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おおさか維新の会:結党 清新さ、打ち出せず 分裂対立、尾を引き(毎日)

「おおさか維新の会」とやらが「結党大会」を開いたらしい。以下、毎日新聞記事より。

http://mainichi.jp/shimen/news/20151101ddm002010050000c.html

おおさか維新の会:結党 清新さ、打ち出せず 分裂対立、尾を引き
毎日新聞 2015年11月01日 東京朝刊

 橋下徹大阪市長が率いる新党「おおさか維新の会」は31日、大阪市で結党大会を開いた。11月22日投開票の大阪府知事・市長のダブル選に弾みをつける狙いがあるが、分裂した維新の党との泥仕合が続き、新党の清新さとはほど遠い。かつて一定の存在感を示した「第三極」政党は、離合集散のあげく見通しを失っている。

 大会には維新の党から除籍処分された大阪系議員ら18人が出席した。所用で欠席した参院議員1人と合わせ、新党には19人が参加する。代表には暫定的に橋下氏が就任。幹事長に松井一郎大阪府知事政調会長には市長選に出馬表明した吉村洋文前衆院議員が就く。綱領には「地方分権型政党」を掲げ、規約には常任役員を原則として大阪系議員に限定することなどを盛り込んだ。

 橋下氏は大会後の記者会見で「自分たちは国政政党を動かしながら物事を実行する。その違いをはっきり示すためにも、(ダブル選前の)この時期に結党大会を開いた」と強調。「5年後には衆院過半数までいける」と語った。

 しかし、党分裂の影響が長引き、足元はふらついている。結党大会や新党届け出の日程は二転三転し、最終的に総務省には11月2日以降に届け出ることになった。10月24日に独自に維新の党の臨時党大会を開き、「解党」を決議した馬場伸幸衆院議員ら4議員は、党分裂の混乱に対応するため、新党参加が遅れる。馬場氏は維新の党執行部が党員名簿の引き渡しを求めた民事訴訟について「渡す気はない。司法の場で判断してもらう」と述べ、全面的に争う考えを示した。

 橋下氏は12月18日の市長任期切れで政界を引退し、代表も退くとしている。一方で、その後は法律・政策顧問として党に関与すると表明し、「(市長退任後は)フリーハンドでやらせてもらう」とも語った。中心である橋下氏の去就があいまいなことも、新党の先行きを見えにくくしている。

 橋下氏にとっては約3年間で日本維新の会(2012年9月)、維新の党(14年9月)に続く3度目の新党設立だ。ただ、今回は「新党」の目新しさは打ち出せていない。どこまでダブル選に効果があるかは不透明だ。

 維新の党執行部は、新党参加議員は除籍する方針。分裂前の51人のうち、維新の党に26人が残り、6人が無所属になる見通しだ。松野頼久代表は31日、熊本市で記者団に「別々の道を歩んだことは仕方ないが、一刻も早く混乱を収拾してほしい」と語った。

 ◇野党、進む二極化

 「おおさか維新の会」は、政権との協調路線を前面に出す見通しだ。次世代の党(5人)や新党改革(1人)を議員数で大きく上回る「政権寄り」野党が誕生することになる。民主党や維新の党は安倍政権への対決姿勢を強めており、野党の二極化が進みそうだ。

 橋下氏は31日、新党の路線について「反対ばかりでは政権を取れない。自分たちが与党になった時にどういう主張をするかを踏まえ、党見解をまとめる」と述べ、政権への反対姿勢よりも対案作りを重視する方針を示した。

 新党の代表、幹事長に就いた橋下氏や松井氏は安倍晋三首相や菅義偉官房長官と近い。橋下氏は大阪府知事・市長のダブル選で勝利し、「大阪都構想」の実現を目指す構えで、そのために政権への接近が必要と考えているとみられる。

 先の通常国会で、分裂前の維新の党は、今回新党に参加した大阪系議員らが主導して、労働者派遣法改正案の修正協議や法案の採決に応じ、同法成立を後押しした。今後も政府の重要法案をめぐる修正協議などで政権の協力に回る場面が予想される。

 参院選を控えた来年の通常国会では、労働基準法改正案や環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の関連法案などの対決法案を抱える。新党が存在感を増せば野党分断につながるだけに、維新の党の松野代表は「新党は政権の補完勢力だ」と批判を強めている。

 これに対し、民主、維新の党、共産、社民、生活の野党5党は先の通常国会での安全保障関連法反対や内閣不信任案共同提出などで「抵抗野党」路線を強めている。野党内は左右に分極化し、中間勢力が見当たらない状況となりつつある。

 維新の党の分裂で、「第三極」政党は事実上なくなった。かつて渡辺喜美氏が率いた旧みんなの党や橋下氏の日本維新の会は自民、民主の2大政党に批判的な無党派層などの支持で議席を増やし、一定の存在感を示した。しかし結局は路線対立で旧結いの党や旧太陽の党などと離合集散を繰り返し、消滅した形となった。【福岡静哉、念佛明奈、井川加菜美】


まずお断りしておくと、この記事の後半部に書かれた現状認識には違和感がある。民主党や維新の党(松野頼久一派)や生活の党と(以下略)などが「左」であるかのように書かれているからだ。これらの政党が野党の右派で、最近柔軟姿勢の際立つ共産党が、それまでの「左」に軸足を残しながらも、もともと勢力がほとんど存在しなかった「中道」にウイングを広げてカバーしつつあり(そこにはいくぶんの危うさも感じる)、「左」が痩せ細っているとみるべきではないかと私などは考える。署名のある3人の毎日新聞記者が考える「中間勢力」とはどんな政治勢力なのか、彼らの持っているイメージが私には全くわからない。

とはいえ、「おおさか維新の会」で軽くググって、いちばん「大阪維新の会」批判が込められていそうな記事だったからこの記事を引用した次第。

また、維新の分裂に関心の低かった私は、実は何人くらいが橋下の下に走ったり松野一派の下にとどまったり、小沢鋭仁みたいに離党して様子見を決め込むのか(小沢はどうせ次の衆院選で落選して議席を失うだろうが)、全然知らなかったので、この記事でおおよその数がわかって助かった。

この記事によると、松野一派に残るのがもとの51人の半分の26人、橋下一派に走るのが19人、どちらにも属さず様子見を決め込むのが6人ということらしい。まあそんなものかなという数字だ。

これから積極的に安倍政権をアシストするであろう19人は論外だが、残る32人も大半はあてにならないと思われる。もちろん頭ごなしに全否定するつもりはなく、かつて「維新をリベラルにする」と発言した初鹿明博などは、大きな期待はしていないけれども、具体的にどんな動きをするか注目したいとは思っている。