kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

巨人と阪神

先週読んだ本。


巨人の磯 (新潮文庫)

巨人の磯 (新潮文庫)


上記は70年代の松本清張の短篇集(5編を収録)。言わずもがなだが読売とは関係ない。ただ冒頭に置かれている表題作は、表題作にするほどの出来ではなく、他の短篇の方が面白いと思ったのは表題に対する私の偏見のせいか。


マンボウ阪神狂時代 (新潮文庫)

マンボウ阪神狂時代 (新潮文庫)


こちらはもろに阪神タイガースと関係がある。というか熱狂的な虎キチによるタイガース応援記だ。これらのうち古い文章は昔読んだ記憶がある。私の知らない昔の時代の、今となっては無名の選手に言及があるが、プロ野球で成功しなかった選手はその後どうなっただろうかなどと気になった。中で、前岡という選手(ピッチャー)に著者が精神科医として長文のアドバイスの手紙を送った話などは爆笑ものだったが、この前岡という選手、調べてみたら甲子園をわかせた高校野球のスター選手だったが、

入団当初に肩を痛めてしまう。青木によると、キャンプ中の2月におこなわれた有料紅白戦に、親会社の希望で先発させたために肩に違和感が出てきたことが原因であるという

という(Wikipediaより)。故障の経緯が1982年の同じ阪神の新人投手・源五郎丸洋を思い起こさせる。ただ源五郎丸は甲子園の出場経験は高校野球・プロの一軍戦ともになかったはずだが、前岡は甲子園の高校野球で延長17回を完封したことがあり、1959年にはプロ野球でもプロ入り初勝利を完投で飾ったらしい。それが最初で最後の勝利で、翌年オフに中日にトレードされたあと外野手に転向したもののやはり成功できず、1964年限りでプロを引退したとのことだ。

北杜夫の本は、2003年の阪神優勝に合わせて2004年に出版され、2006年に文庫化された際に2005年の優勝を語った序文が追加されている。しかし2003年の優勝を語った文章には著者の老いが寂しさを感じさせる。著者はおそらく躁鬱病の影響だと思うが、文学者としては衰えが早かった。ましてや2003年にはもう著者は70代半ばだった。なお個人的には、2003年の阪神の監督はあの星野仙一だったからこの年の阪神優勝には悪印象しかない(笑)。

蛇足だが、昨日プロ野球のキャンプインだったとのことだが、報棄てもNEWS23もなんでプロ野球のニュースのトップが読売のキャンプなんだよ! 元ヤクルト・日本ハム稲葉篤紀も、元中日・オリックス楽天山崎武司も、TBSはアナウンサーの古谷有美までもが宮崎入りしてた。ふざけるなと思った。読売のキャンプなんかは日テレにでも任せておけ、と最後っ屁をかましてしまう今日この頃なのであった。