏は7日、自身を支持する若手議員と意見交換し、次期代表について「野党の協力が得られる人でないと駄目だ」と述べた。首相の早期退陣を求めるとともに、次期政権での重要法案処理に向け、公約修正を容認する考えを示したものだ。(2011/06/07-22:10)

*1:原発問題に関しては、小鳩派は「なんちゃって脱原発」ですらない。海江田万里が鳩山派であることを想起すべし。

*2:http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2011060700694

*3:http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20110607/1307455854