kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

阪神、読売を4タテで日本シリーズ進出決定

プロ野球セントラル・リーグ(読売リーグ)のクライマックスシリーズファイナルステージは、阪神が読売に敵地・東京ドームで4連勝して日本シリーズ進出を決めた。

ここで特筆したいのは、阪神が和田監督の胴上げもビールかけもしなかったこと。かつてクライマックスシリーズ初年度の2007年に中日が読売を3タテした時にも落合監督の胴上げはなかったが、その時の中日と同様、今回の阪神の英断を高く評価したい*1日本シリーズに進出するチームにふさわしい行動だった。

もともとリーグ優勝したチームの本拠地だけで試合を行うクライマックスシリーズのあり方に私は反対なのだが、そういう制度である以上、下から勝ち上がったチームは、リーグ優勝したチームや、その本拠地球場に足を運んだファンに敬意を表する意味で、胴上げだのビール掛けだのはすべきでないと私は思っている。相手が、たとえ全世界の野球チームの中でも一番嫌いな読売であっても。

ついでに、日本シリーズ進出チームを決めるプレーオフをやるのであれば、メジャーリーグみたいにホームアンドアウェーで行い、変てこなアドバンテージなど撤廃すべきだというのが私の意見だ。ファイナルステージでの優勝チームのアドバンテージは、第1,2,6,7戦の4試合を主催できる権利を持つことだけにとどめたいものだし、3試合制の第1ステージも、初戦は3位チームの本拠地で行うのが良いだろう。それがいやなら、クライマックスシリーズ自体をやめるべきだ。つまり、出場チームの条件を公平にして開催するか、全くやらないかのどちらかにすべきだ。前者なら、下位から勝ち上がったチームが本拠地で(あるいは敵地であっても)日本シリーズ進出を決めた時、堂々と胴上げをして良いとも考えている。全試合上位チームの主催戦でかつファイナルには変なアドバンテージなんかがついているから要らぬ配慮が必要になってくるのであって、最初から「仕切り直し」と決まっていれば余計な気遣いなど無用である。

なお私は、プロ野球とは、ホームゲームに足を運んでくれた、ホームチームを応援するお客さんに喜んでもらうことを第一に優先すべきだと思っている*2。だから「全国人気」の球団などあってはならないと思うし、相手チームのファンの方が多く入る神宮球場のヤクルト戦のあり方はとても恥ずかしいと考えている。

今のクライマックスシリーズみたいに変なアドバンテージをつけたシリーズは楽しくないとも思う。過去3度ヤクルトが出たクライマックスシリーズでも、神宮球場で行った2011年の読売との第1ステージ、つまり下位球団(しかも読売)との対戦を除いて、何が何でもヤクルトに勝ってほしいとまでは思えなかった*3

何はともあれ、日本シリーズ進出を決めた阪神に拍手を送りたい。

*1:一方、2010年に千葉ロッテが福岡で胴上げしたのには感心しなかった。

*2:メジャーリーグではこの思想が徹底していて、ホームゲームに強い投手が良い投手だとされているそうだ。

*3:ヤクルトが東京ドームで読売とクライマックスシリーズを戦ったことがないせいもあるだろうけれど。