kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

東京都知事選告示

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol&k=2014012300051

東京都知事選がきょう告示=原発・防災など争点に


 猪瀬直樹前知事の辞職に伴う東京都知事選が23日告示される。投開票は2月9日。首都直下地震に備えた防災対策や待機児童対策といった都政の課題に加え、原発の是非を含むエネルギー政策など国家的なテーマも争点となる見通しだ。2020年東京五輪パラリンピック開催都市として、大会準備やまちづくりをめぐっても活発な論戦が予想される。
 立候補を予定しているのは、前日弁連会長の宇都宮健児氏(67)=共産、社民推薦=、元航空幕僚長田母神俊雄氏(65)、舛添要一厚生労働相(65)、細川護熙元首相(76)、発明家のドクター・中松氏(85)=ら。
 自民党都連公明党都本部は舛添氏を推薦。同氏は、民主党の支持基盤である連合東京の支援も受ける。細川氏は「脱原発」で一致する小泉純一郎元首相と連携。政党の推薦は受けないが、民主、結い、生活各党が勝手連的に細川氏を実質支援する。日本維新の会は自主投票としているが、石原慎太郎共同代表が個人的に田母神氏を支援する。

時事通信 2014/01/23-04:39)


選挙というのは告示前に勝負が決まっている場合が大半だ。中には、9年前の郵政総選挙における城内実のように、選挙戦終盤で大逆転された例もあるが、それは例外中の例外である。ちなみに、この時勝った人間も負けた人間も日本の政界でも有数の極悪な極右政治家として現在国会に議席を持っているが、それはさておき、今回負けるべくして負けるであろう2人の候補の陣営について、それぞれ下記の問題点を露呈したというほかない。

  • いわゆる「『右』も『左』もない政治運動」の破綻
  • 普段多数派の横暴に抵抗している側の集団内部における多数派の横暴と、それに対する無批判


前者は、2009年の「政権交代」以前に政権交代を求めた「ブログシーン」において私が問題視していたことが、リアルの「脱原発」運動で、日本を代表すると思われていた知識人たちの間にも、同じ体質が蔓延していることを思い知らされ、愕然とさせられるものであった*1

後者においては、私が贅言を費やすよりも、下記醍醐聰氏のブログ記事をお読みいただいた方が良いかと思う*2


今回の都知事選で、本命とされる候補がもし危うくなっても、極右候補の票を流し込めば勝てる。だから「脱原発派」は「統一候補」を立てなければならなかった、と主張する人もいる*3。だが、私は「脱原発派」候補とされる2人の得票の合計が、本命とされる候補の得票を下回ることも十分起こり得ると予想している。だから、極右候補は思う存分本命候補の批判に心置きなく熱中できるだろう。ネトウヨたちは狂喜乱舞する。だがそれも2月9日までの話である。

かくして、「大山鳴動して鼠一匹」のことわざが成就するであろう*4

*1:ちなみに、「政権交代」前に「『右』も『左』もない」旗を振っていた人間は、今回の都知事選ではリアルの「『右』も『左』もない」陣営とは異なる陣営に属する。「私は(その候補者の)信者ではありません」などと書いているが、2007〜09年当時だって彼は城内実の「信者」などではなかった。そのことは城内実が信念として抱いているであろう「自主憲法制定論」を彼が全く顧慮しなかったことからも明らかだ。彼の行動原理は徹頭徹尾「自己愛」であると私は考えている。

*2:醍醐氏のブログに注目する人がほとんどいなくなったように思われることにも私は愕然とした。「リベラル・左派」のたいていの人は、どちらかの陣営に入って熱い「バトル」を繰り広げている。

*3:私はそもそも「『脱原発派』は『統一候補』を立てよ」という言説自体に反対だが。

*4:私は何も本命候補など応援も支持も全くしないが、そういう結果にしかなりようがないと思っている。