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【東京都知事選】4割が投票先未定 舛添氏先行 細川、宇都宮氏ら追う 序盤情勢分析
23日告示された東京都知事選(2月9日投開票)で、共同通信社は23、24両日、電話による世論調査を実施し、取材結果も踏まえて序盤情勢を分析した。元厚生労働相の舛添要一氏(65)が先行、元首相の細川護熙氏(76)と、前日弁連会長の宇都宮健児氏(67)=共産、社民推薦=が追い、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(65)が続く展開。ただ、全体の43・0%が「投票先をまだ決めていない」と回答しており、情勢は流動的だ。
東京五輪成功や福祉対策を中心に訴える舛添氏は、支援を受ける自民党と公明党支持層の5割を固めた。自主投票の日本維新の会や、細川氏を支援する民主党支持層にも食い込む。女性からの支持が比較的高い。
「脱原発」を前面に出す細川氏は出馬会見と政策発表が告示前日と出遅れた。 民主支持層も固めきれておらず、 小泉純一郎元首相と二人三脚の遊説で、どれだけ有権者に浸透できるかが鍵となる。
宇都宮氏は、共産党支持層の7割、社民党支持層の4割を固め、政権批判票の取り込みを狙うが、「脱原発」の主張が重なる細川氏出馬の影響を受けているとみられる。
田母神氏は首都直下地震対策などを訴え、支持拡大を目指す。元都知事の石原慎太郎日本維新の会共同代表の支援にも期待する。
都知事選の行方を左右するといわれる無党派層は舛添、宇都宮、細川氏に支持が分かれている。
調査で最大の争点を聞いたところ「少子高齢化や福祉」が26・8%を占めてトップ。次いで「景気と雇用」23・0%、「原発・エネルギー問題」18・5%と続いた。「東京五輪の準備」は7・7%、「政治とカネ」は2・5%だった。投票の際に最も重視する基準は1位が「政策」で、「リーダーシップ」「政治・行政経験」「人柄」と続いた。
48・1%が今回の都知事選に「大いに関心がある」と回答し、「ある程度関心がある」と合わせると92・9%に上った。都知事選には、ほかに発明家のドクター・中松氏(85)らが立候補している。
(共同通信 2014/01/25 12:59)
共同通信の記事には舛添要一が「先行」と出ている。最近、登録していないと読めない記事が多くなった毎日も同様の調査結果を出している。
舛添要一は、自民と公明のそれぞれ5割程度しか固められていないことからわかるように、決して「強い候補」とはいえないが、今回の都知事選に関しては、対立候補の非力さに助けられている感がある。以下、その3人の対立候補についてコメントする。
田母神俊雄は予想通り主要4候補とされる4人のうち最下位とされている。「ネトウヨ(ネット右翼)」というのはネットでは圧倒的に声が大きいけれども、世間一般から見れば全くの少数派であることがわかる。
細川護煕陣営の不振については、2005年の小泉純一郎の「郵政解散・総選挙」と逆のパターンであることを指摘しておく。
あの「郵政解散」で、当時民主党代表だった岡田克也はガッツポーズをした。自らが総理大臣になれると思ったからだろうが、岡田克也に限らず、私を含めて、衆議院解散の時点で自民党が勝つと思った人はほとんどいなかったのではないか。自民党は郵政民営化の是非をめぐって分裂状態にあったからだ。ところが、解散後間髪を入れず小泉純一郎は、あの「刺客作戦」を打ち出した。郵政民営化に反対した議員は公認しないばかりか、彼らの選挙区に「刺客」を送り込むという手口が、大衆の拍手喝采を浴びた。その結果、衆院選公示の時点で既に自民党の圧勝が約束されてしまったのだった。
今回は、昨年山田孝男が毎日新聞にコラムを書いた頃から、小泉純一郎の「脱原発」が異様に注目され、都知事選への細川出馬も、昨年末から夕刊紙や週刊誌が騒いでいた。ところが、細川護煕は出馬表明をしたあと何もせず、公約の発表も遅らせ続けた。その結果、都知事選告示の時点で細川の惨敗が決定的になったのである。
小沢一郎に続いて、小泉純一郎の「伝説」のメッキも完全に剥がれ落ちることになりそうだ。
最後に、最近Twitterでしばしば言及される当ダイアリーの過去の記事を2件挙げておく。
- 小沢一郎と嘉田由紀子が「脱原発」に冷水を浴びせた - kojitakenの日記(2013年1月8日)