kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「政界と野球界は真逆」ではない

 この記事は暇ネタ。下記ツイートに示された認識は間違っている。

 

 

 セ・リーグパ・リーグもともに6球団で争ってるから、昔も今も中選挙区制だろう。

 それから、読売が低迷してできた制度はクライマックスシリーズだというのも完全な間違いではないがいささか正確さを欠く。本当に「読売のための制度」の名に値するのは、1992年に第2次長嶋政権が発足した同じタイミングで導入が決定されたフリーエージェント制度と逆指名制度だ。もちろん仕掛け人はナベツネ

 クライマックスシリーズの前身であるプレーオフパ・リーグが導入したのは、1974年から行われた前後期制を別にすれば2004年だが、最初の3年間は読売が乗っからなかった。読売は2000年と2002年に日本一になるなど十分強かったからだ。それが2003年から2006年まで阪神と中日が交互に優勝するようになって初めて読売が乗っかり、セパともにクライマックスシリーズの名称になった。皮肉にもその初年度にはリーグ優勝した読売がクライマックスシリーズで中日に負けたが。

 政界と球界が真逆ともいえない。読売は1974年に10連覇を逃して以降は優勝できたりできなかったりだが、10年単位で区切ると、74〜83年には4度優勝、84〜93年には3度優勝、94〜2003年には4度優勝、04〜13年には5度優勝、14年以降は8年間で3度優勝であり、その頻度は増えも減りもしていない。しかも、期待値の6分の1と比較して優勝の頻度が不当に多い。読売優勝の頻度は高止まりしていて不愉快きわまりなく、長期的に読売が弱くなっているトレンドは残念ながら認められない。一方、1974年から現在までの間に日本の政治の右傾化は大きく進んだ。

 このように、プロ野球と政界とのアナロジーには無理がある。そもそも現在のプロ野球は1974年に長嶋茂雄が「××軍は永久に不滅です!」と叫んで大勢の人々を「感動」させたらしい時*1のような「国民的娯楽」ではなくなっている。

*1:当時の私はまだ現在のようなアンチ読売ではなかったが、長嶋の引退になぜ多くの人が「感動」するのかは全く理解できなかった。