kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

小沢一郎がいったいいつ「ドーンと構えていた」のだろうか?

前原誠司が辛坊治郎の番組で小沢一郎を評価したらしいが - kojitakenの日記(2015年11月17日)のコメント欄より。

http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20151117/1447715966#c1447774570

id:gomames9 2015/11/18 00:36
そのブログ記事に対するコメント欄に、「貴方のように菅政権を支持していた人が小沢を評価するのはおかしい」(大意)という指摘があるのですが、同感。

考えてみれば、小沢が民主党政権(菅政権以降)で繰り返したこともまた、一種のクーデター(未遂?既遂?)でしょう。その過程では自民党と歩調を合わせたり、政権復帰をアシストしたり、まことに素晴らしい豪腕ぶりです。

ご指摘のコメントを見てみましたが、100%同意できる内容でした。もちろん、

菅政権は、震災後の脱原発を別とすれば、消費税、TPP、安保政策などなど、むしろ自民党と変わらない政策をやっていた印象が強く、到底リベラルとして評価出来るものとは思わない

という部分も含めて。ちなみに、私も東日本大震災の直前に、前原誠司菅直人に対して例によってクーデターを画策していた時、前原を非難しながらも、菅政権に「0点」の採点をしました。その後原発事故対応でやっとこさわずかながら面目を施しましたが。なお菅は東日本大震災と東電原発事故によって前原のクーデターを阻止できたようなものでした。あの「天災+人災」がなければ菅政権は潰れていたと思われます。

あのコメントは、それに続く文章もあまりに面白かったので、悪趣味かもしれませんが続きも引用しちゃいます。

菅政権(および野田政権にかけて)における小沢一郎といえば、自民党と結託して内閣不信任に加担しようとしたり、自らもしくは子分を使って繰り返し代表選挙に出ては党の亀裂を大きくして政権を弱体化させ、ついには民主党を分断して政権を崩壊させたA級戦犯ではないでしょうか。

もちろんそうですね。ちなみに、私は2010年の民主党代表選に、小沢一郎は本気で勝とうとは思っていなかったと思っています。もし小沢が本気だったのなら、それこそ新進党時代末期の鹿野道彦との党首選の時のように手段を選ばず金をばらまきまくって必ずや勝ったことでしょう。小沢は、もし本当に代表選に勝って自分が総理大臣になってしまったら、それ以降は谷底に真っ逆さまに転落する運命にあることを知っていたから、「健闘したものの負けた」演出をしたのだと私は推測しています。

なお、1997年末の党首選に金を注ぎ込みまくって小沢が鹿野道彦に勝ったあと何をやったかといえば、新進党の解党でした。本当にこの小沢という男、クーデターを起こすことと壊すことにしか才能がありません。

小沢は「ドーンと構えている」「度量」とおっしゃるが、政権時代の小沢は党内で結束する「度量」さえ持ちあわせていなかったように思います。もちろん「仇敵」(=菅直人)を攻撃するためなら自民党とさえ結託する「豪腕」を「度量」と呼ぶなら、わからないでもないですが、そんな小沢は菅直人支持者からすれば最も唾棄すべき存在ではないでしょうか?

そもそも小沢が「ドーンと構えていた」ことって、1991年の自民党総裁選を前に、宮沢喜一渡辺美智雄三塚博の3人を呼びつけて、世に悪名高い「小沢面接」をやった時くらいしかないんじゃないですか?

1993〜94年の細川連立政権時代には、社会党とさきがけに喧嘩を売った結果、この2党を自民党との連立に走らせて自滅しましたし、菅政権時代にはコメントにもあるように自民党と手を結んで内閣不信任案提出をけしかけたあげく、自分は不信任案に賛成もしないで逃亡した。それに、東日本大震災の時には、「ドーンと構えていた」態度とは正反対の「雲隠れ」をやらかした。あれが小沢一郎にとって致命的な失策だったと私は思っています。その後も、小沢は党員資格停止を食っていることを口実にして、被災地の支援に全く動きませんでした。「民主党員としてではなく、小沢一郎個人として被災地を支援するんだ」と宣言して動けば、東北の人たちも小沢を頼もしく思って小沢の人気も上がるだろうに、なぜ小沢はそういう行動をとらないのか不思議でたまりませんでした。

まとめると、小沢という男は、「ドーンと構えている」どころか、不必要にちょこまか動きまくって組織を崩壊へ追い込む落ち着きのない人間だ、というのが私の印象です。崩壊させたのが新進党民主党だけならともかく、選挙制度までいじくって変えたものだから、日本の政治全体をも崩壊させましたね。戦後民主主義を崩壊させたと言っても過言ではないかもしれません。

そんな小沢に未だに好意を示すあのブログはもうどうしようもありませんね。他の件でも、かつて「橋下くん」をしきりに弁護していたのに、一転して橋下批判に転じたは良いものの、引用してるのが適菜収ではね。

適菜については、3年前に下記記事を書きました。

それから、下記記事の抜粋を再掲しておきます。

 昨日(6/13)の朝日新聞「オピニオン面」はひどかった。「2013参院選 安倍政権 メディアの立ち位置」というテーマで3人にインタビューしているのだが、人選が木村太郎、適菜収、西岡研介の3人なのだ。木村太郎は右翼に近い保守、適菜収は極右であり、いずれも安倍晋三に相当に肯定的だ。そりゃ木村や適菜なんかに語らせたらそうなるに決まっている。朝日新聞はたぶん参院選安倍晋三自民党)に勝ってほしいのだろう。そういえば朝日の政治部長は曽我豪であり、この男は5年前に麻生太郎が総理大臣になる直前の『文藝春秋』に載った麻生の「論文」を代筆したとされる。

 この日の朝日「オピニオン面」の感想を記した「つぶやきのまとめ」記事のTBを送って下さった方がいるので、以下に紹介する。

(2013参院選)安倍政権へのメディア 木村太郎さん、適菜収さん、西岡研介さん
      2013年6月13日 
  http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201306120546.html
      ☆   
【(2013参院選)安倍政権へのメディア 木村太郎さん】
最大公約数的な建前論ですね。
一見もっともらしくて批判できないのですが。
果たしてこの優等生的な提案を実際にできるかどうかと。
  http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201306120546.html

    
【(2013参院選)安倍政権へのメディア 西岡研介さん】
一般読者として読んでみれば、3人の中で一番切れ味が鋭い論考だと思います。
  http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201306120546.html


【安倍政権へのメディア 適菜収さん】
適菜収の橋下批判はいいのですが、それに対して安倍への見方は甘すぎないでしょうか?
安倍も橋下も同じくらい、いや、安倍の方がより危険だと思うのですが。
「こうした姿勢を続ける限り、安倍氏への支持を留保せざるを得ない。」
ということですが、今までの安倍の狂気のFBを見ても判断できないのだろうか?
完全にネトウヨ動員のポピュリズム政治・扇動政治だろう。
  http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201306120546.html
(後略)


適菜収って極右なんですよ。あの人の言葉で言えば「超保守」かな。ちなみに、「超保守」という言葉を私は好きではありません。あたかも、安倍晋三歴史修正主義者が「保守」の延長線上にいるかのような誤解を与えてしまいますから。正しく、「右翼」「極右」「反動」などと書くべきだと思います。