kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

朝日オピニオン面「右傾化」特集に載った三浦瑠麗のインタビューがひど過ぎる

先週土曜日(4/11)の朝日新聞オピニオン面の特集「右傾化」には開いた口が塞がらなかった。この記事では、登場した3人の論者のうち、三浦瑠麗(みうら・るり)を槍玉に挙げる。極右政治家の平沼赳夫も登場しているが、いつもの平沼の平常運転に過ぎないし、5,6年前ならともかく、いまさら「過去の人」である平沼の悪口なんか書いたって仕方がない。

http://www.asahi.com/articles/DA3S11698877.html

(耕論)「右傾化」 三浦瑠麗さん、平沼赳夫さん、さやわかさん

 新たな安保法制の整備を進めるなどの政権の動きに、「日本は右傾化しているのでは」という海外の懸念が伝えられる。自分たちで問い直してみよう。私たちは、右傾化していますか?

 ■最大の焦点は歴史認識だ 三浦瑠麗さん(国際政治学者)

 日本のメディアも海外メディアも日本の右傾化を取りあげます。いまの生活…

朝日新聞デジタル 2015年4月11日05時00分)


日本の「右傾化」を問うインタビューに平沼赳夫が出ている時点で、「三浦瑠麗」と「さやわか」のどちらかは右傾化に警鐘を鳴らす言葉を発しているのかと思って読んだが、そうではなかった。三浦も「さやわか」も右傾化否定論者だった。

「三浦瑠麗」が文春新書を出しているのは本屋で見て知っていた。帯に印刷されている煽り文句を見ると、どうせ右翼か、せいぜい保守派だろうと思った。嫌な思いはしたくなかったので立ち読みもしなかった。だからその正体は11日付の朝日で知った。

右翼とか保守とかいう以前に、つまらない論者だった。驚くほどレベルが低く、幼稚なのである。

三浦は下記のように述べている。

 世界基準で見れば、日本の経済政策も社会政策も相当に「左」といえます。(2015年4月11日付朝日新聞より)

こう断定しておきながら、三浦は何の根拠も示していない。ただ断定するだけなのだ。
どこの国と比較して三浦がこんなことを言うのか、私にはさっぱり理解できなかった。日本をイスラエルとでも比較しているのだろうかと一瞬思った。

私は以前、イギリス人に英会話を習っていたが、彼は「アメリカは政府が福祉や社会保障をやらない国だ。日本も同じだね」と言い、自国の福祉について滔々と述べるのであった。もちろん彼はリベラルであり、サッチャーを嫌っていた。しかし、サッチャーによって大打撃を受けたあとでも、イギリスの福祉は日本やアメリカよりずっと手厚いと自慢していたのであった。私も間違いなくその通りなのだろうと思った*1

サッチャリズムの洗礼を受けたイギリスでさえそうなのだから、北欧は言うに及ばず、ドイツやフランスなどのヨーロッパ諸国と比較すると、「日本の経済政策も社会政策」も、相当に「右」であるとしか私には思われない。ここで言う「右」とはもちろん「経済右派」のことである。「小さな政府」の国と言い換えても良い。

それでは、三浦がどこと比較して

世界基準で見れば、日本の経済政策も社会政策も相当に「左」といえます。

などとほざくのかといえば、いくらなんでもイスラエルではなかろう。いうまでもなく三浦は日本をアメリカと比較しているのである。つまり、三浦とはアメリカ基準を「グローバル・スタンダード」と言い換えていた90年代によくいた論者が「遅れてきた」女に過ぎない。今頃こんな時代遅れの人間が学者をやっているのかと唖然とする。三浦のブログ「山猫日記」の存在は、朝日の記事で初めて知ったが、この記事を書いている現段階でも見に行こうという気が起きない。時間のムダだと最初からわかっているからである。

経済政策に関してもこのひどさだが、三浦はさらに安倍政権の軍事タカ派の安全保障政策を

中国の軍事的脅威の増大と米国の力の低下という実情にリアルに対応するものと見るべきで、右傾化とまでは言い難いと私は考えます。(同前)

などと、あっさり擁護して片付けてしまう。

朝日の記事には「最大の焦点は歴史問題だ」という見出しがついており、事実、それが三浦の主要な論点なのだが、これについて、三浦は下記の結論を出している。

 ただ今後、日本が右傾化する可能性は低いと思います。私たちが日中韓3カ国で実施した意識調査では、日本の若者の隣国への意識は相対的には良好です。経済的相互依存が一層深まる中、こうした若者が社会の中核になるにつれて関係は改善するはずです。(同前)

三浦は、戦前、日本海軍がアメリカを仮想敵国に設定していたにもかかわらず、日本国民は日米開戦の数年前まで親米的な感情を持ち続けており(たとえば1934年のベーブ・ルースルー・ゲーリッグらを擁したアメリカ大リーグ選抜チームの来日を想起されたい)、かつアメリカは日本の重要な貿易相手国であったことを知らないのであろうか。戦前の日米の例のみならず、二国間の「経済的相互依存が深」ければ戦争が起きない、などという俗論は全くの嘘っぱちである。

以下、三浦の著書『日本に絶望している人のための政治入門』(文春新書)のアマゾンカスタマーレビューから引用する。

★☆☆☆☆ 安倍政権への就職希望のアピールレポート, 2015/3/31
投稿者 tetsuya0069
レビュー対象商品: 日本に絶望している人のための政治入門 (文春新書) (新書)

最初に断わって置かなければならないが、☆1つにも値しないという気持である。
 著者は最初に本人がリベラルである事を標榜しているが、何処をどう読んでも結構な右寄りだ。本人が問題意識を持って挙げているのであろう、その各章の項目の多くに関して、現状肯定と現政権への賛同に終始するのみであった。
それはそれで、著者の好きにされたら良いのであるが、その難儀な文章には辟易させられた。

 どこまで読み進めても、現状日本の最大課題であろう、ましてリベラルを名乗るのであれば避けては通れる物では無い筈の「集団的自衛権」「原発再稼働」「沖縄の基地問題」「特定秘密・・・」等に関しての、著者本人の明確な見解は見当たらない。
更には、著作全般に渡る、「鬱陶しい」としか言いようの無い、著者独特の言い回しだ。
ある事象に対して「其の様な言い回しも出来なくは無い」「其の様な表現も間違いでは無い」が、「ダカラと言って何を言い得た事になるのだ?」と、突っ込むこと再三であった。言い回しや表現の変更だけでは、何も言ってないのと同じだ。

 よく巻頭の「はじめに」や「序文」にある、大まかなツカミ文章が延々と続く感じだ。
書名にも「日本に絶望している人のための政治入門」とあるから、著者は本人の見解や処方を述べるのではなく、日本や世界の政治という物の概観を著者独自の視点や言い回しで、読者に紹介したいだけなのかもしれない。
ただ、「日本に絶望している人」の意味の中に「日本の民主主義者の危惧」と云ったような意味合いは皆無であるから、「何だこりゃ?」とはなる。

結局、この著作は著者の安倍政権への就職希望のアピールレポートであろう。

「非正規労働の問題を解くカギは、資本主義に背を向ける事ではありません。それは民主主義と向き合う事です。」(143頁引用)本文ほとんどがこのような言い回しに終始しているのだが、

「非正規労働の問題は、その原因が資本主義にあるのではなく、政府、官僚、企業が民主主義を故意に遅滞させている為です」と云った方が10倍くらい分かりやすいのでは? 立場上具合が悪いのかな?

又、引用文の少し手前にある、
「グローバリゼーションによって、熟練度の低い労働者の待遇に下方圧力が働くならば、その結果は、本人の能力や仕事の内容に応じて公平に負担されるべきです。本人の意思や能力に基づかず、仕事を始めたタイミング(年齢)や性別によって一部の労働者が負担するのは不公平です。」

 これって、軽率な若者が聞けば「如何にも」かも知れないが、言説が浅すぎませんか?
もっと考慮しなければならない、考慮したくても難しいファクターが幾つもあるんじゃないですか?

 その曖昧な「公平に負担」「本人の意思や能力」の言い替え回しで、どうにでも意味が変えられる文章ではありますが、著作冒頭の、コンパッションの使用定義とも取れる「恵まれた高みから、愛や、共感や、犠牲を語ってはいけないのです。」には相反すると思われます。
グローバリゼーションの弱肉強食から、弱者や身障者を守るために、政治屋さんや、政府を国民が税金と云う餌を与えて飼っているのです。著者の基本姿勢が、リベラルではありません。

読み始めた時には、岩波新書を買った思い違いのままに読みだしたものだから、読み進める間もなく、「何だこりゃ」となったが、書店のカバーをはぐって見れば「文春」の文字、岩波新書では無かった事を確認して安堵した次第であった。

★☆☆☆☆ 安倍政治を紹介するうってつけの読み物, 2015/4/12
投稿者 tricon (福岡市)
レビュー対象商品: 日本に絶望している人のための政治入門 (文春新書) (新書)

安倍政権側のコメンテーターだから、この程度で政治入門と言えるのだろう。
ナンセンスの極致は、藤原帰一以来。
そもそも歴史認識がずれているから、国際情勢から社会情勢まで何も分析できていないし、
政治に理念も感性も必要ないんだな~と実感。
安保体制から非正規雇用まで、安倍政治の軍国化と社会破たんを意味不明のコメントでちょろまかし、
左翼も右翼もそれぞれ頑張れ~と社会の分断と対立をあおる政治スタンスには大笑いした。
電車の中で読むにしてもあまりに粗雑で幼稚。
まさか東大がここまでレベル落ちていたとは。絶望的。


そうか、三浦瑠麗って東大なんだ。調べてみると、下記のような経歴だ*2。東大のレベル低下も底なし沼の様相を呈している。

1980年生まれ。国際政治学者。東京大学日本学術振興会特別研究員/青山学院大学兼任講師。東京大学農学部卒業、公共政策大学院修了(専門修士)、大学院法学政治学研究科修了(法学博士)。東京大学政策ビジョン研究センターの安全保障研究ユニット特任研究員を経て、日本学術振興会特別研究員、青山学院大学兼任講師。内政から国際政治を分析する切り口で、デモクラシーの対外政策の理論構築を専門とする。2014年初めから日本政治外交のブログ、「山猫日記」を執筆。単著に、『シビリアンの戦争―デモクラシーが攻撃的になるとき』(岩波書店、2012年)がある。


現在は青山学院大学兼任講師らしいが、こんなのに教わる学生が気の毒だ。

*1:余談だが、私が「小泉(当時は小泉政権時代だった)はアメリカの言いなりだ」と言うと、彼は「それはトニー・ブレアも同じだよ」と言っていた。それと、彼はなぜか故ダイアナ妃を嫌っていた。

*2:http://dilemmaplus.nhk-book.co.jp/talk/7114