嫌な記事を読んでしまった。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121208/elc12120808340041-n1.htm
以下引用する。
石原氏「維新で苦労」「助けて」など弱気発言
日本維新の会代表を務める石原慎太郎・前東京都知事(80)が7日、東京・原宿で、都知事選(16日投開票)に立候補した猪瀬直樹・前副知事(66)の応援演説をおこなった。4日の衆院選公示後、初の都内での演説となったが、前日6日に各メディアが発表した各党の推定獲得議席数調査で、維新の会の“伸び悩み”が伝えられたこともあってか、時折「助けてください」などの弱気な発言が飛び出した。(サンケイスポーツ)
正午に始まった猪瀬氏の応援演説には、石原氏のほか、ピアニストの熊本マリ氏、スポーツジャーナリストの玉木正之氏、弁護士の紀藤正樹氏も駆けつけた。
3氏の応援演説のあと石原氏が「暴走老人です」と登場。「(都知事として)いろいろ新しいことをやってきたが、いつも官僚が新しいことをさせないようにした。役人が反対する」と官僚批判を展開した。
猪瀬氏については「数字のわかる人。(問題があれば)現場にすぐ飛んでいき、問題を発見する。晴れ晴れと(都知事の職を)バトンタッチする」とベタ褒めだった。
しかし、話が国政に移ると、にわかにトーンダウンだ。「維新で苦労している」と述べると、さらに「中央官僚体制を打破するために暴走している。みなさん助けてください。石原に力を貸してください」と訴えた。
強気な弁舌が代名詞ともいえる石原氏がここにきて弱気な理由は、6日に各メディアが発表した各党の推定獲得議席数調査の影響があるとみられる。ほとんどの調査結果が「自公で過半数獲得。第三極は伸び悩み」。「維新は小選挙区と比例合わせて50議席に届かない可能性も」などと報じられた。
この結果を受け維新の会の橋下徹代表代行(43)は6日の演説で「(自民優勢を伝える)新聞を見て頭がクラクラした。これまで自民がやってきた業界団体に配慮し、公共工事をどんどん進める政治でいいのか」などと危機感をあらわにしていた。
11月17日に太陽の党が日本維新の会に合流し、橋下代表代行とのツートップで総選挙に臨む維新の会。だが、政策面でなかなか足並みがそろわず、他の党から批判を浴びていた。
選挙戦も中盤。維新を始めとする第三極がどのような巻き返しを図るのか。正念場を迎えている。
(MSN産経ニュース 2012.12.8 08:32)
石原の弱音については、「ざまあみろ」以外の感想はない。そもそも石原が橋下と野合したのは、旧たちあがれ日本の平沼赳夫らの上に立つだけでは、小政党の党首に過ぎず、それでは石原のバカ高いプライドが許さなかったから橋下と組んで大政党とはいかぬまでも「中政党」、あわよくば第2党の党首を目指したのだろう。しかし、維新自体は第3党に厄侵しそうだが、もっぱら大阪を中心とする西日本やせいぜい東海などで伸びそうだからであり、東京は周囲の南関東と比較しても維新の支持は弱い。つまり、東京都民は石原個人についてはこれまで熱狂的に支持してきたのだが、石原が加わる政党には冷淡なのだ。これは、石原にとっては耐え難い屈辱だろうし、私は石原は衆院議員の座も任期途中で投げ出すのではないかと想像している。そうなったら、やはり同じように嘉田由紀子(や飯田哲也)が離れていくかもしれない日本未来の党と日本維新の怪との野合もあり得るのではないかと想像(妄想)をたくましくしている(笑)。
前置きが長くなったが、この記事で私が衝撃を受けたのは、紀藤正樹弁護士の名前を見つけたからである。
紀藤氏は、私がブログ「きまぐれな日々」を始めて2か月目に発覚した安倍晋三の統一協会への祝電の件で名前を知った人である。当時、紀藤氏はこんな記事を書いていた。
統一教会の今 そして安倍晋三官房長官の重い責任: 弁護士紀藤正樹のLINC TOP NEWS-BLOG版(2006年6月12日)
その紀藤氏が、石原慎太郎と並んで猪瀬直樹を応援するとは。ショックを受けた。
他の熊本マリ、玉木正之も馴染みの名前である。熊本マリはピアニストで、その演奏を聴いたことはないが、グレン・グールドに影響されてか、バッハのゴールドベルク変奏曲のCDをリリースしたことを覚えている。調べてみたら1993年の発売だった。
玉木正之はもっと馴染みが深く、この人のプロ野球・読売ジャイアンツ批判を愛読していたことがある。下記の新潮文庫である。
ただ、この人は阪神ファンであるにもかかわらず、1987年に「(東京)中日スポーツ」に星野仙一を応援するコラムを持っていた(上記リンク先の新潮文庫に収録されている)。また玉木は、トンでもない長嶋茂雄信者でもある。今にして思えば、まるで「小沢信者」のプロ野球版みたいな「長嶋信者」ぶりに辟易して私が玉木正之から離れていったのはずいぶん昔のことだが、玉木から離れる前には「玉木信者」呼ばわりされて読売ファンから批判されたこともある。私がアンチ星野仙一のスタンスを固めたのは、星野が第2期の中日監督を務めていた頃だが、玉木離れをしたのも同じ頃だったと思う。
そんな玉木が猪瀬直樹を応援することには何とも思わない。しかし、熊本マリが猪瀬を応援するのは残念だし、紀藤正樹が猪瀬を応援しているとは大ショックだった。
読みたくない記事だった。