kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

天皇、生前退位の意向 皇后・皇太子に伝える(朝日=過剰敬語は省略)

朝日(7/14)1面がこれか。黒字に白抜きで紙面の左端から右の題字と日付・天気欄のすぐ隣までぶち抜いた大見出しには驚いた。他紙も同様なのだろうけれど。

なお、日記のタイトルの記事は、朝日の見出しから「過剰敬語」と私がみなすものを省略した。産経に言わせれば「呼び捨て」ということになるのだろうが、断じて呼び捨てではない。「明仁」と書いて初めて呼び捨てになる。「社長」とは「呼び捨て」じゃないだろ。産経の常識はニッポンの非常識なのである。

http://www.asahi.com/articles/ASJ7F6DX3J7FUTIL03D.html

天皇陛下生前退位の意向 皇后さま皇太子さまに伝える
2016年7月13日21時13分

 天皇陛下が、天皇の位を生前に皇太子さまに譲る「生前退位」の意向を示していることが、宮内庁関係者への取材でわかった。数年前から繰り返し周囲に話していたという。数年内の譲位を望んでいるという関係者もいるが、実現には皇室典範の改正などハードルは高く、複数の宮内庁幹部は具体的な手順について「宮内庁として一切検討していない。天皇陛下のご意向と、実現できるかは別の話だ」と話している。

 天皇陛下は82歳。高齢となった現在も、国事行為や国内外への訪問など公務、宮中祭祀(さいし)にのぞんでいる。2012年2月には、東京大病院で心臓の冠動脈バイパス手術を受けた。

 宮内庁関係者によると、天皇陛下は皇后さまや皇太子さまに意向を伝えているが、生前退位に慎重姿勢を示している皇室関係者もいるという。

 皇室制度を定めた「皇室典範」に天皇の退位についての規定はない。今回の報道を受けて今後、皇室典範の改正や特別法の制定も含めて議論する機運が高まることが予想される。

 宮内庁天皇陛下の公務の見直しを進めているが、天皇陛下は「天皇でいる限りは公務はすべてやりたい」との意向。宮内庁側は公務軽減を検討しているが、天皇陛下は難色を示し、今年5月には、皇居であいさつを受ける「拝謁(はいえつ)」などごく一部だけを取りやめることにとどまった。

 天皇陛下は昨年末の記者会見では「年齢というものを感じることも多くなり、行事の時に間違えることもありました」「一つ一つの行事に注意深く臨むことによって、少しでもそのようなことのないようにしていくつもりです」と話していた。一方で、公務の負担軽減については、12年の記者会見で「公的行事の場合、公平の原則を踏まえてしなければならないので、十分に考えてしなくてはいけません。今のところしばらくはこのままでいきたいと考えています」と述べていた。

 海外では、日本の皇室とも親交の深いオランダの女王やローマ法王が相次いで退位している。

 日本でも、昭和天皇まで歴代の天皇のうち、約半数が生前に皇位を譲っている。だが、明治時代以降は天皇の譲位はなくなり、江戸時代後期の光格天皇を最後に約200年間、譲位は行われていない。

 昭和天皇が87歳で逝去した1989年1月、天皇陛下は55歳で即位した。皇太子さまは56歳とその年齢をすでに上回っている。昭和天皇は1926年12月、25歳で即位していた。

 実現に向けては、次の皇位継承者を示す皇太子がどうなるかも検討課題となる。現行の皇室典範では、皇太子について「皇嗣(こうし)たる皇子を皇太子という。皇太子のないときは、皇嗣たる皇孫を皇太孫という」と定めている。しかしいまの皇太子ご夫妻に男子がいないため、皇太子さまが次の天皇に即位しても、現行規定では次の皇太子がいないということになる。

 天皇陛下の退位を定めるために皇室典範を改正する際は、あわせて秋篠宮さまを皇太弟とすることも検討されることになりそうだ。

 生前退位が行われた場合、元号は、現在の「平成」から新たな元号に改められることになる。1979年に制定された元号法により「皇位の継承があった場合に限り改める」と定められている。

 天皇陛下は皇后さまとともに、東日本大震災熊本地震の被災地を訪れ、避難所などで被災者と言葉を交わされている。

朝日新聞デジタルより)

私は将来的には(私が生きている間には無理だろうけれど)天皇制は廃止すべきだと思っているが、そうはいっても当面は存続するのだから現実に鑑みて語るとすると、天皇明仁氏)の生前退位には賛成だ。なぜって明仁氏(ちゃんと敬称つけてるだろ、産経やネトウヨ諸君よ)は80歳を過ぎた高齢だし、癌を患っているからだ。今の天皇制は、そんな明仁氏に死ぬまで仕事を強要する制度であって、そこで無視されているのは何よりも明仁氏の人権だろう。

すぐには結論が出ないかもしれないが、キリの良い「平成30年」(2018年)末を目標に、明仁氏の生前退位を実現してはどうかと思う。

元号反対論者というか廃止論者である私としては、キリの悪いタイミングで改元になって元号の使い勝手がますます悪くなり、西暦の使用にさらに拍車がかかる方が都合が良いのだから、上記は私の妥協案だ。最初から2019年の元旦から改元されるとわかっていれば、突如の改元に伴う膨大な公費(税金)の無駄遣いも多少なりとも削減できようというものだ。

仮に「平成30年」(って昔、堺屋太一がそんな題名の本を書いたらしいな。読んでないけど)一杯で退位する場合でも、その直前に明仁氏は85歳の誕生日を迎えることになる(同年12月23日が誕生日)。また、上記の提案が現実になれば、「平成30年」の年末と「××元年」の年始には耐えがたい天皇制の大キャンペーンが繰り広げられることは間違いなく、それは想像するだに鬱陶しい(もちろん、在位のまま明仁氏が亡くなって天皇が交代する場合でも大キャンペーンは避けられないわけだが)。

上記のようなデメリットがあってもなお、明仁氏に氏の意向通り退位してもらった方が良いと思うのである。天皇制論者ほど天皇明仁氏)個人の人権に無頓着であることは、新聞に報じられた宮内庁の反応などからも明らかだと思う。